トークイベント

日付:9月9日(水)
会場:スターライズスタジオ 8Fアメリカキャンパス
登壇:有村架純、石田ひかり、姫野花春

有村架純、石田ひかり、姫野花春が9月9日、都内で開催された映画「さとこはいつも」(9月18日[金]公開)のトークイベントに登壇した。有村は今回がデビュー作となる姫野を“逸材”と絶賛。「見つかるまであと1週間」と期待を寄せた。

沖田修一監督が手掛ける本作は、監督20周年の節目を飾る完全オリジナル作品。有村、石田、姫野の3人が演じるのは、世代や置かれている状況の異なる3人の“さとこ”。それぞれが自身の人生を題材に小説を書き始めたことから、別々に存在していた彼女たちの物語が少しずつ重なり合い、思いがけないつながりへと発展していく姿を描く。

『南極料理人』(2009年)や『横道世之介』(2013年)など、独自の世界観で数々の作品を生み出してきた沖田監督。その作品を以前から愛好していたという有村、石田、姫野の3人が、念願ともいえる沖田作品への出演を果たした。

本作で有村架純が演じるのは、映画配給会社で作品の宣伝を担当する沙都子。35歳という年齢を迎え、仕事では新人から一歩進んだものの、まだベテランとはいえない微妙なポジションにいる。一方、私生活では6年間にわたって不倫関係を続けており、公私それぞれに割り切れない思いを抱えながら日々を過ごしている。

そんな沙都子を演じることになった有村は、脚本を手にした際の印象について、「台本を読んだときの、ワクワクが止まらない胸のときめきを覚えています」と語る。

そうした沙都子の心情について、「夢や希望、やりたいことを頑張り続けた20代を経て、ふと立ち止まったら『このままでいいんだっけ?』となるような。でも仕事はあるから進まないといけない。そんな迷いが生まれるような年齢で、沙都子さんというキャラクターになればいいなと思いながら演じさせていただきました」と語る。

また、6年間続く不倫関係についても、単純に恋愛だけの問題として捉えるのではなく、沙都子が抱える生き方そのものの迷いと結びつけて役を構築。「きっと沙都子さんの中でもこのままじゃいけないと分かってるけど、仕事と同じようにプライベートもうまく切り離せない。仕事も私生活もずるずるしてしまっているという、複雑さを抱えた大人の女性を意識していました」と明かした。

仕事では責任を担いながらも、私生活では一つの関係を終わらせることができない沙都子。有村は、明確な答えを出せないまま時間を重ねてしまう彼女の姿に焦点を当て、30代半ばならではの葛藤をにじませる人物として演じた。

 

石田ひかり、子育てを終えた女性役に自身の経験を重ねる「16年間のお弁当作りは本当に大きかった」

石田ひかりは、子どもたちの独立を機に、それまで家族のために費やしてきた時間から解放され、新たな人生を歩み始める55歳の里子を演じる。20年間にわたり3人の息子へ弁当を作り続けてきた里子に対し、石田自身も16年間にわたって2人の娘の弁当を作ってきた経験があり、役柄との間に共通点を見いだしたという。

台本を読んだ際の印象について、石田は「当て書きしてくださったのかなっていうぐらい」と語り、自身の経験と物語の設定が重なっていたことを明かした。石田が娘たちのために弁当を作る生活を終えたのは約4年前。一方、劇中では、里子が弁当作りを終えるタイミングを境に物語が動き始めることから、「お弁当が終わる日から55歳の里子の物語は始まるんです」と説明した。

姫野花春、約300人の中から抜てき「驚きに驚いて震えました」

本作で15歳の聡子を演じる姫野花春は、約300人が参加したオーディションを経て大役をつかみ取った。これが俳優としてのデビュー作であり、同級生への淡い恋心を抱く中学生という役柄に初めて挑戦。イベントでは「いつも以上に緊張して」と照れたような笑顔を浮かべるなど、初主演らしい初々しさをのぞかせた。

出演決定までの経緯を振り返ると、数多くの候補者の中から選ばれたこと自体が大きな驚きだったようで、「驚きに驚いて震えました」と率直な心境を明かした。

撮影に入る前には、沖田修一監督と複数回にわたって台本の読み合わせを実施。さらに、劇中で友人関係となる共演者たちとも交流の機会を持つなど、芝居の中で自然な関係性を築けるよう準備を重ねたという。監督が撮影前からキャスト同士の距離を縮める時間を用意したことも、貴重な経験となった。

実際の撮影では、あらかじめ動きや感情を決め込むのではなく、その場で生まれる感覚を大切にした。「意識よりも先に、目の前で起きている出来事だったり、目の前にいる人だったりに、そこで出てきた反応をすごい大事にしながら」と振り返り、共演者とのやり取りから生まれる自然な反応を積み重ねることで、15歳の聡子という人物を作り上げていった。

姫野花春は「芋」、石田ひかりは「空」、有村架純は「深呼吸」 それぞれの意外な習慣を披露

作品タイトル「さとこはいつも」に関連した企画では、登壇した3人が「○○はいつも」という形式で、自身の日常にまつわる習慣や癖を紹介。普段の何気ない行動から、それぞれの素顔が垣間見えるトークとなった。

姫野花春が明かしたのは、「花春はいつも、芋に吸い寄せられる癖がある」という微笑ましいエピソード。さつまいもが大好物だという姫野は、スーパーに足を運ぶと「焼き芋コーナーとか、さつまいもコーナーみたいなのがあって、絶対そこに行く」といい、さらに「その門をくぐらないと先に進めない」と独特の習性を説明した。

石田ひかりは、「ひかりはいつも、つい空を見上げてしまう癖がある」と回答。その背景には、洗濯物を外に干すのが好きで、日頃から天候を気にしていることがあるという。「もうこれは職業病」と苦笑しつつ、最近は不安定な天候を理由にコインランドリーも利用していると近況を報告した。そんな中、「雨が降ってきまして、帰れなくなって、誰か来るんじゃないかとソワソワしましたけれども、誰も来ませんでした」と、コインランドリーでの出来事を振り返り、会場を和ませた。

一方、有村架純が選んだのは、「架純はいつも深呼吸をする癖がある」。本人によると、集中するほど呼吸を意識しなくなることがあり、「息してなかったみたいなときがあったりして」と説明。特に緊張感のある撮影では、意識的に呼吸を整えるようにしているといい、「自分の内側に打ち勝つために深呼吸をしっかり、お腹まで息を吸って吐く」と自身のルーティンを明かした。

『さとこはいつも』

有村架純
石田ひかり  姫野花春
黒田大輔 宮部純子 泉有乃 大月美里果 小川冬晴
青木柚 川瀬陽太 島田桃依 中井友望 中村優子
細田佳央太 鳴海唯 髙田万作 古舘寛治
吉田羊 オダギリジョー 筒井道隆

監督・脚本 沖田修一
音楽 柴田聡子
主題歌 折坂悠太 「シミレ(feat.柴田聡子)」
製作幹事 アミューズクリエイティブスタジオ
配給 ハピネットファントム・スタジオ 制作プロダクション オフィス・シロウズ
助成 文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会
©2026 「さとこはいつも」製作委員会

公式サイト:https://happinet-phantom.com/satoko/

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