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短編オムニバス映画『MIRRORLIAR FILMS Season8』岡山上映会イベント

短編オムニバス映画『MIRRORLIAR FILMS Season8』の完成披露上映が、11月15日に撮影地である岡山県で開催され、プロデューサーのMEGUMI、阿部進之介、山田孝之らが登壇した。また、イベントの最後に次回『MIRRORLIAR FILMS Season9』の開催地が兵庫県神戸市であることが発表された。

岡山県を撮影地とする『MIRRORLIAR FILMS Season8』では、全6本の短編作品を上映。倉敷市出身のMEGUMIがプロデューサーとして参加し、松田美由紀が監督として名を連ねる。また、第78回カンヌ国際映画祭で特別賞を受賞したバングラデシュのアドナン・アル・ラジーブ監督による『ALI』もラインナップに加わった。

イベントには、岡山県で撮影された『The Breath of the Blue Whale』よりプロデューサーのMEGUMIと佐渡恵理監督、公募作品から選出された『愛骨』より節田朋一郎監督、『ラの♯に恋をして』の廣田耕平監督、『CUT!』の安藤春監督、プロデューサーの阿部進之介と山田孝之が登壇した。

まず本プロジェクトの趣旨を問われたプロデューサーの阿部は、「『MIRRORLIAR FILMS』というのは、映画を撮ったことがない人たちに映画を撮る機会を与え、映画の関係人口を増やすことを目的としています。だれでも映画をつくれることを目標に、これまで8シーズン制作してきました。シーズン5からは各地域とタッグを組んで学生や若者たちとその地域で映画を撮影しています。日本全国で映画の種まきをしているような感覚です」とコメント。

同じくプロデューサーの山田は、「今回撮影された2本をぜひ岡山が地元の方に見ていただきたいです。岡山の素敵な景色を見ていただき、改めて地元の美しさに気付くこともあるのではと思っています」と、松田美由紀監督作品・佐渡恵理監督作品の映像美に注目してほしい旨を語った。

MEGUMIプロデュース『The Breath of the Blue Whale』について、改めて作品テーマを聞かれた佐渡監督は、「本作は近未来の日本を舞台に、セリフがないものを作りたいと思い制作しました」とその狙いを明かした。

一方、MEGUMIは佐渡監督について、「『MIRRORLIAR FILMS』さんにお声がけいただき、なんでも好きなものを作っていいよと言っていただけた。これまでにないチャンスをいただき、しかも私が育った岡山で撮影できるという機会に本当に感動し、プロジェクトの意義に感銘を受けました。佐渡恵理監督はこれまで見てきた監督の中でもトップレベルにこだわりが強く、破壊と創造を繰り返し、納品のその日までこだわり抜いてくださった。本当に素晴らしい監督です」と絶賛。

それを受けた佐渡監督も「MEGUMIさんとのセッションで作品に肉付けをしていきました。自分ひとりではできなかったし、コラボできたからこその貴重な体験でした」と感謝を述べ、本作の制作過程を振り返った。

数多くの公募作品から選出された『愛骨』の節田監督は、「骨が好きな先生と、その先生を好きな同僚の先生のすれ違いを描いたラブストーリーです。不器用な愛くるしさがある作品です」と魅力を語った。

『ラの#に恋して』の廣田監督は、「恥ずかしい失敗も人によってはかわいいって思ってもらえるのでは、ポジティブに思ってもらえるのではと思って制作しました。日本家屋や美しい着物も出てきますので、ぜひスクリーンで見てほしいです」と思いを明かした。

『CUT!』の安藤監督は、「本作はカナダのバンクーバーで制作した作品です。テーマは映画、映画のための映画です。普段は映像の編集をしているので、見ながら混乱するような作りにしました。ぼくにとってもアルバムみたいな作品なのでぜひご覧いただきたいです」と期待を込めた。

また、本シーズン8ではカンヌ国際映画祭で買い付けた『ALI』が収録されている。購入に至るまでの経緯を問われた阿部は、「2024年に山田がカンヌ国際映画祭に行き、来年は買い付けをしたいと言いました。有言実行で、今年は短編映画の買い付けをカンヌ国際映画祭の地で実施することができました」と語り、MEGUMI主催のJAPAN NIGHTでの交流がきっかけだったことを明かした。

MEGUMIは「イベントにお越しいただき嬉しい限りです。日本のクリエイターや文化を海外に発信することをテーマに約1500人の来場がありました。世界の方々は日本の文化が好きですし、コラボレーションなどの声も多々いただきます。そのチャンスをつかみたいと思っています」と今年の映画祭を振り返った。

イベントの最後には、次回『MIRRORLIAR FILMS Season9』の開催地が兵庫県神戸市であると発表された。これに先立ち、神戸市フィルムプロジェクト実行委員長(仮)/川崎青果株式会社 代表取締役社長の川崎弘真が登壇し、「最高のプロジェクトを一ファンとして楽しませていただきました。映画が日本で初めて一般公開されたのは兵庫県神戸市です。そういった土地でミラーライアーフィルムズさんとタッグを組めることを嬉しく思います」と語り、岡山から兵庫県神戸市へとバトンが渡され、クロージングセレモニーは幕を閉じた。

短編オムニバス映画『MIRRORLIAR FILMS Season8』は、2026年1月16日より2週間限定劇場公開。

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