米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)2025」 は、2025年6月11日(水)にアワードセレモニー&レッドカーペットセレモニーをLINE CUBE SHIBUYAで開催いたしました。 本セレモニーは、世界の108の国と地域からエントリーのあった4,592点の作品から、日本の映画祭では最多となる計5作品が翌年の米国 アカデミー賞短編部門にノミネート選考対象作品となるライブアクション部門(インターナショナル、アジア インターナショナル、ジャパン)、ノン フィクション部門、アニメーション部門の優秀賞をはじめとした、合計13アワードの発表と授与を行いました。今年は新たにサイバーエージェント 縦型アワードと最震賞 supported by CRGが追加になり、初めての受賞者を選出。そのほかにもグローバルスポットライトアワード、U-25 Project Best Short Award、HOPPY HAPPY AWARD、Shibuya Diversity Award、講談社シネマクリエイターズラボの優秀賞授 与やプロジェクト発表など、盛りだくさんな内容で実施しました。
また、映画祭の締めくくりを飾る豪華なゲストがレッドカーペットにも登壇。上野樹里さん、小西真奈美さん、JO1の大平祥生さん、小田井 涼平さんをはじめとしたセレモニー登壇者や、来場したVIPゲストの叶美香さん、尚玄さんも急遽登壇しました。 中でも、映画祭アンバサダーのLiLiCoさんは、小田井さんと夫妻で登場。カメラマンからの「腕を組んで」というポーズのお願いに、小田井さんがLiLiCoさんに自身の腕を絡ませるといった、ラブラブな夫婦ボケも披露して会場を笑顔で包みました。


■映画祭アンバサダーLiLiCoさん&別所の登場でセレモニーがスタート!
アワードセレモニー冒頭は、本映画祭代表の別所哲也と映画祭アンバサダーのLiLiCoさんが登壇しスタート。「ショートショート フィルムフェ スティバルは、国際短編映画祭としてさまざまな国の映像関係者が集う場となっております。今年も多くの方々にご来場いただき、会場には日 本だけでなく、海外からのクリエイターの姿も見られます。ご来場いただきありがとうございます!」と別所から17の国や地域から参加くださった 方々へ改めて感謝を述べ、 LiLiCoさんは、「受賞も大切ですが、人と繋がれることがこの映画祭のいちばん素敵なところ」と喜びの表情を見 せました。その後、MCを担当する国山ハセンさん、ドリアン・ロロブリジーダさんがマイクを手に取り、セレモニーの幕が上がりました。


■グランプリを含む計13アワードの優秀作品、プロジェクトなどを発表!
●最高賞「ジョージ・ルーカス アワード」は、ファビアン・ムンスターヤーム監督の『破れたパンティーストッキング』に決定!

