第四回東京インディペンデント映画祭 授賞式
映画祭授賞式
日時:10月31日(土)
場所:ワテラスコモン(WATERRAS COMMON)ホール
登壇:
審査員:審査委員長:藤井道人(映画監督)、特別審査員:井浦新(俳優)
受賞作品監督:片峯綾乃(監督)、藤原亜希(監督)、横山ダイアナ(監督)、金川慎一郎(監督)、キム・テヒョン(監督)、
久家友哉(監督)、鈴木剛志(監督)
「次世代の 映画監督を育成する」をモットーに、新たなムーブメントを呼び起こす「夢のある 映画祭」として、2022年に誕生した東京インディペンデント映画祭。審査員長には映画監督の藤井道⼈を迎え、これまでに俳優の奈緒、綾野剛、吉岡里帆といった第⼀線で活躍する俳優やプロフェッショナルたちを特別審査員として招き、映画業界の審査員チームが受賞作品を選定し実施されました。受賞作品やスカラシップ作品は、新しい未来のテレビ「ABEMA」による配信に加え、国内外での上映企画を通じて多くの観客に届け、映画⽂化の発展に大きく貢献し、インディペンデント映画の魅力を全国に発信しております。第四回目となる本映画祭でも、短編作品にフォーカスを当て、「スカラシップの贈与」、「撮影機材調達⽀援」を実施し、国内屈指の映画コンペティションへの成長を目標に意欲的に取り組んでいきます。
この度、10月31日(土)第四回東京インディペンデント映画祭の授賞式を実施しました。
第四回東京インディペンデント映画祭授賞式が10月31日に都内で実施され、審査委員長:藤井道人(映画監督)、特別審査員:井浦新(俳優)と受賞作品監督の片峯綾乃(監督)、藤原亜希(監督)、横山ダイアナ(監督)、金川慎一郎(監督)、キム・テヒョン(監督)、久家友哉(監督)、鈴木剛志(監督)が登壇しました。


卒業制作『ここに海をつくる』で第四回東京インディペンデント映画祭グランプリを受賞した⽚峯監督は「第四回東京インディペンデント 映画祭のグランプリをいただきまして、本当にありがとうございます。選出してくださった全ての審査員の方々、本当に心から感謝申し上げます。正直グランプリというのはとても身に余るような思いがあり、今とても緊張しておりますが、受賞の皆さんと⼀緒に選出されたことも誇りに思います」と受賞の喜びを言葉にしながら「フィルムで撮ること主⼈公を子供の設定にした事など、様々な覚悟が必要な作品でしたが、組の皆が⼀生懸命について来てくれた」と作品を共に作り上げたスタッフ・キャストに感謝していた。

⼀方、藤井監督は『ここに海をつくる』のグランプリ選出理由を「審査員の皆様が⽚峯監督の持っているフィルムを信じる力、俳優を信じる力、その独創性などに期待して選出されたと思う」と総括。井浦も「フィルムで撮っているチャレンジというか、 映画本来の撮り方という原点を自分自身も見つめ直す機会になりました。加えて⽚峯監督の今の感性で映画と向き合う姿勢も心地よく、生み出す物語に心を奪われながら、映画というものを改めて考えさせられた」と絶賛した。

また井浦は「僕はインディペンデント映画でデビューさせてもらい、インディペンデント映画で俳優と映画作りの仕事を学びキャリアを重ね、今現在もインディペンデント作品に参加させてもらって、自分の大切な表現の場でもあるのがインディペンデントです」とインディペンデント映画愛を炸裂させた。
そして本映画祭の意義を問われると「僕は生まれも育ちもインディペンデントなので、気持ちがかなり強く、皆さんの作品を観させていただきながら言葉が溢れてきてしまった」として、ポケットから紙を取り出して事前に書いたというコメントを読み上げた。

