映画

『金子差入店』公開記念舞台挨拶

日程:2025年5月17日(土)
場所:TOHOシネマズ六本木ヒルズ
登壇:丸山隆平、真木よう子、三浦綺羅、川口真奈、寺尾聰、SUPER BEAVER、古川豪監督

『金子差入店』の公開記念舞台挨拶が5月17日(土)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、丸山隆平、真木よう子、三浦綺羅、川口真奈、寺尾聰、SUPER BEAVER、古川豪監督が登壇した。

丸山は「SUPER EIGHTの丸山隆平です」と自己紹介し、グループ名を少し強調しながら挨拶。音楽を担当したSUPER BEAVERが登壇することにも触れ、「SUPERのつく大先輩が来てくださるということで、今日は特別な日になると思います。ぜひ楽しんでいただければと思います」と、会場を和ませるように語った。

また、公開を迎えた心境について尋ねられると、「昨日、こちらに来て映画を鑑賞しました」と前日に劇場を訪れたことを明かした。「少し特別な座席で観させていただいたのですが、とても素晴らしい作品に参加できたことをあらためて光栄に感じました」と語り、「心から古川豪監督に感謝しています」と感謝の気持ちを込めたコメントを寄せた。

丸山隆平

作品の反響について問われた丸山は、「すぐにX(旧Twitter)でチェックしました」と笑顔で語り、公開後のリアクションに関心を寄せていた様子を見せた。続けて「今まで会おうと思いながらもなかなか会えなかった身内や、普段から身近にいる大切な人と、この映画をきっかけに語り合った、という投稿をいくつか目にしました」と話し、「世代や性別を問わず、多くの方々に作品がしっかりと届いていることを実感できて、とても嬉しかったです」と感慨深げに語った。

本作を鑑賞した実弟の感想について、真木よう子は「とても良かったと言ってくれて、お気に入りの作品になったようです」と明かした。

真木よう子

三浦は、「学校の友達から『ポスター見たよ』『映画観に行くよ』と声をかけてもらえて、とても嬉しかったです」と笑顔を見せた。

三浦綺羅

また、本作が俳優デビュー作となる高校3年生の川口和空は、「中学時代の友達が『観に行くよ』と言ってくれていて、家族や親戚も楽しみにしてくれています。たくさんの反響をいただいてとても嬉しいです」と、明るい表情で語った。

川口真奈

寺尾は、助監督時代から親交のある古川豪監督との関係について触れ、「最初に出演のお願いをされた際には、少し気が進まず断ったのですが、その後も監督が何度も会いに来ては脚本を少しずつ書き直してきて、どんどん面白くなっていきました」と経緯を明かした。さらに、「ある日、手紙まで残していかれて。その手紙がとても心に響く内容だったんです。まるでラブレターのようでした。あの手紙をもらってしまった以上、男として断るわけにはいかないと感じ、少しでも支えになれたらという思いで出演を決めました」と語った。

寺尾聰

主題歌『まなざし』を担当したロックバンド・SUPER BEAVER。古川豪監督からの直接のオファーを受け、ボーカルの渋谷龍太は「人とのつながりから生まれる仕事は、私たちにとってとても大切なもの。作品を観て、人間味あふれる物語に関わることができたことを心から光栄に思います」と感慨深く語った。

SUPER BEAVER

また、ギターの柳沢亮太は「古川監督からいただいたお手紙には、映画の内容だけでなく、監督ご自身のこれまでの歩みや想いが綴られていて、その手紙からも作品に込められたテーマが伝わってきました」と振り返り、作品の深みを感じ取っていた様子だった。

SUPER BEAVER

主題歌『まなざし』について、俳優の丸山は「優しさの中に力強さと温かさがある楽曲で、映画を観終わった後に流れてくると、劇中の登場人物や自分にとって大切な人のことが自然と頭に浮かんできます」と感想を述べました。さらに、「言葉の選び方が独特で、シンプルでわかりやすい言葉を使いながらも、聴くたびに新しい気づきがあり、深く考えさせられる。不思議な魅力のある曲だと思います」と語り、作品との相性の良さを実感している様子でした。

