映画『90メートル』舞台挨拶付きチャリティ上映会
日時:3月17日(火)
場所:ニッショーホール
登壇:山時聡真、菅野美穂、中川 駿(監督)
「映画『90メートル』舞台挨拶付きチャリティ上映会」に俳優の山時聡真、中川駿監督らとともに出席した。
映画は将来の選択を迫られる息子と、難病を抱えながら我が子を想う母の愛と絆の物語だ。息子の佑を山時が、母の美咲を菅野が演じた。
山時は「親が子を思う気持ちと子が親を思う気持ちの双方に共感できる一方で、明確な正解が提示されていない点に強く考えさせられた」と振り返っている。また、「自身と役柄である佑に共通点を多く見出し、共感と同時にその状況の大変さも感じながら、強い覚悟を持って演じたい」と考えたことを明かした。
一方、菅野は「互いを思いやる親子の姿に深く心を打たれた」と述べている。「現在育児中である自身の立場から、藤村親子の関係性を理想的な親子像として捉えた」こと、さらに「出演オファーを受けた際には驚きを感じた」ことも語っている。
中川監督は、菅野に対して、「役者として高く評価している」と前置きしたうえで、「自身の中で運命的な縁を感じていた」と述べている。また、「これまで母親とともにドラマを見る機会は多くなかったが、数少ない例として菅野が主演した『イグアナの娘』を一緒に視聴していた経験があり、その菅野に母親をモデルとした役を演じてもらえることに喜びと特別な感慨を抱いた」ことを明かした。
さらに、脚本執筆にあたっては「映画がエンターテインメントでありフィクションである一方で、ヤングケアラーという社会問題を扱う以上、現実に即した内容である必要があるという強い意識を持っていた」と述べている。そのうえで、「ヤングケアラー協会が発信する情報を網羅的に確認し、現実との乖離が生じないよう細心の注意を払って制作した」ことを語っている。
本作の主題歌に起用されている大森元貴の「0.2mm」について、山時は「同アーティストの楽曲をこれまで多く聴いてきた」としたうえで、「宝物をもらったような印象があった」と語っている。また、「初めて聴いた際には背中をさすられるような優しさを感じ、作品との親和性の高さに強い印象を受けた」と振り返り、「そのときの感覚が今でも強く記憶に残っている」ことを明かした。
さらに、本作のテーマである親子の愛と絆に関連して、母親からの愛情を感じた瞬間について問われた山時は、「現在まさに感じている」と述べている。「舞台挨拶に来られないと聞いていた母親が実際には来場していたことに驚いた」とし、「すぐに見つけられたことや、時間を作って足を運んでくれたことに愛情を感じた」と語った。
一方、菅野は自身の母親について、「実家に帰るたびに好物を用意して待っていてくれる」と述べている。特に、「ヨーグルトを好んで食べていた際には複数個を準備してくれていたこと」や、「食べきれなければ持ち帰るよう勧められた」出来事に触れつつ、「そうした行動に親心を感じた」と語った。
会場では、山時が菅野の母親から預かった手紙を代読するサプライズが行われた。山時は「健康第一で、これからも応援してくれる人々に愛される女優になってほしい」といった内容を心を込めて読み上げ、その後手紙を受け取った菅野は、「自分一人では何もできず、子育ても仕事も母に支えられて今ここに立てている」と述べ、「健康でいてほしい」と母親への感謝の思いを語った。

会場が温かな雰囲気に包まれる中、菅野だけでなく山時にも母親からの手紙が用意されていることが明かされ、今度は菅野が代読を務めた。
手紙には、「自分を見失わず、常に謙虚であるように伝えてきた」ことや、「『実るほど頭を垂れる稲穂かな』という言葉を繰り返し伝えてきた」ことが記されていた。また、「まだ成長の途中であり、今後の努力と経験によって実りを得ていくことへの期待」が綴られており、「その過程においてもこの言葉を忘れないでほしい」との願いが示されていた。
さらに、「健康に気をつけ、自らの道を進んでほしい」という思いや、「これからも変わらず応援し続ける」というメッセージも込められており、菅野は読み上げ、目に涙を浮かべる様子が見られた。

山時は、「驚いた」と心境を語り、「幼少期に母親へ多くの迷惑をかけてきたことや、スポーツなどで思うような結果を出せず、努力する姿を十分に見せられなかったと感じていた」ことを明かした。そのうえで、「俳優という仕事が最も親孝行につながると考えており、今後も俳優を続けることで恩返しをしていきたい」と述べ、会場にいる母親へ感謝の言葉を伝えた。
