初日舞台挨拶
日程:8月15日(金)
場所:ユナイテッド・シネマ豊洲
登壇:鈴鹿央士、山田杏奈、シシド・カフカ、梅原裕一郎、太田駿静、青木康浩監督
MC:奥浜レイラ
アニメ映画『ChaO』(青木康浩監督)の初日舞台あいさつが15日、東京都内で行われ、主演声優を務めた鈴鹿央士さんと山田杏奈さんらが登壇した。
本作はアンデルセンの童話『人魚姫』をベースにしたオリジナルストーリーで、青年ステファン(声:鈴鹿さん)と人魚王国の姫・チャオ(声:山田さん)の恋を描く。6月に開催されたフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭では、準グランプリにあたる審査員賞を受賞している。
青木監督は「ナンセンスなコメディー要素が多い作品なので、楽しんでいただけるとは思っていましたが、賞をいただけるとは想像していませんでした。驚きと同時に、とても嬉しかったです」と受賞の喜びを語った。
推しキャラについて聞かれたキャスト陣は
鈴鹿は「魅力的だと思ったのはジュノーです。コーヒーをこぼす場面もあり、まっすぐな性格が愛おしく感じました」と笑顔でコメント。さらに「まだ“2度目まして”なのですが、太田さんご本人にも通じるところがあります。僕のことを『央士』と呼んでくれるのですが、僕からは『太田さん』と呼んでいて、同い年なのに会話は敬語なんです」と、エピソードを交えて語った。
山田はマイベイを挙げ、「チャオを見守る雰囲気が素敵だと思います」とコメント。これに対し、声を担当したシシド・カフカは「私自身はあんなに包容力はないのですが、声でそう感じてもらえたならうれしいです」と笑顔を見せたうえで、「私の推しは猫です。カーチェイスのシーンでボンネットに乗って、動じずにリラックスしている姿が印象的でした」と話した。
青木康浩監督は、その猫が実家で飼っていた猫をモデルにしていることを明かし、「愛嬌のある太った猫でした。可能な限り、作品には登場させるようにしています」と説明。「チャオとステファンは主役として大きく描いていますが、ほかのキャラクターも同じくらい大切にデザインしています」と作品への思いを述べた。
梅原はステファンの上司・シー社長を選び、「掌返しをする人間らしさが面白いです。また、キャラクターの頭身がさまざまでも違和感なく物語に溶け込んでいるのはすごい」と評価。太田は「マイベイは自分の身近にいてほしいと思えるキャラクター。相談に乗ってくれそうで、頼りがいがあります」と語った。

「イチオシの場面」を問われると
梅原は、チャオとステファンがすれ違う場面に注目し、「ステファンのセリフが感情の底から湧き上がってくるようで、とてもリアルで印象的でした」と評価。これを受けた鈴鹿は「恐縮です。汗かいちゃう」と笑みを浮かべながら、「あのシーンは感情を優先して演じました。ステファンはチャオを傷つけたいわけではなく、複雑な感情から思わず出てしまった言葉なんです」と説明し、「今すごく照れちゃいました」と照れ笑いを見せた。
山田は、その後のチャオとステファンの変化について「少し大人になっていることもあり、声の表現は監督と相談しながら試行錯誤しました」と振り返った。
また、鈴鹿は「イチオシの場面」として劇中で使用された楽曲について「飛行艇から流れる歌は僕が歌っています。もともと歌うことを避けてきたのですが、マネージャーから『今回は歌うよ』と言われ、『そうですか』と。40秒ほどの短いパートだと聞いて練習したのですが、収録当日に『フルもお願いします』と伝えられ、練習していない部分もそのまま歌いました」とエピソードを披露。「皆さんからは『いい感じ』と言っていただきましたが、自分としては『お母さん助けて』と思いながら歌っていました」と笑いを誘い、「サウンドトラックにはフルバージョンが収録されていますので、気が向いたら聴いてみてください」と控えめに紹介した。
イベント後半では、本作のキャッチコピー「世界はラブとミラクルでできている」にちなみ、出演者が自身フリップトークが行われた。
最初に発表した太田は「スマイルとモンスターでできていると記されていた。太田さんは「普段はアーティスト活動で歌やダンスをしており、その際に“福岡のスマイルモンスター、太田駿静です”と自己紹介をしています」と説明。「普段は笑顔が多いのですが、ライブやパフォーマンスでは“モンスター”のような一面を見せています。そのギャップを表現しました」と語ると、会場からは共感を示す拍手が起こった。
続いて梅原は「怠惰と勤勉でできている」の言葉が並んだ。梅原は「自分はとても勤勉なときもあれば、反対に怠けてしまうときもあり、両方の要素を持っています」と紹介。「たとえば怠惰な面では、締切を守れないこともあって……本来はよくないのですが、そういう部分も含めて自分らしさだと思っています。これからはそうした面も含めて突き抜けていくのも一つの生き方かもしれません」と語り、ユーモラスなやり取りで会場を和ませた。
シシドは、自身を「肉とお酒でできている」と表現し、「体力勝負の仕事が多いので、肉を食べないとやっていられない」と語った。さらに「良い仕事をした後のお酒は本当においしい。お酒を飲んで肉を食べ、また良い仕事をして、そしてまたおいしいお酒をいただく――そんなルーティンで生きていけたら」と笑顔を見せた。
司会から「公開日の今日は飲みますか?」と尋ねられると、観客に向かって「飲んでいいですか?」と問いかけ、大きな拍手を受ける場面も。「ありがとうございます。今夜はおいしいお酒が飲めそうです」と声を弾ませた。
続いて山田も「美味しいご飯とお酒」と答え、「一緒ですね」と笑顔でシシドさんと視線を交わした。「うんうん、と頷きながら聞いてしまったくらい」と振り返り、「私も、日々を仕事終わりのおいしいご飯とお酒のために頑張っているので、今日は『公開おめでとう』という気持ちで仕事を終えたら乾杯したい」と語った。
シシドが「何が好きなんですか?」と尋ねると、山田は「なんでも、あれば」と答え、酒好きな一面をのぞかせた。シシドさんは「ビール!」と力強く応じ、会場を和やかな雰囲気に包んだ。
最後に発表した鈴鹿は「運と縁でできている」と書かれていた。鈴鹿さんは「もう少しユーモアを交えた答えにすればよかったかもしれません」と笑みを見せつつも、「今の自分があるのは運と縁のおかげだと思っています。これまで多くの人や作品との出会いに支えられてきました。他力本願のように聞こえるかもしれませんが、それも自分らしい生き方だと感じています。さまざまなご縁に助けられながら、こうして仕事を続けられていることに感謝しています」と述べ、周囲への感謝の思いを表していた。
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声の出演:鈴鹿央士 山田杏奈
シシド・カフカ 梅原裕一郎 / 三宅健太 / 太田駿静 土屋アンナ
くっきー! 山里亮太
監督:青木康浩
キャラクターデザイン・総作画監督:小島大和
美術監督:滝口比呂志
音楽:村松崇継
アニメーション制作:STUDIO4°C
配給:東映
©2025「ChaO」製作委員会
映画公式HP:https://chao-movie.com
映画公式X:@ChaOmovie
映画公式Instagram:@ChaOmovie
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