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映画『ストロベリームーン 余命半年の恋』完成披露試写会 

完成披露試写会
日時:2025年9月22日(月)
場所:丸の内ピカデリー
登壇:當真あみ、齋藤潤、池端杏慈、杉野遥亮、中条あやみ、田中麗奈、ユースケ・サンタマリア、酒井麻衣監督

當真は、オファーを受けた当時の心境について「まずは『やった』という嬉しい気持ちが一番でした。主演を任せていただけるのは光栄ですし、素敵な作品に参加できるのが嬉しかった」と振り返った。その一方で「自分のお芝居一つ一つで作品全体の雰囲気が変わっていくのではないかというプレッシャーも感じましたが、それでも前向きに頑張りたいと思いました」と心境を明かし、役作りについては「性格的に自分とは異なる部分もあったので、その違いを理解しながら楽しく演じるように意識しました」と語った。

齊藤は「原作を読んだ時から日向をやりたいと思っていたので、決まった時は本当に嬉しかったです」と喜びを述べる。撮影では「萌ちゃんを見ていると自然に背中を押してもらえたり、勇気や言葉をたくさんもらえたりしました。日向が萌ちゃんからもらったエネルギーと同じように、自分も力をもらいながらお芝居に取り組めました」と語った。

その後、2人はドラマ『ちはやふるーめぐりー』でも共演している。當真は齊藤の印象について「日向くんは物静かでおっとりしていて、優しさがにじみ出ている男の子ですが、潤さん本人にもそうした雰囲気を感じました。現場でも役の空気感をそのまま持ち込んでいたのだと思います」とコメント。一方で「ドラマでは同世代の俳優さんが多かったこともあって、とても弾けた様子で少年らしい一面を改めて発見しました」と語り、その変化を興味深く受け止めていた。

齊藤は當真について「すごく優しい方で、約1年間を通してお芝居をご一緒できたこと自体が幸せでした」と笑顔を見せる。さらに「萌ちゃんからもらった言葉に勇気づけられることもありましたし、ドラマではチームメイトとして声援を送っていただきました。テイクを重ねても全身でお芝居を感じられるのが楽しかったです」と振り返った。続けて「主演として大きなプレッシャーがあったはずですが、それを出さずに現場を引っ張ってくださいました。ドラマでも同世代の仲間をまとめる存在で、本当に頼もしかったです」と称賛の言葉を送った。

池端は自身の役どころについて「麗はサバサバしていて好きだなと思いました。強くて、かっこいい女の子を演じられて幸せでした」と笑顔を見せ、演じる喜びを振り返った。

また、池端演じる麗の13年後を担当した中条は「これほどプレッシャーを感じた作品はなかった」と胸の内を明かす。その理由について「それぞれの役が“この人しかいない”と思えるキャスティングで、絶対にこのメンバーでなければならなかったと思います」と語り、「13年後を演じることは大きな責任でした。事前に皆さんの映像を拝見したのですが、本当に素晴らしくて。とにかく少しでも作品を良くできるようにと考えて臨みました」と真摯な姿勢を見せた。

中条は「萌ちゃんと会う機会が少なかったので、携帯の待ち受け画面を萌ちゃんにしていました。ちょっと怖いかもしれませんが、あみちゃんの写真を見て気持ちを高めていました」と打ち明けた。このエピソードに當真は「すごく嬉しいです。思わず口角が上がって、ニヤニヤしちゃいますね」と笑顔を見せた。

一方、齊藤演じる日向の13年後を担当した杉野は「13年前の日向くんは真面目で一生懸命。その姿を見て、自分にも似ている部分があるなと感じました」と語り、「監督が衣装合わせの際に役のつながりを意識させてくださったので、自然にリンクできた感覚がありました」と振り返った。

齊藤も「杉野さんが大人の日向を演じると聞いて、がんばらなければと思いました。当時はどうやってバトンをつなげばいいか全く考えられていなかったのですが、完成した作品を見て、2つの時代の日向が重なり合うことで深みが増したと感じました」と語り、役の継承に手応えをにじませた。