なお、「今回のチャリティ上映会の売り上げの一部は、一般社団法人ヤングケアラー協会へ寄付される予定」である。
【菅野美穂さんのお母様 お手紙全文】
美穂へ
芸能界という知らない世界に入り
こんなにも長い間お仕事が続くとは夢にも思っていませんでした。
人には言えない並たいていの苦労も多くあったかと思いますが、今迄続けてこれたのは、
会社、マネージャーさん、スタッフの皆様の助けがあり続けて来れたのだと思います。
今は子育て、お仕事と一番大変な時期ですが、
振り返ってみると一番大変な時が一番良かったと思える日が来るはずです。
健康第一でこれからも応援して下さる皆さんに愛される様な女優さんになって下さい。
【山時聡真さんのお母様 お手紙全文】
山時 聡真様
小さい時のあなたは元気いっぱいでやんちゃな子で。
毎日、怪我をしたりしないか、
お友達と喧嘩をしはしないか、
とハラハラしていました。
幼稚園では教室に入ったら全員のお友達と話をするので、
なかなか席に辿り着けません、
とお便り帳に書かれた事もありました。
また、小学生の時も、おしゃべりしすぎて
給食が時間内に食べ終わらず居残りをしたり、
牛乳が飲めなくて初めて飲み切った日はみんなに拍手された、
と聞かされてびっくりした事もありました。
人見知りも全くしないので、
お姉ちゃんの授業参観では自分も一番後ろの席に座り、
ドリルをやったりして馴染んでいましたね。
そんなエンターテイナーな部分と、どこにでも溶け込める性格は、
今こういうお仕事をさせていただく中で役に立っているのかもしれません。
中学、高校ではお友達に恵まれて学校生活を謳歌していましたね。
バスケ部のキャプテンにもなり、試合に出たりもしていました。
私もママ応援団としてよく試合に行っていたので、
この映画のシーンは自分に重なるところがありました。
そして同時にこの頃からお仕事にも恵まれ、
限られた時間を工夫して過ごしていかなければならない状況に
なり、急激に大人になっていったような気がします。
普通では考えられない華やかな経験の中で、
時にはこうやって沢山の皆様から応援していただいたり、
現場では色々とお世話をしていただいても
自分を見失わないように、
常に謙虚でいるように、と声をかけて来ました。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
呪文の様に囁いてきましたね。
あなたの稲穂はまだまだ空っぽに近く、
これから沢山の努力と経験で少しずつ実がなっていく事でしょう。
その日を楽しみにしていますが、どうかこの言葉を忘れないで欲しいと思います。
また、私の好きな言葉のもう一つは「恩送り」です。
自分が受けた恩は忘れず必ず誰かに送ってあげてください。
それが結果として自分を成長させ、強くしてくれるはずです。
そして最大の願いはただ一つ。
健康に気をつけて自分の道を邁進してください。
それだけで十分です。
いつも、いつまでも応援しています。
母より
山時聡真 菅野美穂
南琴奈 田中偉登 / 西野七瀬
荻野みかん 朝井大智 藤本沙紀 オラキオ 金澤美穂 市原茉莉 少路勇介
監督・脚本 : 中川駿
プロデューサー:辻本珠子 藤本款 宇田川寧 田口雄介 共同プロデューサー:岡ひとみ アソシエイトプロデューサー:越當陽子
ラインプロデューサー:三橋祐也 音楽プロデューサー:杉田寿宏 音楽:Moshimoss
撮影監督:趙聖來 照明:藤井聡史 美術:松本良二 装飾:八木圭 録音:鈴木健太郎 編集:相良直一郎 音響効果:浦川みさき
衣裳:阿部公美 ヘアメイク:藤原玲子 キャスティング:東平七奈 助監督:安達耕平 制作担当:矢口篤史
製作:映画「90メートル」製作委員会
製作プロダクション : ダブ
配給:クロックワークス
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
©2026映画『90メートル』製作委員会
公式HP:https://movie90m.com
公式X:@movie90m
3月27日(金)より全国公開