今年のグランプリに見事輝いたのは、ライブアクション部門 インターナショナルのファビアン・ ムンスターヤーム監督『破れたパンティーストッキング』です。
受賞作品の感想を求められた別所は、「どの作品も素晴らしい中で、本作はまさに“ショー トフィルムとはこういうものだ”という本質を体現していました。限られた空間と登場人物で、 人間の愛おしさや葛藤を描ききった、深みのある傑作です。短い時間の中で、これほど豊 かな“人間の宇宙”を表現したことに、心から拍手を送りたいと思います。」とコメントし、グラ ンプリトロフィーを贈りました。
ファビアン監督は、「子どもの頃からジョージ・ルーカスの作品に強い影響を受けてきました。そんな彼の名を冠した賞をいただけたこと、本当に光栄です。この映画の裏には、たくさんのキャストやスタッフの支えがありました。特にフィンランドにいる皆さんに、心から感謝を伝えたいです。」と、受賞の喜びを満面の笑みで伝えました。
●ライブアクション部門(インターナショナル、アジア インターナショナル、ジャパン)・ノンフィクション部門・アニメーション部門 発表&授与
公式審査員を務めた上野樹里さん、神保悟志さん、小田井涼平さん、岩井俊二監督、杉山知之さん、福間美由紀さん、デボ・アデダ ヨさん、サンドリーヌ・フォーシェ・カシディさんが登壇し、それぞれの賞の発表、表彰が行われました。ライブアクション部門 インターナショナルは ファビアン・ムンスターヤーム監督『破れたパンティーストッキング』、ライブアクション部門アジア インターナショナルはディーモン・ウォン監督『燃 夜』 、ライブアクション部門 ジャパンは西遼太郎監督 『逆さまの天才』が優秀賞に輝きました。また、ノンフィクション部門はネイサン・フェーガン 監督の『塀の中で』、アニメーション部門はルーク・アンガス監督の『夏の白夜』が受賞しました。
ライブアクション部門 インターナショナルの審査員を務めた上野さんは、「今回、ノンフィクションとライブアクションの両部門を初めて審査させ ていただきましたが、どの作品も社会課題への鋭い視点と高い表現力に満ちており、深い感動と気づきを得ることができました。この映画祭 は、世界中の才能と真摯な思いが交差する、極めて意義深い場だと実感しています。審査員として関わることができ、大変光栄でした。」と審 査員を務めたことの感想を述べました。ライブアクション部門 アジア インターナショナルの審査員を務めた神保さんは、「歴史のある素晴ら しい映画祭の審査員に選ばれ、光栄ながらも大変なプレッシャーでしたが、僕の俳優人生にとって良い経験でした。ショートフィルムだからこそ 伝わるような素晴らしいメッセージ性を感じることができました。」と、自身にとっての意義深い体験として語り、アニメーション部門の審査員を 務めた小田井さんは、「この世界にたくさんあるアニメーション作品を、大人だけではなく子供の皆さんにも見ていただくことで、感受性を高める きっかけになれば良いなと思いながら審査させていただきました。」と、新しい世代への思いを込めてコメントしました。
●最震賞 supported by CRG 発表&授与
今年、映画祭が初のホラー&サスペンスカテゴリーを新設!仲里依紗さんが初監督をした作品を含むファイナリスト4作品の中から、栄えある 初めての受賞者を発表しました。最も心を震わせる恐怖を纏った作品として選ばれたのは、野上鉄晃監督の『ABYSS』です。野上監督は、 受賞の喜びを噛みしめながら「嬉しくてなんて言ったら良いかわかりません。短編映画はパソコンの中で完結してしまうことも多いのですが、今回 のように映画祭で上映できたことに心から感謝しています。人間ドラマとして作り始めた作品が、最終的にホラーになったんです。その部分を皆 さんに感じ取っていただけたら嬉しいです。作品を作って良かったです!ありがとうございました。」と、感謝と喜びの言葉を述べました。
●サイバーエージェント縦型アワード 発表&授与
今年新設したアワードの1つで、最終ノミネートは5組のプロジェクトの中から、映画やドラマの現場で経験を積んだ精鋭クリエイターたちが結 集し、新たな価値を生み出すプロフェッショナル集団『こねこフィルム』に決定しました。プレゼンターの岩井監督は「ショートフィルムはついつい夢 中になって見てしまうのですが、『こねこフィルム』作品も楽しく拝見しました。皆さんの表情を見ていると、思わず笑顔になってしまいますね。すっ かりファンになってしまいました。(笑)」とコメント。続けて、「縦型ショートフィルムは横の広がりがないため、人物の配置などに工夫が必要だと 感じています。しかし、構図がうまく決まると、とても美しい作品が生まれますね。「こねこフィルム」さんの作品はライティングへのこだわりも感じられ、大 変勉強になりました。」と縦型動画の魅力もコメントしました。
●TOKYO PROJECTの紹介
小池百合子東京都知事が登壇し、「ショートショート フィルムフェスティバルは、短いからこそたくさんの想いがぎゅっと詰まっていて、とても楽し みなイベントです。この映画祭を通じて、東京から世界へ羽ばたくクリエイターがどんどん生まれることを願っています。」と挨拶。その後、東京都 と映画祭が立ち上げた「サステナブル・リカバリー プロジェクト」から生まれたショートフィルム『日の出を知らない街』の紹介に、出演者のB.T.さ ん、小西真奈美さん、そして監督の増田彩来さんが登場。作品に出演した感想を問われた小西さんは「自然が豊かな奥多摩での撮影は、 本当に空気が良くて気持ちよかったです。温かい現場の雰囲気が映像にも表れていると思います。」と笑顔でコメントし、作品の監督を務めた 増田さんは「東京といえば夜景のイメージが強いかもしれませんが、実は美しい日の出も見られる場所なんです。自然豊かな奥多摩を舞台 に、さまざまな魅力を持つ“もうひとつの東京”を伝えたくて、この映像を制作しました。」と、作品へのこだわりを語りました。 『日の出を知らない街』はSSFF & ASIAの公式YouTubeチャンネルで全世界に向け公開中です。


