映画『ARCO/アルコ』初日舞台挨拶
第98回米国アカデミー賞®長編アニメーション映画賞ノミネートの快挙を成し遂げ、アヌシー最高賞、アニー賞、ヨーロッパ映画賞、セザール賞ほか名だたる映画賞を席巻した『ARCO/アルコ』が、4月24日(金)より絶賛公開中。
日本語吹き替え版の声優は、未来からやってきた少年アルコ役に『怪物』『国宝』の黒川想矢、2075年の地球で暮らす少女イリス役に日本舞踊市川流の舞踊家としては四代目市川ぼたんの名跡を持つ堀越麗禾、その他、梶 裕貴、山里亮太ら豪華声優陣でお届けする。
この度、本作の公開日4月24日(金)に、W主演の黒川想矢、堀越麗禾登壇の初日舞台挨拶が実施された。
映画上映前に行われた本舞台挨拶。万雷の拍手の中、ステージに登壇した黒川はやや緊張の面持ちで、「今日、初日舞台挨拶と聞いて、ちゃんと話せるかなとすごく緊張していますけど、『ARCO/アルコ』の魅力についてたくさんお話しできたらと思いますので、今日は楽しんでいってください」と挨拶。さらに「アフレコをした時からあまり時間はたっていないんですけれど、僕はこの作品が本当に大好きなので。全国のたくさんの方に観ていただけるのかと思うと、めちゃくちゃうれしいです」と初日を迎えた喜びのコメントを寄せた。
一方の堀越も「アフレコは、黒川さんとふたりでさせていただいたんですけど、その時からすごく緊張していて。公開初日が来ることを、緊張しながらもワクワク、すごく楽しみにしていたので。こうやって皆さまに来ていただいてこの公開日を迎えられることがすごくうれしいです」と続けた。
そんなふたりは本作がアニメ作品における声優として初主演の作品となる。そんなはじめてのチャレンジについて黒川は「やはり普段やっている時は、まわりの環境や相手があって。そういうものから受け取るものがものすごく大きいんですが、やはりアフレコはスタジオの中で収録をするものなので。どうしても自分とマイクとの距離が難しくて。でも感じるということに関しては(実写の芝居とは)あまり変わらないので。僕の中では想像することがものすごく楽しかったです」とかみ締めるように語る。
堀越もアニメならではの収録に思うところも多かったようだ。「実際のイリスにとってはリアルな世界が広がっているように感じるんですけど、わたしにとってはそれが非日常というか。目の前にマイクがあって、映像があって。後ろにはたくさんの(スタッフの)方が座って見てくださっているので。イリスから見たらすごい広い世界となる、そういう空間に私が声を入れさせていただくということはすごく不思議な感じもしましたし、楽しかったし、面白かったです」と笑顔を見せた。
アルコという役について「アルコは10歳くらいなんですけど、僕は今16歳なんで。僕の声がめちゃくちゃおじさんな感じになったりしないかなと、ちょっと不安になったりもしました」という黒川のコメントに思わず笑顔に包まれた会場内。さらに自身に似ている点について「アルコは本当にどこにでもいる普通の子なんですけど、でもやっぱり未来から来た子なのかなと。そういう意識で(収録を)やりました」と振り返った。
堀越が苦心したのは、走るシーンにおける「息づかい」の芝居だったという。「走りながら息があがるようなシーンが何度かあったんですけど、そういうところはすごく難しかったですね」と語る堀越に対して、黒川は実際に走るなどして、身体を動かしたり、ということもあったそうで、「やはり声だけでは演じられないので、ちょっと足踏みをしたりもしたんですけど……どんなふうにやってたんですか?」と堀越に質問。その問いかけに「わたしは本当に何もしないで、ただ立っていました」と返した堀越。その言葉を聞いた黒川は「すごいですよね!」と驚くことしきりだった。
そしてこの日は、公式のX、Instagramのアカウントで募集した質問をふたりにぶつけるコーナーも。まずは「未来に向けてこうしよう、こうしたいということはありますか?」という質問が。それには「僕は結構、話すのがあまり上手じゃなくて。なので、どうしたら面白いことが言えるかなとか、どうしたら楽しい気持ちになれるかな、ということを考えたりするんですけど、でもやっぱり自由に、何も気にせずに話せるようになりたいなと思っています」とコメント。一方の堀越は「とにかく平和な未来であったら、みんながすごくしあわせなんじゃないかなと思いました。(本作で描かれた気候変動などが)あまりない世の中で、しあわせに暮らせたらすごく楽しいのかなと思いました」と平和への思いを祈念するひと幕も。
そして黒川は劇中に登場するロボットの描写に触れて、「この映画はものすごくあたたかくて。ロボットが人間を助けてあげたり、人間もロボットを尊敬できている。僕はロボットに対して怖いイメージがあったんですけど、この映画を観るとすごくあたたかい共生のあり方みたいなものを感じられました」と作品に込められた温かいメッセージを感じとっていた様子だった。
さらに現役の学生であるふたりに向けて、「新学期を迎えてから少したち、4月下旬になったのですが、心境の変化はありましたか? 新学期は緊張する派ですか、楽しみ派ですか?」という質問も。それに対して堀越は「私は今、中学三年生で、クラス替えがあったんです。すごく仲のいい子と同じクラスになれなかったので、最初はちょっと緊張しました」とコメント。対する黒川もそのコメントに深く共感した様子で「僕も高校二年生になって、もちろんクラス替えもあったんですけど。今、絶賛悩み中で、友だちが全然できないんです。でも今日、お昼ご飯を一緒に食べようって言ってくれた子がいて。物理の授業の発表の内容について話をしたんですけど、そこから仲良くなれたらいいなと、今ちょっと頑張っています」と決意のコメントを述べるひと幕もあった。
そして最後に「もし未来か過去に行けるとしたらどちらに行きたい?」という質問も。すると黒川は「僕は絶対、過去です。未来はあまり見たくないので」と即答。その理由として「僕は昭和がめちゃくちゃ大好きで。昭和時代に行っていろいろ見てみたい。映画とかで見る昭和の空気とか……」と語ると、「今はどうしても、スマートフォンとかで連絡がすぐに取れてしまったり、調べる時にもボタン一つで調べているものが出てきたりもするので。自分の思いがすぐに伝わっちゃうのは、いいことではあると思うけど、だからこそ手紙でやり取りしてみたり、公衆電話で電話したりしてみたい」とコメント。
対する堀越は「私は未来です」とキッパリ。「過去に行ってやり直したいこともたくさんあるんですけど、過去は過去のままで、思い出に取っておきたいなと思いました」と、10代前半とは思えない大人の回答で、会場を感心させるひと幕もあった。
そんな楽しい時間もいよいよ終わりの時間に。最後のコメントを求められた堀越は「皆さま、ぜひ最後まで楽しんで観てくださったらうれしいです。今日は短い間でしたがありがとうございました」とメッセージ。黒川も「この作品は、未来に希望を持てるようなすごくすてきな作品だと思います。ぜひ楽しんで観ていただけたらと思います」と会場に呼びかけ、イベントを締めくくった。






