また当時、制作の只中であった『音楽図鑑』の「M.A.Y. IN THE BACKYARD」や「SELF PORTRAIT」をスタジオでレコーディングする風景、さらにFairlight CMI デジタルシンセサイザーを使う様子が切り取られている。
80年代の生き生きとした東京の街で彼は何を見つめていたのか? 30代の坂本龍一が時代の先へ向けた視線と、彼の音楽への尽きぬ探求心を感じさせるカットとなっております。
「フランスのテレビ番組のために、坂本⿓⼀のドキュメント・フィルムを撮らせてほしい」1983年、デヴィッド・シルヴィアンのレコーディングに⽴ち会うため、ベルリンに滞在していた坂本⿓⼀のもとを訪れた本作の監督、エリザベス・レナードはこう告げた。それから1984年5⽉。坂本が4枚⽬のソロ・アルバム『⾳楽図鑑』を制作し始めた頃、東京でわずか1週間という短期間で撮影が⾏なわれた。レナード監督を含めた5 名のフランス⼈スタッフは、⽇本という国を、東京という街を、そして坂本⿓⼀という⾳楽家を記録した。完成後の1985年にはロッテルダム、ロカルノ、サンパウロなどの国際映画祭で上映、⽇本では同年6⽉9⽇に第1回東京国際映画祭で上映された。1986年、フランスでテレビ放映されたのち、発売されたVHS とDVD も⻑らく⼊⼿困難な状況が続いていたが、近年になり倉庫に眠っていた16mmフィルムが発⾒され、修復を経てデジタル化が実現。今年1⽉17⽇、坂本の誕⽣⽇に開催された「坂本⿓⼀|Birthday Premium Night 2025」で特別上映が⾏なわれた際には、チケットがわずか2時間で完売した。

Tokyo Melody Ryuichi Sakamoto
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