カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞し、第98回アカデミー賞で音響賞と国際長編映画賞にノミネートされた『シラート』の新場面写真11点と、監督を務めたオリベル・ラシェによる声明文が解禁されました。

砂漠で行われるレイブパーティに参加したまま失踪した娘を探すため、モロッコの山岳地帯から砂漠の奥深くへと車を走らせる父ルイスと息子エステバン。行き着いたのは、現実と幻覚が混濁するような野外レイブのカオス。耳をつんざく重低音、赤い照明の海、沈黙を貫く父親の背中。だがそこにはすでに娘の姿はなく、父と息子は、レイブの参加者グループを追って、娘が向かったと思われる次のレイブ会場を目指すが──。

到着した場面写真では、砂漠に置かれた巨大なスピーカーと共に絶叫する父の様子や、広大な砂漠の中でレイブパーティに熱狂する無数の人々、さらには娘を探す親子と出会った人々とのあたたかな交流の瞬間などが切り取られています。

タイトルの『シラート』とは、アラビア語で「道」であり、宗教的な意味においては審判の日に天国と地獄の上に架けられる 「細い橋」を象徴するとされています。

監督は、スペイン出身のオリベル・ラシェ。プロデューサーには巨匠ペドロ・アルモドバルが名を連ねています。

昨年のカンヌ国際映画祭では審査員賞、サウンドトラック賞、AFCAE賞スペシャルメンション、パルムドック賞の4冠を達成。ヨーロッパ映画賞では最多ノミネートを果たし、音響賞、撮影賞、編集賞、キャスティング賞、製作賞を受賞。スペインのアカデミー賞と言われるゴヤ賞でも11部門にノミネートされるなど、名だたる映画賞で躍進しています。

以下、到着した声明文です。

オリベル・ラシェ(監督)
“Sirāt(シラート)”を日常生活における言葉に翻訳するとしたら、“道”になります。
この“道”には二つの次元──物理的な次元と、形而上的あるいは精神的な次元があります。“シラート”とは、死ぬ前の人を死へと導く内なる道のことなのです。本作の主人公の身に降りかかったことのように。そして、地獄と天国を結びつけると言われる橋の名前でもあります。

人は死の淵をさまよう体験をすると、自分に内在する何かにヒビが入り、割れるような感覚を得ることがあります。その瞬間、変容することが可能になるのです──より良い方へと。それは生が人間を掌握し、「真のお前は何者なのだ」と問うてくる、究極の真実というものがそこにある状況であり、安全網のない深淵に投げ込まれるような感覚です。

現在、新聞を開くたびに、私たちは崩壊の衝撃に襲われます。何かが終わる、ひとつの時代が終わる、あるいはもっとひどいことが…私たちには心の準備できているでしょうか? この映画が、多くの人が抱く黄昏の感情に響いてくれることを願っています。
しかし、忘れてはいけません──そこには光もあるのです。世界は私たちに、この映画の登場人物のように、内省を強いるでしょう。それは重要な動きです。私たちが『シラート』を通して伝えたいもの、つまり闇から浮かび上がる光です。

       『シラート』(原題:Sirāt)

監督:オリベル・ラシェ
製作総指揮:エステル・ガルシア
製作:ペドロ・アルモドバル
脚本:オリベル・ラシェ、サンティアゴ・フィジョル
撮影監督:マウロ・エルセ
編集:クリストバル・フェルナンデス
美術:ライア・アテカ
音楽:カンディング・レイ(デヴィッド・ルテリエ)
出演:セルジ・ロペス、ブルーノ・ヌニェス・アルホナ、ブルーノ・ヌニェス・アホナ ほか
2025年/スペイン・フランス合作/スペイン語・フランス語・英語・アラビア語/115分/ビスタ/カラー/5.1ch/日本語字幕:杉田洋子/PG12

日本公開:2026年6月5日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラスト有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかにてロードショー
配給:トランスフォーマー
後援:セルバンテス文化センター
公式サイト
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