公開初日舞台挨拶
日時:9月18日(金)
場所: TOHOシネマズ 日本橋
出演:有村架純、石田ひかり、姫野花春、オダギリジョー、沖田修一監督

有村は、「本日から公開ということで、私が特に大好きな作品です。そんな作品を、これから皆さまにたくさんご覧いただけると思うと、とても幸せな気持ちになります」と語り、挨拶した。

続けて、オダギリが演じる村本との“牧場不倫旅行”のシーンを思い返しながら、「ヘルメットをかぶって2人でジップラインに挑戦したり、ゴーカートに乗ったり。さらに一緒にアイスを食べたりもしました。アルパカにもおやつをあげました」と当時の出来事を振り返った。

また、石田は、「初日の劇場に足を運んでくださり、本当にありがとうございます。どうかこの作品が、より多くの方に届きますようにと願っております」と感謝と祈りの言葉を述べた。

また、トランポリンの場面では沖田監督自身もカメオ出演。姫野は撮影時のエピソードを振り返り、「監督に出演を促す声がかかっても、最初は『いやいや』と遠慮されていたんです。でも、そう言いながらポケットからトランポリン用の靴下を取り出していて。『ちゃんと持ってきてるじゃん!』『最初から出るつもりだったんじゃない?』って、思わず笑ってしまいました」と明かし、会場を和ませた。

一方、姫野は、ステージ上で「今日はこの映画を観に来てくださって、本当にありがとうございます」と観客へ感謝。続けて「9月18日に皆さんへ作品を届けられる日をずっと楽しみにしていて、今日を迎えるまで緊張しながらもワクワクしていました」と率直な心境を語り、初々しい表情を見せた。

姫野が撮影を振り返る中で、特に印象に残っている出来事として挙げたのが、耳鼻科でのシーンだった。撮影は2日間にわたって行われ、その間、鼻の治療に使われるネブライザーを継続して使用したという。姫野は「ずっと使っていたら鼻の通りがすごく良くなってしまって、逆に敏感になってしまって。くしゃみも鼻水も止まらなくなって、ティッシュを3箱使いました」と苦笑しながら告白した。

さらに、約300人が参加したオーディションでも同じネブライザーを使った演技に挑戦していたことを明かし、「今でもオーディションの時に使ったネブライザーを神棚に飾っています」と紹介。大切な思い出の品として保管していることを語り、会場の笑いを誘った。

そんな姫野の姿を見守っていたのが、オダギリジョー。姫野が公開日を心待ちにしていたという話を聞くと、「隣で花春さんが、今日を迎えるのをドキドキしながら楽しみにしていたという話を聞いて、自分にはもうそんな感覚がなくなっているんだなと気づきました」と自身を振り返った。

続けて「すっかり汚れた50代になってしまったんだなと思いました」と自嘲気味に語りつつ、「今日はもう一度気持ちをリセットして、ゼロからの気持ちで向き合いたいと思います」とコメント。姫野のフレッシュな姿勢に刺激を受けた様子を見せ、会場を和ませた。

続いて話題となったのは、沙都子と村本が高級おでん店で食事をする場面。村本のキャラクターについて、オダギリは「おでんのお店を巡るのが好きな人物だったので、撮影でも実際に有名なお店に行きました。おでんをいただけたのは、この役を演じたからこその楽しみでしたね。役者をやっていてよかったと思った瞬間です」と振り返り、会場を笑わせた。

ところが、この発言を聞いた沖田監督がすかさず訂正。「オダギリさんには申し訳ないのですが、あのお店のおでんではありません。撮影のために用意したものなんです」と舞台裏を明かした。思わぬ事実を知らされたオダギリは、「じゃあ、全然ご褒美じゃないじゃないですか!」と肩を落とし、会場は再び笑いに包まれた。

一方、石田ひかりは、村本のコミカルな一面が表れる印象的な場面に言及。沙都子から公園でのインタビューを受けた後、何事もなかったかのようにその場を離れていく村本の後ろ姿について、「あの逃げるように帰っていく姿が本当に好きです」と絶賛した。

思いがけないところを褒められたオダギリは、「ありがとうございますと言っていいんでしょうか?」と照れ笑い。共演者からの独特な“演技賞”に、戸惑いながらも嬉しそうな表情を浮かべていた。

劇中で描かれる緊迫した場面については、有村からオダギリのアドリブを絶賛する声も上がった。修羅場のシーンで見せた村本の慌てぶりが印象に残っているという有村は、「あまりにも慌てている姿が面白くて、村本のキャラクターらしさが出ていました」とコメント。自身が倒れ込む芝居をしながらも、思わず笑いが込み上げてしまったといい、「お腹を刺されて倒れる場面だったので、笑っていることがカメラに分からないよう、映らない位置を選んで演じていました」と撮影時の工夫を明かした。

オダギリは、沖田監督の演出について「その場で生まれるものを大切にする監督なのかなと思いました」と振り返る。撮影中もなかなか「カット」の声がかからず、芝居を続ける中で自然にアドリブが生まれていったという。「『バッテリーが10%しかない!』というセリフも、その場で思いついて言っただけなんです」と明かし、「あえて決め込みすぎないことで、思いがけない瞬間に面白いものが生まれることがある」と即興ならではの醍醐味を語った。

作品の着想については沖田監督が、「今回は“書くこと”や“言葉”そのものを軸にした作品にしたいと考えていました」と説明。本作では、異なる年代を生きる3人の“さとこ”が、それぞれ自分自身の物語を書き始める姿が描かれる。沖田監督は「3人が別々の人生を歩んでいながら、物語を書こうとする気持ちによって少しずつ重なっていく。最終的に、3人がひとりの女性であるかのような感覚を観客に持ってもらえるような作品にできたら面白いと思った」と、構成に込めた意図を語った。

イベントの最後には、沖田監督が観客に向けて作品への思いを語った。「自分自身が大切にしたいと思える作品を作ることができました。今日から皆さんに観ていただけることをうれしく思っています」と感慨深げにコメント。さらに、「この映画が観た方の記憶に残り、人生の中でふと思い出してもらえるような一本になれば。そうやって長く愛され続ける作品になってくれたらうれしいです」と、公開後への願いを明かした。

有村も「この作品は、時代や国を越えて、それぞれの方に楽しんでいただける映画だと思っています」と作品の魅力を紹介。最後に「観終わったあとに、この映画を好きになってくださったり、少しでも幸せな気持ちを持ち帰っていただけたらうれしいです」と観客へメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。

『さとこはいつも』

有村架純
石田ひかり  姫野花春
黒田大輔 宮部純子 泉有乃 大月美里果 小川冬晴
青木柚 川瀬陽太 島田桃依 中井友望 中村優子
細田佳央太 鳴海唯 髙田万作 古舘寛治
吉田羊 オダギリジョー 筒井道隆

監督・脚本 沖田修一
音楽 柴田聡子
主題歌 折坂悠太 「シミレ(feat.柴田聡子)」
製作幹事 アミューズクリエイティブスタジオ
配給 ハピネットファントム・スタジオ 制作プロダクション オフィス・シロウズ
助成 文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会
©2026 「さとこはいつも」製作委員会

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