初日舞台挨拶
日程:2月27日(金)
場所:TOHOシネマズ日本橋
登壇:柄本 佑、渡辺 謙、長尾謙杜、北村一輝、瀬戸康史、滝藤賢一、高橋和也、正名僕蔵、イモトアヤコ、源孝志監督

第169回直木賞・第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の傑作時代小説の映画化、『木挽町のあだ討ち』が本日より全国公開中。
この度、TOHOシネマズ日本橋にて初日舞台挨拶が開催。主演の柄本 佑をはじめ、渡辺 謙、長尾謙杜、北村一輝、瀬戸康史、滝藤賢一、高橋和也、正名僕蔵、イモトアヤコ、源孝志監督の豪華キャスト総勢10名が登壇した。

現代歌舞伎俳優陣をはじめ、各界の著名人から絶賛の声が相次ぎ、期待値の高まる中迎えた映画公開日。満員御礼の会場には、映画を観終えたばかりお客さんから高揚感が滲み出る中、MCの呼び込みにより柄本 佑、渡辺 謙、長尾謙杜、北村一輝、瀬戸康史、滝藤賢一、高橋和也、正名僕蔵、イモトアヤコ、源 孝志監督が登壇。大きな拍手で迎えられ、仇討ち事件の真相を追う田舎侍・加瀬総一郎役の柄本 佑は「たくさんある映画の中から『木挽町のあだ討ち』を選んで、初日に足を運んでくださり本当にありがとうございます。映画はどんなに自分たちが面白いと思っていても、皆さんの反応を知るまでは不安があります。でも今日、劇場に入ってきたときの皆さんの表情と、この劇場の湿度と熱を感じて、少しほっとしました」と語り、封切りの実感をにじませた。

仇討ちを成し遂げた若者・伊納菊之助役の長尾謙杜は、「今日という日を無事に迎えられて本当に嬉しいです。素敵なキャストの皆さん、そして監督と並ばせていただけて光栄です。僕の人生にとってキーになる日になると思っています」と緊張を見せながらも晴れやかな笑顔を見せた。

かつて伊納家に仕え、主人殺しの罪を着せられる男・作兵衛役の北村一輝は、「いい役だったでしょう」と観客に投げかけ会場を沸かせると、「時代劇という感じがあまりしなかったと思うんです。すごく分かりやすく、面白かったと思います。その気持ちをぜひ周りの方に伝えてください。もっともっとヒットするように、皆さんもどうぞよろしくお願いします」と力強く呼びかけた。

森田座で名調子の口上を披露する木戸芸者・一八役の瀬戸康史は、「謎解きの面白さはありつつ、人の温かさや優しさを感じられる映画だったと思います。時代劇というハードルを越えて届いている作品だと思います」とコメント。

舞台の立廻りや殺陣を担う立師・相良与三郎役の滝藤賢一は、「こんなに多くの方に来ていただいてとっても嬉しいです。どうぞ楽しんでいってください」と笑顔。

元女形で衣裳方の芳澤ほたる役の高橋和也は、「初日に駆けつけてくださりありがとうございます。また一つ大好きな映画ができたという喜びでいっぱいです」と感慨深げに語った。

小道具方・久蔵役の正名僕蔵は、長尾がやってみたい役に久蔵を挙げていたことに触れながら、「初日にこんなに多くの皆さんが来てくださって嬉しいです」と場を和ませた。

久蔵の妻・お与根役のイモトアヤコは、「この映画に出てくる人たちはみんな優しい。でも傷つきながら生きていて、それでも人に優しくできる人たち。観終わったあと、大切な人に“よかったよ”と伝えて、一緒にまた観てもらえたら嬉しいです」と作品の魅力を語った。

芝居小屋「森田座」を束ねる立作者・篠田金治役の渡辺 謙は、「公開初日は、育ててきた子どもの卒業式のようなもの。これから誰の心に刺さるのか。その一人目になってくださったことを本当に嬉しく思います」としみじみ。

そして脚本・監督を務めた源 孝志監督は、客席を見渡しながら「女性のお客様が多くて、この華やかな雰囲気は東映の時代劇の初日じゃないみたい(笑)」とユーモアたっぷりに挨拶。会場の笑いを誘いながらも、「でもそれが嬉しい。時代劇を越えて届いている証だと思います。柄本くんが主役ですが、撮影中から“森田座アベンジャーズ”と呼んでいたように、全員が主役のような作品。ぜひ周りの方にも勧めてください」と呼びかけた。

