現地時間10月14日(水)、スペイン・シッチェスで開催中の第59回シッチェス・カタロニア国際 映画祭にて、映画『洗浄』のワールドプレミア上映が行われた。会場となったのは、シッチェスエリアで最も歴史ある映画館「Cinema Prado」。世界各国からジャンル映画ファンや映画関係者が集結し、日本から届いた異色の“水ホラー”をいち早く目撃しようと上映前から劇場の入り口には観客たちが長蛇の列を作っていた。さらに宮原拓也監督がサインを求められる場面も見られるなど、上映前から熱気に包まれていた。

 そんな期待が高まる中、本作で長編監督デビューを果たした宮原拓也監督が登壇! 世界三大ジャンル映画祭のひとつで自身初の長編作品を披露することとなった宮原監督は、現地カタルーニャ語と英語で挨拶。

監督挨拶全文(日本語訳)
皆さん、こんばんは! 『洗浄』の監督を務めました、宮原拓也です。
まずは、私たちとこの作品を招待してくださったシッチェス映画祭に感謝します。
初めての長編映画を、このような素晴らしい映画祭で上映できることを、とても光栄に思っています。
この映画は、ひとつのシンプルな疑問から生まれました。私たちにとって、最も恐ろしいものは何だろう? そして考えた末に、もしかすると、それは「水」なんじゃないかと思ったんです。
私たちは誰もが、生きるために水を必要としています。でも、それは裏を返せば、私たちの命は水に支配されていて、そこから決して逃れることができない、ということでもあるんじゃないかと思いました。そこで私は、このアイデアに、現代の日本の若者たちが社会に対して抱いている無力感や、現実から逃げ出そうとする傾向を重ね合わせて、現代における、ある種の神話のようなものを作ろうとしました。
改めて、シッチェス 映画祭に感謝します。そして、この物語を 映画として形にし、今夜こうしてここに立つことを実現してくれたキャスト、スタッフの皆さんにも感謝したいと思います。そして何より、今日『洗浄』を観に来てくださった皆さん、本当にありがとうございます。楽しんでいただけたら嬉しいです! 映画を楽しんでください! ありがとうございました!

 作品に込めた思いや映画祭への感謝を熱く語り会場からは大きな拍手が送られた。

 そしていよいよ映画『洗浄』のワールドプレミア上映がスタート! 湖畔のリゾートを舞台に、豪華なおもてなしの裏に潜む「水」の恐怖を描いた本作。上映が進むにつれ、会場では思わず息をのむような緊張感が漂い、とあるシーンでは観客から大きな拍手が巻き起こる場面も! 世界中から集まったジャンル映画ファンたちが奇妙で予測不能な物語に引き込まれ、大きな盛り上がりを見せた。

 そして上映終了後には、会場が温かな拍手に包まれ、観客から惜しみない拍手が送られた。さらに劇場の外では多くの観客が宮原監督を取り囲み、次々とサインを求めるなど上映後も熱気は冷めやらず! 世界の観客に初めて本作を届けた宮原監督は、「ファンタスティック映画祭ならではの熱気と温かい反応に勇気づけられました」と喜びを語った。

 人間にとって欠かすことのできない「水」を、恐怖の対象へと変貌させた異色のサスペンス・ホラー『洗浄』。ジャンル映画の聖地・シッチェスで世界初披露を果たし、現地の映画ファンから温かな歓迎を受けた本作。世界三大ジャンル映画祭でのワールドプレミア上映を経て、いよいよ日本へ。NOTHING NEWが新たに仕掛ける、史上最悪の“おもてなしバカンス 映画”『洗浄』は2027年春公開。今後の続報にぜひご期待いただきたい!

<シッチェス・カタロニア国際 映画祭について>

 シッチェス・カタロニア国際映画祭は、SF、ホラー、ファンタジーなどのジャンル映画に特化した世界三大ファンタスティック映画祭のひとつとして知られ、世界中からジャンル映画が一堂に会する祭典。
その中でもパノラマ部門は、独自の表現や新たな技法を用いた作品や新人監督の作品など、その年注目の多様なラインナップを提示するセクションとして知られている。昨年は日本から矢口史靖監督の『ドールハウス』や藤井亮監督の『大長編 タローマン 万博大爆発』などが選出された。

【NOTHING NEWプロフィール】

 才能が潰されない世の中を目指して2022年に設立された映画レーベル。2026年には、ベルリン国際映画祭にて国際映画批評家連盟賞を受賞したNOTHING NEW初の実写長編『チルド』(監督:岩崎裕介)を公開。また、カンヌ国際映画祭監督週間に選出されたオリジナル長編アニメーション『我々は宇宙人』(監督:門脇康平)が上映中。