また、古川監督も「私はテーマを掘り下げて2時間の脚本を書いたつもりでしたが、この楽曲を聴いた時、わずか4分弱でその本質を表現されていると感じました。あらためて、作詞の力のすごさを感じました」と、SUPER BEAVERの表現力に深い敬意を示していました。

古川豪監督

映画のタイトル『まなざし』にちなみ、「主演の丸山さんに差し入れをするなら何が良いか?」という質問に、登壇者たちがユーモアを交えて回答する一幕がありました。

真木は「母親のような温かい“まなざし”を差し入れたい」と、心のこもった抽象的な回答を披露。これに対し丸山は「現場でもすでに“まなざし”をいただいていたんですが、さらに“追いまなざし”があるということで」と、作品タイトルにかけたやり取りを展開。するとSUPER BEAVERの渋谷龍太さんが「“まなざす”ってなんですか!?」と軽やかにツッコミを入れ、和やかな雰囲気に包まれました。

さらに、高校3年生で俳優デビューを果たした川口は「たこ焼きヘアバンド」とユニークな差し入れ案を披露。「丸山さんはいつも明るく現場を盛り上げてくれるのですが、朝のメイク中だけはとても真剣な表情で…」と舞台裏での一面を明かし、「ヘアバンドを着けたら、より丸山さんらしい雰囲気になるのでは」と話して、会場の笑いを誘っていました。

イベントの最後には、寺尾から「心からおめでとう」と祝福の言葉を受けた古川監督が、「寺尾さんをはじめ、今日ここにいらっしゃらない皆さんにも、あらためて感謝の気持ちをお伝えしたいです」と深く頭を下げ、感謝の意を表した。

金子差入店© 2025「金子差入店」製作委員会

物語
金子真司は妻の美和子と差入店を営んでいる。伯父の星田から引き継いだ住居兼店舗で、引退した星田と10歳になる息子の和真と一緒に暮らしていた。
ある日、和真の幼馴染の花梨が何の関係もない男に殺害される。一家が花梨の死から立ち直れないでいた時、犯人の小島の母親から差入の代行と手紙の代読を依頼される。金子は差入屋としての仕事を淡々とこなそうとするが、常軌を逸した小島の応対に感情を激しく揺さぶられる。さらに、小島の母親から息子には話し相手が必要だと思うと再度の差入を頼まれた金子は、小島と話せば話すほど「なぜ、何のために殺したのか」という疑問と怒りに身を焼かれる。そんな時、毎日のように拘置所を訪れる女子高生と出会う金子。彼女はなぜか自分の母親を殺した男との面会を強く求めていた。2つの事件と向き合ううちに、金子の過去が周囲に露となり、家族の絆を揺るがしていく──。
丸山隆平
真木よう子 / 三浦綺羅 川口真奈
北村匠海 村川絵梨 甲本雅裕 根岸季衣
岸谷五朗 名取裕子
寺尾聰
監督・脚本:古川豪 音楽:Benjamin Bedoussac
主題歌:SUPER BEAVER「まなざし」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:英田理志 小山洋平 中村浩子 鶴丸智康 プロデューサー:稲葉尚人 成瀬保則 平岡祐子 共同プロデューサー:石田雄治 企画協力:川口真五
撮影:江﨑朋生(JSC) 照明:三善章誉 録音:原川慎平
美術:金勝浩一 装飾:鈴村髙正 スタイリスト:前田勇弥 ヘアメイク:須田理恵
特殊メイク:松岡象一郎 音響効果:大塚智子 編集:小西智香
VFXプロデューサー::長井由実 アクション・コーディネーター:諸鍛冶裕太
助監督:小波津靖 制作担当:澤井克一 ラインプロデューサー:石渡宏樹 音楽プロデューサー:仲安貴彦
製作:REMOW 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ ストームレーベルズ ハピネット・メディアマーケティング 制作プロダクション:KADOKAWA 配給:ショウゲート
©2025「金子差入店」製作委員会