ユースケはイベントで、本作を気に入ったあまり「ストロベリームーン・中山に改名しようかと思った」と冗談を交え、会場を和ませた。脚本については「最初に岡田惠和さんの台本を読んで、これは相当きてるな!と思った」と振り返り、「脂の乗った岡田さんがすごくいい本を書いてくれた」と感じたことから、準備稿の段階で出演を決めたと明かした。

しかし、その後の改稿では大きな変更があったといい「前の台本のほうがよかったのでは」と監督に伝えたこともあったという。初めて酒井監督と対面した際には、冷静に理由を説明してくれたことで「すべて腑に落ち、信頼度が一気に高まった。この監督に任せようと思った」と語り。

萌の両親を演じた田中は、完成した作品を振り返り「家族の前では見せない萌ちゃんの姿を見ることができて、こんな笑い方をするんだと新たな一面を知ることができました。それだけで幸せでした」と笑顔を見せた。

一方のユースケは「麗奈ちゃんと僕の13年後は、舘ひろしさんと浅野温子さんに演じてほしかった。顔の系統的にその2人しか考えられないから」とユーモアを交えて語り、会場を和ませた。

キャスト同士の和やかな雰囲気について、當真は「撮影が始まってすぐに杏慈ちゃんとのシーンが多かったんです。私は人見知りで自分から話しかけるのが苦手なのですが、杏慈ちゃんがたくさん話しかけてくれて。そのおかげで麗と萌の仲の良さの土台が自然にできていたと思います」と語り、「現場でもシーンの前に一緒に話すことが多くて、最初にご一緒できたのはとても大きかったですし、心強かったです」と振り返った。

さらに齊藤との共演についても「無理をせずとも自然にお芝居が合う感覚があって、リラックスできました。お二人にはとても感謝しています」と感謝の思いを述べた。

酒井監督も撮影現場を振り返り、「現場には純粋な愛や思いやり、温かいやさしさが常に漂っていました。それをやさしく映し取らせていただいた現場で、何度も胸を打たれる瞬間がありました」と語り、作品作りの舞台裏に触れた。

撮影では、高校生5人のシーンが特に印象的だったようで、酒井監督は「和気あいあいとしたアドリブのお芝居もお願いしました。みなさんで話し合いながら、等身大の姿を少しクスッと笑えるような雰囲気で撮ることができたのがよかったです」と振り返り、「いろいろな人物の視点で萌ちゃんを思う姿を描いているので、その感動を常に大切にしました」と語った。

作品を観た當真は「人に顔を見られたくないと思うくらい泣いてしまいました」と告白。「試写のときは自分の役目線で見ることが多いのですが、萌に向けてくれた愛が画面から伝わってきてウルっとしました。特にお父さんとお母さんのシーンや、13年後の麗ちゃん、日向くんとのシーンは胸に迫るものがあり、抑えようとしても涙があふれてしまいました」と感慨深げに語った。

一方、中条も「自分の作品はなかなか客観的に見るのが難しいのですが、この映画を試写で観たときはずっと泣いていました。上映後、試写室を出て監督の顔を見た瞬間、決壊したダムのように涙があふれてしまって」と振り返る。その様子について酒井監督も「号泣されていました」と明かし、中条は「本当の時間がこの映画にはあったと感じて…思い出すとまた涙が出そうです」と、感極まった表情を見せた。

©2025「ストロベリームーン」製作委員会

『ストロベリームーン 余命半年の恋』は2025年10月17日(金)より全国で公開
監督:酒井麻衣
出演:當真あみ、齋藤潤/杉野遥亮、中条あやみ
池端杏慈、黒崎煌代、吉澤要人、伊藤健太郎、泉澤祐希、池津祥子、橋本じゅん
田中麗奈、ユースケ・サンタマリア
配給:松竹
©2025「ストロベリームーン」製作委員会

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