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映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』本予告映像&本ビジュアル解禁! 上白石萌音が物語を優しく包み込む主題歌を担当!

板垣李光人が主人公役を務め、中村倫也が相棒役を演じるアニメ『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』の主題歌が、上白石萌音が歌う「奇跡のようなこと」に決定。同曲が流れる本予告映像と本ビジュアルが解禁された。

【動画】楽園が、地獄に変わる――『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』本予告

 武田一義による同名漫画が原作の本作は、太平洋戦争、すでに日本の戦局が悪化していた昭和19年9月15日からはじまった「ペリリュー島の戦い」と、終戦を知らず2年間潜伏し最後まで生き残った34人の兵士たちを描いたアニメ作品。心優しい漫画家志望の主人公・田丸均(たまる・ひとし)を板垣李光人、頼れる相棒・吉敷佳助(よしき・けいすけ)を中村倫也が演じる。

この度、本作の主題歌が、上白石萌音が歌う「奇跡のようなこと」に決定。同曲が流れる本予告映像と本ビジュアルが解禁された。

本予告映像は、主人公・田丸(板垣)と吉敷(中村)の絆と、楽園のような島での苛烈な戦いが90秒に凝縮されたもの。優しい絵柄と、かわいらしい三頭身のキャラクターから発せられる「君は…この島から生きて帰れると思っているのかい?」という残酷な台詞で幕を開ける。

太平洋戦争末期、田丸は故郷から遠く離れた島、ペリリュー島で仲間の最期を「勇姿」として手紙に書き記し、家族に届ける「功績係」に任命される。映像はペリリュー島の美しい自然や部隊内でのやりとりを描き、「楽園が、地獄に変わる」というナレーションと、落下する爆弾のカットを境にその様相を⼀変させる。

鮮やかな緑の色彩は血と硝煙にまみれた物々しい色調へと変わり、まるで1944年のパラオ・ペリリュー島の激戦の中に踏み込んだかのような銃撃戦の音が鳴り響く。互いを憎み合う兵士たちの声、防ぎようのないほど降り注ぐ弾丸。かわいらしいタッチのキャラクターたちが、生と死の境界で必死にもがき、倒れていく姿が、観る者に衝撃を与える。

そしてそんな極限の戦場においてこそ、田丸と吉敷の間には、強い友情が芽生える。「共に生きて帰る」ことを信条に、2人は互いに手を取り合い、過酷な世界を生き抜こうとする。映像の後半には2人がシャボン玉をしたり、仲間と談笑したりするなど戦火の中での日常や仲間たちの絆も暖かく映し出される。

交戦した米兵が倒れた際にこぼした「ママ…」という最期の言葉に、「ママって、お母さん…?」と動揺する田丸。田丸の両親が戦場へ赴く息子を心配そうな顔で見送った追憶のシーンが、戦場にいる誰もが故郷と愛する人の元へ帰りたいという、普遍的な願いを示唆する。

本予告のクライマックスを飾るのは、俳優だけでなく歌手としても活躍する上白石が担当する主題歌「奇跡のようなこと」。吉敷の「死ぬわけにはいかねーな!」という強い決意の声の後に、透明で優しい歌声が響き渡る。上白石の歌声と歌詞が持つ、包み込むような優しさが、物語の核心である「生きることへの尊さ」や「生き残る約束が結んだ友情」に共鳴。作品の世界観を広げ、観客が物語をより個人的な感情として捉え、深く共感するための重要な橋渡しとなる。

主題歌の作曲を務めたのは、Kazuyo Suzuki。穏やかながらも芯の強さを感じさせるメロディーラインが聴く人の心に訴えかける。作詞は「小さな恋のうた」で知られる MONGOL800のキヨサクが担当。愛が故の命があるということ、そしてその中でのふとした日常の風景を切り取った詞が、生きていることの尊さを示す。

上白石は「映画で初めてこの作品に出会う方も田丸くんと吉敷くんのことが大好きになると思います。この2人に板垣李光人さん、中村倫也さんの声や、息や、魂が注ぎ込まれると思うと、とても楽しみです。繋ぐ、という意味合いが強い作品だと思っているので、映画をご覧になられた方と、一緒にこれからを繋いでいけたら嬉しいです」とコメント。

主演の板垣は、主題歌について「なんて優しいんだろうと。この楽曲を初めて聴いたとき、色々なものが胸に沁み入りました。田丸や吉敷、あの島で戦った全ての人々とその帰りを待つ人々、みんなの想いやペリリュー島の情景。詩とメロディーでそれらを丁寧に紡いでくださったことに感謝したいです。そしてなによりその世界を届けてくださる上白石萌音さんの、優しく喉元から心がじんわりと暖かくなるような歌声。田丸としても、救われたような気持ちになりました」と語っている。

併せて到着した本ビジュアルは、8月に公開されたティザービジュアルの穏やかな雰囲気から⼀変、戦争の過酷さを色濃く示したもの。美しい夕焼けを背景に、かつて背中合わせに笑いあっていた田丸と吉敷が、険しい表情を浮かべ、肩を支え合う。足元には仲間の遺体がいくつも転がり、敵の戦車や戦闘機、ティザービジュアルでは登場しなかった、重要な役割を果たす仲間の姿も見ることができる。

<コメント全文>

■上白石萌音(主題歌担当)

戦後80年の最後に、主題歌と共にこの作品をみなさまにお届けできることをとても嬉しく思います。Kazuyo Suzuki さん(作曲)と MONGOL800 のキヨサクさん(作詞)による楽曲を聞くだけで島の風や波、そして今に繋がるバトンのようなものも感じられ、映画のその後にも思いを馳せながら大切に歌いました。

お話をいただいてから原作を一気に読みました。キャラクター達がとても身近に感じられて、単なる歴史ではなく、私たちと同じ一人一人の人間の物語が描かれていました。映画で初めてこの作品に出会う方も田丸くんと吉敷くんのことが大好きになると思います。この二人に板垣李光人さん、中村倫也さんの声や、息や、魂が注ぎ込まれると思うと、とても楽しみです。

原作で田丸くんが「よく見て、考える」という言葉を何度も自分に言い聞かせるように使うのですが、私はその言葉が大好きです。田丸くんのように、世の中や、歴史や未来をよく見て考える、そのきっかけや一助に、この作品がなることを願っています。繋ぐ、という意味合いが強い作品だと思っているので、映画をご覧になられた方と、一緒にこれからを繋いでいけたら嬉しいです。

■板垣李光人(田丸均役)

なんて優しいんだろうと。この楽曲を初めて聴いたとき、色々なものが胸に沁み入りました。田丸や吉敷、あの島で戦った全ての人々とその帰りを待つ人々、みんなの想いやペリリュー島の情景。詩とメロディーでそれらを丁寧に紡いでくださったことに感謝したいです。

そしてなによりその世界を届けてくださる上白石萌音さんの、優しく喉元から心がじんわりと暖かくなるような歌声。田丸としても、救われたような気持ちになりました。この楽曲が劇場に響き渡るのを感じること、自分自身もとても楽しみにしています。素晴らしい主題歌を本当にありがとうございます。

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