映画『CHERRY AND VIRGIN』第30回ファンタジア国際映画祭<審査員特別賞>受賞
短編デビューアニメーション映画『ある日本の絵描き少年』(2018)で、第40回ぴあフィルムフェスティバル準グランプリ、第23回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞、第74回毎日映画コンクール大藤信郎賞など数々の映画賞を受賞し、高い注目を集めた川尻将由監督。そんな川尻監督による初の長編アニメーション映画『CHERRY AND VIRGIN』(2027年公開予定)が、7月16日よりカナダ・モントリオールで開催されている北米最大級のジャンル映画祭「第30回ファンタジア国際映画祭」でワールドプレミア上映を開催、Animation Plus部門の今敏コンペティションにおいて<審査員特別賞>を受賞した。
これに伴い、現地で行われた授賞式に登壇した川尻将由監督は「驚きと感謝でいっぱい」とコメント。主人公・本田遼役の声優を務めた大門 嵩も「より多くの国で上映され、世界中のたくさんの方々に作品を楽しんでいただけることを願っています」と受賞の喜びを語った。また、プロデューサーの佐藤 現は「この才能にベットすべき!と誓ってから早や8年」「世界中に『川尻将由』という才能を知っていただきたい」と川尻監督との歩みを振り返り、今後の展開への期待を語った。
2023年に『SAND LAND』(原作:鳥山 明)、2021年に『漁港の肉子ちゃん』が受賞するなど、独創的なアニメーション作品が名を連ねる今敏コンペティションの受賞作品。本作の受賞理由については「審査員特別賞は、登場人物が非常にリアルで、その感情が誠実に描かれており、不完全でありながらも共感を呼ぶ作品に決めました。この作品は温かな心に満ちた物語であり、そのストーリーテリングとアニメーション表現は見事に調和しています。まったく異なる二つのビジュアル・スタイルを融合させることは決して容易ではありませんが、本作はそれを実に自然で、遊び心にあふれた形で実現しており、観る者を大いに楽しませてくれます。また、不安や弱さ、そして人と人とのつながりを模索する感覚を、美しく描き出しています。以上の理由から、審査員特別賞を『CHERRY AND VIRGIN』の川尻監督に贈ります」と高く評価され、この度の栄えある受賞となった。
コメント全文
川尻将由監督
この度、このような名誉ある賞をいただき、心より光栄に思います。
本作は、決して日本のアニメのメインストリームになく実験的であるがゆえ決して大きな制作体制から生まれた作品ではありません。お力添えいただいたスタッフの皆様、特にこの作品を支えた高柳カツヤさん、仲春リョウさん、前田ミックさんに深く感謝いたします。
この作品を評価してくださった審査員の皆さま、そして上映を支えてくださった運営の皆さまに、こんなあったかい 映画祭があるのかと驚きと感謝でいっぱいです。
早く世界中で上映できるのを心待ちにしています。
大門 嵩(主人公・本田 遼役)
初めて参加したファンタジア国際映画祭で、このような素晴らしい賞をいただくことができ、大変光栄に思います。
上映のタイミングには残念ながら僕は会場へ行くことができませんでしたが、上映前には作品を観に来た方々の列が会場の外まで続くくらいのながぁーい列ができていたと聞きました。また、上映中も会場は温かい空気に包まれ、たくさんの笑い声が響いていたと聞き、本当にうれしい気持ちでいっぱいですっ!
この『CHERRY AND VIRGIN』を温かく迎えてくださったファンタジア映画祭の皆さま、そしてモントリオールでご覧くださったすべてのお客様に、心より感謝申し上げます。
この受賞を励みに、これからもより多くの国で上映され、世界中のたくさんの方々にこの作品を楽しんでいただけることを願っています。
本当にありがとうございました。
プロデューサー 佐藤 現(東映ビデオ)
川尻将由監督の短編『ある日本の絵描き少年』を観て衝撃を受け、この才能にベットすべき!と誓ってから早や8年。
川尻監督とスタッフ陣が6年の歳月をかけて完成させた初長編作品『CHERRY AND VIRGIN』がワールドプレミア上映で栄えある賞を受賞された快挙に歓喜しています。
この賞を皮切りに、誰も観たことのない表現で描かれる唯一無二のラブ・ストーリーを多くの映画祭に届けて世界中に「川尻将由」という才能を知っていただき、そして2027年には満を持して日本での劇場公開を迎えたいと思います。
本作は創作に悩みくすぶりつづけるエロ漫画家の本田 遼と、プロ作家になる夢に挫折した腐女子で現実の男性に苦手意識を持つ榎本亜美という、30歳前後の互いにリアルな恋愛をしたことがない二人が、あるきっかけを通して偶然出会い、とまどいながらも他者と交わって生きることの“苦しさ”と“愛おしさ”を知っていくさまが、現代のサブカルチャーを通して描かれる“普遍的なラブ・ストーリー“として紡がれる。川尻監督の前作『ある日本の絵描き少年』(18)と同様に実写映像素材をベースにしてアニメーションを制作する“ロトスコープ”と呼ばれる手法によって制作、アニメーションをベースにしながらも、実写、漫画の要素を取り入れ、制作に参加するクリエーターの様々なデザインと世界観が1つのシーン内に描き出されるという、川尻の独創的な従来のアニメーションの枠を超えた映像表現も魅力になっている。
©2027東映ビデオなお、本作の主人公二人のキャラクターデザインはそれぞれ、エロ漫画家・本田 遼は成人向け作品を中心に活躍する漫画家の高柳カツヤ、腐女子・榎本亜美は「26歳処女、チャラ男上司に抱かれました」を現在連載中の女性漫画家、仲春リョウが担当している。さらにイメージボード・色彩設計を青春小説やライトノベルの装画で知られる、イラストレーターの前田ミックが手掛ける。また、ゲストとして漫画家・イラストレーターとして「恋愛代行」などの作品や人気Vtuberのキャラクターデザインでマルチな才能を見せる西沢5㍉らが出演。西沢5㍉は本人役としてアフレコしており、自らがデザインするアバターで登場する。
監督:川尻将由(かわじり・まさなお)
1987年生まれ、鹿児島県出身。大阪芸術大学在学中、原 恵一監督作などに影響を受け、アニメーション制作を志す。アニメスタジオに勤務後、映像制作会社を起業。2018年に発表した自主制作の短編アニメーション『ある日本の絵描き少年』は、監督・脚本・絵コンテを手掛け、第40回ぴあフィルムフェスティバル準グランプリ、第74回毎日 映画コンクール大藤信郎賞など数多の映画祭で受賞を果たした。アニメーションのみならず実写、漫画の要素も取り入れたハイブリッドな作風で出品した国内外の映画祭で、注目を集めている。
キャスト&スタッフ
監督:川尻将由
出演:大門 嵩 清瀬やえこ
オフィシャル・サイト(外部サイト)
X:@candvMovie





