『Shiva Baby シヴァ・ベイビー』公開記念トークイベント
映画『Shiva Baby シヴァ・ベイビー』の公開を記念したトークイベントが開催され、タレントのでか美ちゃんと文筆家のひらりさが登壇。ユダヤ教の葬儀「シヴァ」を舞台に、パパ活女子ダニエルの“人生最悪に気まずい一日”を描いた本作について、それぞれの実体験も交えながら語り合った。
MCから「率直な感想は?」と問われたひらりさは「こんなに気まずいシーンを延々と見せられて面白いってすごい」と開口一番。その理由として、自身が経験した“気まずい葬式”エピソードを披露。両親が離婚していることを親族が知らないまま出席した父方の祖父の葬儀で、「今日はお母さん来ないの?」と無邪気に聞かれ、“絶対に親の離婚を言ってはいけない24時”状態に陥ったという。「最終的には口止め料をもらいました(笑)」と笑いを誘いつつ、「秘密を隠したり明かしたりすることで、普段と違う距離感が生まれるのも、葬式という場の特異さ」と作品との共通点を語った。
ひらりさ一方のでか美ちゃんは「母が親戚付き合いが苦手で、家族全体がそこに巻き込まれていた」ため、自身は葬式で気まずさを味わった経験はなかったことを回想。親戚との距離感の難しさに触れながら、本作のテーマへと話題を広げ「“パパ活女子”を主人公にすると、どうしても浅はかさや愚かさに目が向きがち。でも本作は“買う側”のキモさや見栄もちゃんと描いている。日々SNSやニュースを見ていて『いや、買う側は?』と思っていたので、そこを描いてくれたのが嬉しかった」と評価。ダニエルの未熟さを描きつつも、搾取の構造を一方向からだけでは描かない視点を称賛。ひらりさも「パパ活っていう状況自体は、そんなに皆さん、ご経験されてないんじゃないかとは思うんですが(笑)」「SNSとかで、ちょっと自分をよく見せていて、現実であったらなんか違うことがバレて気まずいみたいなこととかはすごくあるんじゃないかな」「普遍的にみんな経験してそうな感情」と指摘。Z世代的な“より苛烈な見栄”と、誰もが持つ小さな虚勢をブレンドしているのが面白いと言及。
さらにでか美ちゃんは、エリート・コースを突き進む元恋人マヤのプロフィールをダニエルが自分のプロフィールとして“流用”してパパに語るシーンに言及。「一番身近で、一番憧れだった存在なのかもしれない。未練というより、同世代のプライドの保ち方がリアル」と分析。未熟さゆえに傷つき、傷つけられる関係性を通して、「未熟な人間をお金で買うのがパパ活なんだと何度も思わされた」と語った。
でか美ちゃんそれでも本作が突き放さない点に、ひらりさは魅力を感じたという。「(自らもシュガリングを試した経験のある)監督自身が“なりかねなかった側”だからこそ、断罪ではなく愛しさで描いている。ダニエルはアホな目に遭うけど、人生が決定的に終わる罰ではない」。でか美ちゃんも「なぜか“バレませんように”と願いながら見てしまった」と共感した。
また、パパ活相手のマックスのという本来は“最も被害者に見える存在”が引き起こすあるシーンに触れ、ひらりさも、「キラキラして見える人にも別の側面がある。パパ活女子、女性起業家、バイセクシュアル……一言では括れない内面が誰にでもある」と強調し「私たちの話を聞くより映画を観てください(笑)」と呼びかけた。








