完成披露舞台挨拶
日程:8月18日(月)
場所:TOHOシネマズ新宿
登壇:池松壮亮、麻生久美子、永瀬正敏、佐藤浩市、オダギリジョー
映画『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』(9月26日公開)の完成披露舞台挨拶が行われ、池松壮亮、麻生久美子、永瀬正敏、佐藤浩市、そして監督を務めたオダギリジョーが登壇しました。
本作は、2021年にNHKで放送されたオダギリジョー脚本・演出・編集によるオリジナルドラマを劇場版として再構成したものです。
完成披露試写会に登壇したオダギリ監督は、制作費約6万円で作った旗を体にまとい、観客の前に姿を見せた。劇場版が初めて観客に披露される機会となったが、冒頭で「本当に感無量なのですが、ひとつお伝えしなければならないことがあります」と切り出し、「実は今日上映するものは完成版ではないんです」と明かした。

共演者の永瀬らも「えっ、そうなの!?」と驚きを隠せない様子で。オダギリ監督は「間に合わなかったんです。本当に申し訳ないのですが、一つ前のバージョンになります。ただし細部の修正が中心で、大きな印象の違いはないと思います」と説明。

すると佐藤が「むしろ貴重な体験だとお客さまに伝えないと。今日の上映はこの場だけです」とフォローし、会場を和ませた。オダギリ監督も「まずはお詫びからと思いまして…。ですが、十分楽しんでいただけると思います」と語り、“ほぼ完成版”での披露となった上映に、観客からは温かな拍手が送られた。

主演の池松は「オダギリジョーさんは期待通りのものを見せる方ではなく、常にその先を行く作品を生み出す方。今回もとてもユニークで驚きに満ちた作品になりました」と自信をのぞかせた。

一方、オダギリ監督は「一度では分かりにくいかもしれません。何度か観ていただければと思います。それに本作は映画館で観ることを前提に作っています。配信で自宅で観ても十分には楽しめないかもしれません」と呼びかけ、観客の笑いを誘った。
役作りについて質問を受けたオダギリ監督は「基本的にはまず出演していただきたい役者を決め、その後でどんな役をお願いするかを考えます」と説明。その中でも麻生さん演じる漆原冴子というキャラクターは「最初から麻生さんの魅力を引き出すために作った役」と語った。
漆原の「前髪を気にするクセ」が生まれた背景について、オダギリ監督は「ある日、麻生さんから『前髪を切ったんだけどどう?』という写真が送られてきて、そのユーモアに驚きつつキャラクターに取り入れました」とエピソードを披露。これに対し麻生は「役のイメージとして短い前髪はどうかと相談のつもりで送ったんです」と笑顔で補足し、会場を和ませた。

オダギリ監督はキャラクターの名前についても言及し、「実は名前の9割ほどは麻生さんに決めてもらっています。理由は『友人のお子さんの名前に似ている』といった身近なエピソードが多く、そこからヒントを得て膨らませていくこともあります」と説明した。
また、「一平という名前はシーズン1の脚本チームの方が考えてくれました。私はキャラクターに名前をつけること自体にあまり関心がなく、オリバーや漆原の名前もその方がつけてくれたものです。シノプシスを作る際に『とりあえず名前をつけておいて』とお願いしたら、そのまま使われることになりました」と、作品の裏側を明かした。
『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』
脚本・監督・編集・出演:オダギリジョー
出演:池松壮亮、麻生久美子、本田翼、岡山天音、黒木華、鈴木慶一、永瀬正敏、佐藤浩市、嶋田久作、宇野祥平、香椎由宇、吉岡里帆、鹿賀丈史、森川葵、髙嶋政宏、菊地姫奈、平井まさあき(男性ブランコ)、深津絵里
制作プロダクション:メディアミックス・ジャパン
配給:エイベックス・フィルムレーベルズ
(C) 2025「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」製作委員会
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