映画『ブーニン 天才ピアニストの沈黙と再生』公開初日舞台挨拶
中嶋梓監督は、1985年のショパン国際ピアノコンクールから40年にわたりスタニスラフ・ブーニン氏の音楽が支持され続けてきた理由について、「どういうことなのだろう」と考え続けた3年間だったと語った。
ブーニン氏は活動休止期間を経て復帰しているが、その後も長期にわたり聴衆を惹きつけてきた背景について、監督は、手や脚のケガに見舞われながらも「それでもなお、ピアノを弾き続けるという強い意志から、何かが伝わればよいと思う」と述べた。また、約3年に及ぶ密着取材の中でのエピソードも披露した。
中嶋梓監督は、ブーニン氏の日本語の聴解力はほぼ完璧であり、自身がドイツ語を話せないこともあって、普段は日本語で会話していたと明かした。また、時代劇を好んでいる影響からか、「くるしゅうない」「下がれ」といった殿様言葉を用いることがあったと述べた。これに対し、ブーニン氏が「ちこうよれ」と応じる場面もあり、会場の笑いを誘った。
スタニスラフ・ブーニン氏は、「この映画に意義があるとすれば、人生においてどのような出来事があっても自分自身の道を見失わないことにあるのではないか」と述べた。そのうえで、自らに示された道、あるいは自ら選択した道をさまざまな局面において決して見失わず、そこから外れないことの重要性を強調した。
また、中嶋梓監督は、「自分の人生を生ききるとはどういうことかを伝えたかった」と語った。
将来への不安を抱える人も少なくない現代において、本作および舞台挨拶での発言は、信念をもって歩み続けることの強さを示すものとして受け止められる内容であった。映画には、コンサートの収録映像のほか、1985年のショパン国際ピアノコンクールに参加した小山実雅恵氏、ジャン=マルク・ルイサダ氏、さらに若手ピアニストの桑原志織氏、反田恭平氏、亀井聖矢氏らも登場する。また、長年ブーニン氏を支えてきた妻の榮子・ブーニン氏も、ブーニン氏への思いを語っている。
本作は貴重な資料的価値を有するとともに、ドキュメンタリーとしての感動や、映画館の音響で楽しむライブ映像としての魅力も併せ持つ内容となっている。
映画『ブーニン 天才ピアニストの沈黙と再生』
全国公開中
出演
スタニスラフ・ブーニン
中島ブーニン榮子
小山実稚恵、ジャン=マルク・ルイサダ、桑原志織、反田恭平、亀井聖矢
監督:中嶋梓 総合プロデューサー:小堺正記
製作:宮田興 遠藤徹哉 共同プロデューサー:吉田宏徳 苗代憲一郎 服部紗織 山田駿平
撮影:宮崎剛 編集:髙木健史 音楽監修:スタニスラフ・ブーニン 音楽録音:深田晃 音響効果:三澤恵美子 公演収録:メディア・フォレスト
製作:NHKエンタープライズ/KADOKAWA 制作:NHKエンタープライズ 映像提供:NHK 特別協力:日本アーティスト サントリーホール
協賛:藤野英人 ダイキン工業 伊藤忠商事 岩谷産業 阪急電鉄 三井住友銀行 村上財団 サントリー 大和ハウス工業
Ⓒ2026「ブーニン 天才ピアニストの沈黙と再生」製作委員会
配給:KADOKAWA
公式X:@movie_bunin
https://movies.kadokawa.co.jp/bunin/