続けて、「インディペンデント映画は若手新⼈監督の登竜門というものだけでは、僕は決してないと思います。経験豊かなベテランの監督方が自力で作品を作られています。そしてメジャー映画への足がかりや踏み台でも決してないと思います。限られた時間・予算の中だからこそ知恵を絞られ、⼀⼈ひとりのスタッフ・キャスト⼀⼈ひとりの力を全て注ぎ込んで、その組の⼀体感というものが尋常じゃない組の育ち方になっていくのがインディペンデント映画の特徴です。監督が作品への初期衝動そのものを詰め込む純度が違うのもインディペンデント映画であり、皆さんが撮られた今回の作品からも感じるものがありました。撮りたいものを純粋に撮ることができる、明らかに作品や表現の純度が違う。それこそがインディペンデント 映画の醍醐味だと思っています」などと長尺に渡って思いのたけを口にしていた。
藤井監督も、本 映画祭の意義について「インディーズのスピリットを持って映画を撮り続ける事は非常に大変な事ではあるけれど、その100倍くらい楽しい映画⼈生が待っていると思って僕は今も映画を作っています。本映画祭のような環境がある事を自分自身も大切にしたいし、交流の場にしていきたいです。そして再び素晴らしい才能が集まれる環境を作り続ける事が自分の使命でもあります」と宣言。受賞監督たちには「みんなもここの卒業生だと思って、共に映画界を盛り上げていければ嬉しいです。また来年も宜しくお願いいたします」とエールを送って締めくくった。
▼グランプリ「ここに海をつくる」(片峯綾乃)14分20秒
海を見たことがない小学1年生の由楽は、一番好きな黄色の絵の具で海を描いた。由楽が認知症の祖父と暮らした最後の夏の物語。まだ知らないことだらけの子供が生み出す創造性、知っていたことを忘れていく認知症を通して、家族の愛を16mmフィルムで綴る。
▼準グランプリ「灰から火」(藤原亜希)40分00秒
もみ殻発電で電気が供給され始めるウガンダ北部の農村で、待ちに待った電気がナンシーの家にも届く。光が家全体を照らし出し、一瞬ナンシー家族は未来の夢により近づけたように感じられた。
それでもナンシーは家を出る覚悟をすることになる。
▼入選作品「黒いカラス」( 横山ダイアナ) 12分00秒
大学生のウミは、冬休みを過ごすため、故郷・藤沢へ帰省する。将来への不安、大切な人との関係、心の中に残り続けるいくつもの思いを抱えたまま、海辺を歩くウミ。そこで一羽のカラスと出会う。
祖父母との時間や、カラスとの不思議な対話を重ねるうちに、ウミは自分の中に抱えていた感情と一つずつ向き合っていく。冬の海を後にするとき、ウミは少しだけ自由になっていた。
▼入選作品「冬子の夏」(金川慎一郎) 20分00秒
高校最後の夏。進路を決められずにいる冬子だったが、行く末を定めつつある親友ノエルの様子に、焦りを募らせる。満開のひまわり畑で、二人は大きな岐路を迎える。
▼入選作品「すみませんが、助けに行きませんよ」(キム・テヒョン) 24分30秒
20XX年。突如発生したゾンビウイルスにより、人類はほぼ壊滅。荒廃した世界に取り残されたのは、生存者・耀(よう)と巧(たく)の二人だけだった。ある日、巧はゾンビに追われる人影を目撃し、耀に助けるべきか相談する。しかし、耀は「リスクが高すぎる」と拒否。だが、それが女性だと分かった瞬間、彼の態度は一変する。久々に目にする女性の存在に心を奪われた耀は、「人類の希望は女性だ」と自己正当化し、妄想と葛藤を繰り返しながら救出作戦を決行。しかし、計画は失敗し、彼女はゾンビ化してしまう。
その直後、巧が耀に衝撃の真実を告げる。それは、この世界に残された二人の運命を大きく揺るがすことになる──。
▼入選作品「運命ハサミ少女」( 久家友哉) 19分52秒
北関東の町で囁かれる都市伝説──カップルの前に現れ、運命の赤い糸を切る「ハサミ女」。その正体は、孤独をこじらせて失恋した女子高生・黒霧カザミだった。偶然”運命を断ち切るハサミ”を手にした彼女は、孤独と快感を暴走させながら、町中のカップルの赤い糸を切っていく。
▼入選作品「存在のゆらめき」(鈴木剛志)14分42秒
祖母の危篤を受けて実家に帰る夏希緩やかにすぎるつたない夏の1日幾度も繰り返されるあの夏の日々
それは並行宇宙かそれは誰かの願いが引き起こした魔法か
それは脳裏をせめぐ特別な記憶の反芻なのか





