公開記念舞台挨拶
日付:11月6日(金)
会場:TOHOシネマズ日本橋
登壇:桜田ひより、仙道敦子、小林虎之介、三戸なつめ、真木よう子、小泉孝太郎、中尾ミエ、浅野温子、山本學、中川龍太郎監督、角川春樹総監督

この度、TOHOシネマズ日本橋にて、桜田ひより、仙道敦子、小林虎之介、三戸なつめ、真木よう子、小泉孝太郎、中尾ミエ、浅野温子、山本學、中川龍太郎監督、角川春樹総監督が登壇の公開記念舞台挨拶を実施いたしました。撮影当時のエピソードや作品に込められた思いを語りました。

主人公・潤間さやか役を務めた桜田は、「こうして今日の日を迎えられたことに、まずはホッとしています」と笑顔でコメント。主演として作品に携わる中で得たものを尋ねられると、役を通して実感した「自信を持つことの大切さ」を挙げた。さやかは、さまざまな人との出会いや交流を重ねる中で、少しずつ自分自身の変化に気づき、成長していく人物だという。桜田は「言葉だけでなく、相手の表情や何気ない動作、その場に流れる雰囲気などからも多くのことを受け取り、次第に自分への自信を深めていく女の子でした」と役柄への理解を語った。

桜田はさらに、「自信」という言葉を「自分を信じること」と捉え直し、「誰かに認めてもらう前に、自分自身を肯定し、信頼してあげることが大事だと感じました。自分の内面としっかり向き合うことは、これから生きていく上でも欠かせないことだと思います」と、本作への出演を通して得た学びを明かした。

続いて、さやかの母親役を演じた仙道は、親子という近しい関係だからこそ起こる衝突について語った。「親子は遠慮なく本音をぶつけられる間柄だからこそ、感情をそのまま伝えることで、互いを傷つけてしまう場合もあると思います」と複雑な親子関係に理解を示す。その一方で、「それでも向き合うことを避けず、思いをぶつけ合うことが、心に残ったわだかまりを解消するきっかけにもなるのだと、作品を通じて感じました」と自身の考えを述べた。『星の教室』
さやかと同じ夜間中学に通う生徒・健児を演じた小林は、「周りにいる国籍、年齢を問わないクラスメイトだったり、先生がいてくれたからこそ、毎日学校に行けて、勉強を楽しめているんだろうなと思いました」と役柄を通じて感じた人とのつながりの大切さについて語る。

夜間中学の数学教師・柏原を演じた三戸は、撮影現場で印象に残っているエピソードを披露。「皆さんよりちょっと遅く撮影に入ったんですけど、生徒役の皆さんのチームワークが出来上がっていて、すごくびっくりしました」と、共演者たちの自然な掛け合いを絶賛した。

同じく教師の江口由紀を演じた真木は、「もし私が本当に先生だとしたら、こういう教育のあり方がすごく理想的だなと思いましたね」と、学ぶ意欲にあふれた教室の魅力を伝えた。

夜間中学を取材する漫画家・用瀬を演じた小泉は「人が本気で学びたい、本気で生まれ変わりたいって思った時に、たぶんその瞬間から変わるだろうし、人間が持つ“輝き”を放つ姿を見せてもらった」と話し、「きっと僕も10年、20年経った時に必ず思い出す 映画だと思います。」と作品の魅力をアピール。

夜間中学の生徒を演じた浅野は、「一日一日、必ずこのメンバー全員が一つの教室の中に来て、出席して、みんなが顔を合わせる。今までの現場で、こうやってキャストの顔を見て安心するということはあまりなかった。そういう気持ちになれたっていうこと自体がとても不思議で」としみじみ。
『星の教室』
同じく生徒役の中尾は、撮影前に実際の夜間中学を見学したことを振り返り、「リアルタイムの学校は大嫌いだったんで、ほとんど勉強していないですけど(笑)。学びたいと思った時に年齢は関係ない。自分が学びたいと思う時に学ぶのが一番いいこと」と持論を展開した。

山本は夜間中学の存在を知り、教室の黒板に『学ぶことは生きること、生きることは学ぶこと』と書かれていたことが心に残り、「その言葉そのものが今回の作品を通して伝えたいことの根っこにあります」と語った。また「今の年齢になっても、若い世代の皆さんから気づかされることが本当に多かったです。学び続けることが生きることにつながるのだと、日々自分に言い聞かせています」と述べ、作品から得た思いを静かに語った。

本作の監督を務めた中川は、角川総監督とともに作品を完成させるまでの過程を回想。角川総監督の印象について「映画をより良いものにするためなら、どんなことにも柔軟に向き合う方。年齢の離れた僕に対しても積極的に意見を交わし、深く制作に携わってくださいました」と、その熱意に敬意を示した。

さらに、共同制作を通じて得た経験にも触れ、「角川さんの姿から学んだことは数多くありますが、とりわけ心に残っているのは、作品を作る目的や、観客に何を伝えたいのかという根本的な部分を決して曖昧にしない姿勢です」と述べ、映画に向き合う真摯な姿勢から大きな刺激を受けたことを明かした。


今作は角川総監督の“最後の総監督作”と銘打たれており、総監督自身も特別な思いを抱いていると話るとともに、昨年、脳梗塞で倒れたことを打ち明け、本作の大きなテーマである「学ぶこと」について言及。

かつて先輩から聞いた「人生には本との出会い、自然との出会い、人との出会いという3つの出会いがある」という言葉を紹介。そのうえで、今回の作品に携わったことで、これまで意識していなかった「映画との出会い」も人生における大切なものだと実感したという。「映画に触れたことで、自分自身が多くのことを教わりました」と振り返った。さらに「これまで76本の映画に出演してきましたが、こうした学びを得られたのは初めてです」と語り、本作が自身にとって特別な経験となったことを明かした。

中学生の頃、いじめが原因で学校へ通えなくなり、義務教育を十分に受けられないまま大人になった潤間さやか(桜田ひより)。学歴への引け目や生きづらさを抱えながらフリーターとして日々を過ごしていたある日、さまざまな事情から学ぶ機会を失った人たちのための“夜間中学”があることを知る。
「もう一度やり直したい――」 勇気を振り絞って夜間中学の門を叩いたさやかは、中国残留孤児の蕗子(浅野温子)、ベトナム出身のスアン(ナターシャ)、料亭で修業に励む健児(小林虎之介)、韓国料理店を営む正子(中尾ミエ)、戦後の混乱の中で十分な教育を受けられなかった遠見(山本學)ら、年齢も国籍も境遇も異なる仲間たちと出会う。生徒たちに寄り添う担任教師・江口(真木よう子)や夜間中学を取材する漫画家・用瀬(小泉孝太郎)らの支えのもと、さやかの2度目の中学生活が始まる。仲間たちとの出会いは、止まっていた彼女の人生を少しずつ動かしていくのだった。
星の教室
原作:髙田郁「星の教室」(角川春樹事務所刊)
総監督:角川春樹 監督:中川龍太郎 脚本:松井香奈 角川春樹
出演:桜田ひより/ 仙道敦子 萩原聖人 / 小林虎之介 三戸なつめ 甲本雅裕 おいでやす小田 /  
原田泰造  真木よう子 小泉孝太郎 / 中尾ミエ 浅野温子 / 山本學
配給:NAKACHIKA PICTURES/フライフリーエンターテイメント
制作プロダクション:楽映舎
©️2026 映画「星の教室」製作委員会