公開御礼舞台挨拶
日程:11月26日(水)
場所:バルト9
登壇:舘ひろし、眞栄田郷敦、尾上眞秀、木村大作
公開中の映画『港のひかり』の舞台挨拶が11月26日、都内にて行われ、俳優の舘ひろし、眞栄田郷敦、尾上眞秀と撮影の木村大作が登壇。木村キャメラマンの歯に衣着せぬトークに舘も苦笑した。
この日は、本作を35ミリフィルムで撮影した木村キャメラマンも登壇しました。挨拶の冒頭で木村は、「もう少し多くの方に観ていただければ嬉しい」と興行成績への思いを述べ、観客に向けてさりげなく作品の紹介をお願いしました。
一方で木村は、「舘ひろしさんの新たな魅力を引き出せた」と撮影への手応えを語りました。会場の観客も、日本映画界を代表する木村さんに大きな拍手を送っていました。
舘や眞栄田が木村への感謝を口にするなか、尾上は「現場でのエネルギーがすごくて、監督とのやり取りも印象的でした」と、雰囲気を伝えるようにコメントしていました。
舘が「実際には、そんなに大きなトラブルではなかったと思いますよ」と和やかに場をつなごうとする一方で、木村は「眞秀くんが率直に話してくれたので」と前置きし、撮影時のエピソードを紹介しました。撮影中、エキストラの動きが思うようにいかず、思わず強めの言葉を発してしまったところ、藤井道人監督から注意を受けたというものです。しかし翌日には、藤井監督自身も子どものエキストラの動きに苦労し、同じ言葉を口にしてしまったと振り返り、会場は和やかな笑いに包まれました。
イベントでは、来場者から寄せられた質問に答えるコーナーも設けられました。「劇中で、おじさんと幸太が大切にしていたお揃いの鈴にちなみ、皆さんが大切にしているものはありますか?」という質問が読み上げられると、眞栄田は「普段、思い出を物として残すタイプではないのですが」と前置きしつつ、「3年前に父を亡くした際に交わした約束があり、それを今も大切にしています。今回の作品で舘さんや木村さんをはじめ、皆さんとご一緒できたことを、父も喜んでくれているのではないかと思います」と語り、会場からは温かな拍手が送られました。
続いて木村は、「私にとって映画界そのものが大切な場所です。86歳になり人生の終盤に差しかかっていますが、できる限り現場に立ち続けたいと思っています」と、映画づくりへの変わらぬ情熱を力強く述べました。
尾上は、長年飼っているペットの存在を挙げ、「出会った瞬間に一目惚れして、すぐに家族に迎えました。今は5歳になり、穏やかなところもありつつ、少しやんちゃな面もあって」と、愛情深く紹介しました。
最後に舘は、渡哲也との思い出に触れ、「十数年前に渡さんから時計をいただいたのですが、自分にとってとても大切なものです。普段はあえて身につけないようにしていますが、渡さんが教えてくださった生き方や俳優としての姿勢は、今も心に残っています。今の自分があるのは渡さんのおかげだと感じています」と静かに語りました。
最後に舘は、「自分にとって代表作と言える作品になりました」と胸を張りながらも、「木村さんのお話にもあったように、興行はまだこれからのようです。ぜひ周りの方にも勧めていただければ」とユーモアを交えて呼びかけ、会場を和やかな雰囲気に包んでいました。
監督・脚本:藤井道人
企画:河村光庸
撮影:木村大作
美術:原田満生
音楽:岩代太郎
出演:舘ひろし 眞栄田郷敦 尾上眞秀 黒島結菜 斎藤工 ピエール瀧 一ノ瀬ワタル MEGUMI 赤堀雅秋 市村正親 宇崎竜童 笹野高史 椎名桔平
配給:東映 スターサンズ
©2025「港のひかり」製作委員会