●U-25 Project Best Short Award 発表&授与
25歳以下の若手映像作家を対象とし、個性が光る瑞々しい作品たちの中から最も優れた作品が優秀賞に選ばれるこの部門では、20歳 の柴田九監督『楽しいバレンタイン・デー』が選ばれました。プレゼンターには、JO1大平祥生さんが登壇。監督に対して大平さんは、「監督お めでとうございます!場慣れすごいですね(笑)」と驚きと祝福の言葉を贈りつつ、「カメラワークや画角、楽曲など、若い世代ならではの感性が光っていました。ストーリーも感動しました!」と作品を絶賛。さらに、「僕自身も10代の頃から夢を追いかけてきました。大変なこともあったけれど、それが今の糧になっている。だからこそ、夢を持つ人にはそのまま突き進んでほしいし、まだ踏み出せていない人も、一歩を踏み出してみて ほしい」とエールを送りました。
●グローバルスポットライトアワード 発表&授与
ショートフィルム文化の普及に貢献された方に贈られる本アワードは、 『マリオン』のジョー・ウェイランド監督とフィン・コンスタンチン監督に送ら れました。プレゼンターにはエミー賞で史上最多の18部門を受賞したドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」に出演し、スポットを浴びた穂志もえか さんが登壇。最初に監督に英語で受賞のお祝いを伝えたあと、「マリオンを見て、改めて短編映画の魅力に気付かされました。短編だとどこを 切り取るかが大事になって、それが腕の見せ所になってくる…。そして、全ては描かれないから作品に余白が生まれ、その余白で見ている私た ちがそれぞれ色々想像することができて、短編映画はとても豊かな映像作品だなと思いました。ありがとう。」と、作品を通して気づきを得たこと に対して、監督に感謝を伝えました。
●ホッピー×映画祭企画『宇宙飛行士からの手紙』作品完成発表・HOPPY HAPPY AWARD発表&授与
映画祭アンバサダーLiLiCoさんが司会進行のもと、第4回HOPPY HAPPY AWARDの受賞作品『十日と永遠』の倉田健次監督によ る、ホッピーと映画祭のコラボレーション作品第6弾『宇宙飛行士からの手紙』の制作発表を実施。ホッピービバレッジ代表取締役社長の石渡 美奈氏とともに、前田吟さん、堀海登さんが登壇しました。本作はホッピーの瓶が作品のテーマになっていることに対して、テーマを決めた理由 と作品に込めた想いや見どころを聞かれると、「今年は創業120周年、ホッピー発売70周年という節目の年。今回の映像は記念作品として、 “瓶”に注目して制作しました。」と、語りました。 続けて、「創業者の代から瓶への想いは強く、父も最期まで瓶を大切にしていました。繰り返し使える瓶の魅力を通じて、温暖化対策のメッセージも伝えたいです。」と作品への想いも語りました。そして、2年連続のショートフィルム主演 &映画祭での上映になる前田さんは、「77歳の役だったので、81歳の僕としては“若返らなきゃ”と思いました(笑)」とユーモアを交えながら 撮影を振り返り、「若いスタッフが多い現場だったので、言われたことを素直にやっただけです。」と現場の雰囲気を語りました。また、「僕の女房 も出演しているので、ぜひ探してみてください!」と、意外な見どころについても触れました。堀さんは、「前田さんが作品に関わるすべての人に 愛を注いでいたのが印象的でした。その温かさが作品にも滲み出ているので、ぜひご覧ください!」とコメント。 その後に発表した、第5回「HOPPY HAPPY AWARD」では、香月彩里監督の作品『さんぽ道』が受賞しました。


