佐々木蔵之介を主演に迎えて描く、幕末に奮闘する村医者の物語『幕末ヒポクラテスたち』より、佐々木演じる太吉が、意を決して前代未聞の手術に挑む緊迫の本編シーンが公開された。

本作は本企画を進めるなかで他界した、京都の医大生の青春群像劇『ヒポクラテスたち』(80)の監督・大森一樹の最後の映画企画で、原案となったのは、人情味あふれる医者とその妻を描いた1960年公開の『ふんどし医者』。大森監督の母校・京都府立医科大学の協力のもと、かつて大森監督の助監督を務めていた緒方明が遺志を受け継いで監督を務め完成させた。脚本を担当したのは大森監督を70年代から知る西岡琢也。

中国・唐由来の漢方医と西洋医学を学んだ蘭方医が競い合っていた時代、幕末。佐々木が演じるのは、京都の村で貧富の区別や、立場の区別なく市井の人々を救う蘭方医・大倉太吉。太吉のライバルで、“どんな病も葛根湯”の漢方医・玄斎を演じるのは、内藤剛志。瀕死の重傷を負ったところを太吉に助けられる気性の荒い青年・新左を演じるのは、藤原季節。新左の妹・峰役を藤野涼子、太吉をやさしく、時には強く支える妻・大倉フミを真木よう子、そして謎の侍・弾蔵を柄本明が演じる。そして、ナレーションを室井滋が務めた。

公開された映像は、腹を刺され血だらけの新左が偶然、太吉のいる飯屋に倒れ込んできたシーンから始める。太吉は食事台にあった食器を勢いよく除け、「上に載せろ!」「お姉さん、焼酎かめごと持ってきて」と大声で指示。「あんた!何を始めるつもりや」と騒ぐ飯屋の主人(吉岡睦雄)の横で、冷静に焼酎を傷口にかけると新左は「痛ってぇ~」と叫び息も絶え絶え。

瀕死の新左を目の前にして、「一か八か、、やるか。手伝ってくれ」と意を決した太吉。「これから一世一代の手術を行うが、見物は勘弁願いたい。血が飛び散って大騒ぎになるのは必定…気の弱い方は卒倒する!」と野次馬を散らして、自らを鼓舞するように前代未聞の手術に挑む太吉の姿が印象に残る場面だ。

太吉は、人間味のある腕の良い蘭方医であると同時に、子供のように好奇心旺盛、特に手術や解剖など、医術に関しては好奇心を抑えきれないキャラクター。
緒方監督は「主人公を“楽しい変人”にしたかったんです。世の中を変える人間というのは、おそらく“楽しい変人”なんですよ」と振り返る。そして「蔵之介さんは、とてもクレバーな方。私の意図を理解して信用して下さった」と絶賛のコメントを寄せている。

『幕末ヒポクラテスたち』
出演:佐々木蔵之介 藤原季節 藤野涼子 室井滋(ナレーション) 真木よう子 柄本明 内藤剛志
監督:緒方明
製作総指揮:大森一樹、浮村理
企画:夜久均
原案:映画『ふんどし医者』(C)1960 TOHO CO., LTD.
脚本:西岡琢也
プロデューサー:森重晃、菊地陽介
制作プロダクション:ファーストウッド・エンタテインメント/ステューディオスリー/レプロエンタテインメント
協力:東映京都撮影所
2025 / 日本 / カラー / 1:1.85 / 5.1ch / 103分 / 映倫:G
配給:ギャガ
(C)「幕末ヒポクラテスたち」製作委員会
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