『鉄コン筋クリート』(06)のアニメーションを手掛けたSTUDIO 4°Cが7年をかけて制作した『ChaO』(8月15日公開)。本作より、原画の一部とスタッフコメントが到着した。
このたび、主人公ステファン&チャオを捉えた貴重な原画5点と制作の舞台裏を語るスタッフ陣のコメントが到着した。原画に描かれているのは、ステファンの豊かな表情やキュートに微笑むチャオの姿など。残されたスタッフのメモ書きからも抜かりないこだわりが伝わる。
本作では総作画枚数10万枚超えの超緻密なアニメーションで表現される多様な人間模様や恋の物語が大きな見どころの一つ。計算し尽くされたアニメーション誕生の背景について、青木康浩監督は「アドリブが多く上がってくることが多かったのですが、そういうものを楽しみに作っているところもありますし、それを殺してしまうとこの作品の味やよさというものがなくなってしまいますよね」と振り返り、制作現場で生まれるアドリブも積極的に採用していたという。「いっぱい描くのって大変ですからね。忙しいなかでみなさん受けてくださって、それでやってきたことは無下にできなかったんです。(キャラクターデザイン、総作画監督の)小島(大和)さんの立場からすると、(素材が)いっぱいあるありがたさがありつつも、画としては整えなければいけないという大変さはあったと思います(笑)」と当時を回顧。
その小島は「STUDIO4°Cだからこそ、“このくらいはいいだろう”といういい意味で自由度があったので、ほかの作品ではできないことをやろうと思って挑みました」と“自由さ”が大きな武器になったことを明かす。「今回にかんしてはアナログでやりたかったので、鉛筆で描きました。『海獣の子供』を観て鉛筆のよさを感じたので、なるべく鉛筆でいきたいなと思いまして…。原画を描く時も、キャラクター表も、ティザーも全部鉛筆で。この作品には鉛筆のタッチのような、生きている感じが必要でした」とこだわりを語っている。
スタッフ陣の並々ならぬこだわりと挑戦によって生みだされた『ChaO』。何度見ても新たな発見がある本作をぜひスクリーンで堪能してほしい。
作品情報
映画『ChaO』
8月15日(金)全国ロードショー
声の出演:鈴鹿央士、山田杏奈
監督:青木康浩
キャラクターデザイン・総作画監督:小島大和
美術監督:滝口比呂志
音楽:村松崇継
アニメーション制作:STUDIO4°C
配給:東映
©2025「ChaO」製作委員会
公式サイト:chao-movie.com
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