●講談社シネマクリエイターズラボ発表&授与
世界中から集まった1,000を超える企画の中から、今年は日本人監督3名 が受賞。今回選ばれた緒方一智監督、八幡貴美監督、古舘寛治監督につ いて、株式会社講談社 代表取締役社長 野間省伸さんは、「この取り組み も今回で3回目を迎えますが、第1期の受賞者はすでに国内で活躍されており、 第2期の方々からも新たな展開の報告が届いています。今回の3名にも、世 界に通用する熱量と創造力で、新たな作品を生み出してくださることを願って います。」と期待を語りました。

セレモニーのフィナーレには、各プロジェクトの登壇者も壇上に集まり、別所は「映画祭が幕を閉じようとしています。改めて、監督の皆さん、 そして受賞された皆さんに大きな拍手を!今年も新たな歴史を刻むことができました!」と語り、 LiLiCoさんは、「今年は夫婦愛を感じる作 品が多く、時代が反映されていると感じました。そんな年に、夫と一緒に舞台に立てたことがとても嬉しかったです!」と笑顔でコメント。温かい 言葉で、本年のアワードセレモニーを締めくくりました。
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2025 アワードセレモニー
日時:2025年6月11日(水) 15:15~19:20
場所:LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) (東京都渋谷区宇田川町1-1)
ゲスト(敬称略):
<全体進行>
国山ハセン、ドリアン・ロロブリジーダ
<開会あいさつ>
SSFF & ASIA代表 別所哲也、映画祭アンバサダー LiLiCo
<TOKYO PROJECT紹介>
小池百合子東京都知事、増田彩来監督、小西真奈美、B.T.
<U-25 Project Best Short Award 発表・授与>
柴田九監督、大平祥生(JO1)
<SHIBUYA DIVERSITY AWARD 発表・授与>
トレント・クーパー監督、アルリルワン・アディヤミ、長谷部健(渋谷区長)
<HOPPY 制作作品発表>
石渡美奈(ホッピービバレッジ株式会社社長)、前田吟、堀海登、LiLiCo
<HOPPY HAPPY AWARD 発表・授与>
香月彩里監督、石渡美奈(ホッピービバレッジ株式会社社長)
<講談社シネマクリエイターズラボ優秀賞 発表・授与>
緒方一智監督、八幡貴美監督、古舘寛治監督、野間省伸(株式会社講談社 代表取締役社長)
<グローバルスポットライトアワード>
ジョー・ウェイランド監督、穂志もえか
<サイバーエージェント縦型アワード 発表・授与>
こねこフィルム:三野龍一監督・三野和比古プロデューサー・梅田誠弘・大迫茂生・半田周平、 岩井俊二監督、安藤達也(株式会社サイバーエージェント エンター テインメント プロデュース局 局長・プロデューサー)
<ライブアクション部門 インターナショナル 発表・授与>
ファビアン・ムンスターヤーム監督、上野樹里
<ライブアクション部門 アジア インターナショナル 発表・授与>
ディーモン・ウォン監督、神保悟志
<ライブアクション部門 ジャパン 発表・授与>
西遼太郎監督、 岩井俊二
<ノンフィクション部門 発表・授与>
ネイサン・フェーガン監督、デボ・アデダヨ
<アニメーション部門 発表・授与>
ルーク・アンガス監督、小田井涼平
<審査員総評>
デボ・アデダヨ、上野樹里、福間美由紀、サンドリーヌ・フォーシェ・カシディ、神保悟志、岩井俊二、小田井涼平、杉山知之

【ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2025 概要】

■映画祭代表:別所 哲也
■開催期間 ~6月30日(月)オンライングランドシアター
※期間により配信プログラムが異なります。
■一般からのお問い合わせ先:info@shortshorts.org
■オフィシャルサイト: https://www.shortshorts.org/2025
■主催:ショートショート実行委員会 / ショートショート アジア実行委員会