公開に先駆けた試写の反響について柄本は、「時代劇と思って構えていたけれど、普通の映画と同じように楽しめた、時代劇のハードルが下がったという声が嬉しかった」と明かす。渡辺も「最近は重厚な映画が評価される時代ですが、こんなにスカッと劇場を出られる映画は久々」と手応えを語った。長尾は、「時代劇というとご年配の方が観るイメージが強いと思うんですけど、僕のファンの方々もたくさん観てくださっているみたいで。時代劇の沼にハマっていただけたら嬉しいなと思います」と笑顔を見せた。さらに女形姿の写真がSNSで話題になっていることに触れられると、「前日にSNSに女性の姿の写真が上がったんですけど、すごくたくさんいいねをいただいて。綺麗にしてよかったなと思っています」と照れ笑い。そして「僕の中ではこの作品の中でヒロインだと思っているので」と堂々宣言。すると、イモトがすかさず「それはちょっと嫉妬ですよ! ライバルとして綺麗だったよ」とツッコミを入れ、長尾も「ありがとうございます、ライバルでございます」と応じ、和やかな空気が広がった。一方北村は、「感情が忙しいという声が印象的でした。泣いて、笑って、感動して、その人によって見方も違う。誰に感情移入しても分かるなと思えるというのが嬉しかった」と語る。さらに「時代劇というより新しい時代劇、さっき“ニュー時代劇”なんて言葉も出ましたけど、気楽に観ていただけたら」とアピールし、ジャンルの垣根を越えた作品であることを強調した。

撮影中のエピソードについて問われると、柄本は「金治は森田座アベンジャーズのまとめ役。渡辺さんがテスト前に共演者へ耳打ちしている姿が印象的で、いいなと思って見ていました」と振り返る。渡辺は「大したことは言ってない」と笑いながらも、現場の温かな空気を感じさせた。

個性豊かな森田座の面々についてもトークは盛り上がり、瀬戸は「軽さや愛嬌のある人物ですが、それだけにならないように。その裏にある過去や、なぜあの優しさや明るさを持っているのかを大事に演じました」と役作りへの思いを明かす。滝藤は「自分とはかけ離れた役で苦労もありましたが、できることをやりつつ、現場で皆さんに与三郎にしてもらったという感覚でした」と振り返り、チームで作り上げた実感を語った。高橋は「内面が女性の役なので、撮影所に入ったらずっと女性の気持ちで過ごしていました」と語り、「とにかくメイクに一番時間がかかった。色黒なので白くするのが大変で(笑)」と裏話を披露し、会場を和ませた。さらに正名とイモトは、撮影の合間に自然と“何十年も連れ添った夫婦”のような空気が生まれていたことを明かす。イモトが「劇中では“うん”とか“ね”くらいしかしゃべらない役なんですけど、イベントではこんなにしゃべっています(笑)。現場でも普通にずっと話していて、気づけば何十年も連れ添った夫婦のような空気になっていました」と振り返ると、正名も「作品の中では寡黙な役なので、現場ではイモトさんの明るさに本当に救われていました」と応じ、会場は温かな笑いに包まれた。

源監督は、「東映は時代劇で黄金時代を築いた会社。復権を担う作品にしたいという思いで作りました。見ていてスカッとし、気持ちよく劇場を後にできる映画になったと思います」と語り、作品への自信をのぞかせた。その後、公開初日を祝して鏡開きが行われ、会場全体で「映画『木挽町のあだ討ち』大ヒット!」と声を合わせて成功を祈願。最後に渡辺は、「このスカッとした気持ちを、ぜひSNSや身近な方に伝えてください」と呼びかけ、柄本は「時代劇というジャンルを超えて楽しめる映画。観終わった皆さんはもうこちら側の人間です。ぜひこの映画を大きく育ててください」と力強くメッセージを送り、大盛況のうちに初日舞台挨拶は幕を閉じた。

物語
ある雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで美しい若衆・菊之助による仇討ちが見事に成し遂げられた。その事件は多くの人々の目撃により美談として語られることとなる。1年半後、菊之助の縁者と名乗る侍・総一郎が「仇討ちの顛末を知りたい」と芝居小屋を訪れるが…。菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞く中で徐々に明らかになっていく事実。果たして仇討ちの裏に隠されたその「秘密」とは。そこには、想像を超える展開が待ち受けていた――。
『木挽町のあだ討ち』原作:永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(新潮文庫刊)
監督・脚本:源孝志
出演:柄本佑 渡辺謙
長尾謙杜 北村一輝 瀬戸康史 滝藤賢一
山口馬木也 愛希れいか イモトアヤコ 野村周平
高橋和也 正名僕蔵 石橋蓮司 沢口靖子
公開表記:2026年2月27日(金)全国公開
企画協力:新潮社
配給:東映
Ⓒ2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 Ⓒ2023 永井紗耶子/新潮社