『室井慎次　敗れざる者』『室井慎次　生き続ける者』Blu-ray・DVD発売記念イベント～真夏の合同捜査会議～

『室井慎次　敗れざる者』『室井慎次　生き続ける者』Blu-ray・DVD発売記念イベント〜真夏の合同捜査会議〜が2025年7月19日（土）に東京都内で行われ、主演の柳葉敏郎、本広克行監督、プロデュースの亀山千広が登壇。作品の裏話を披露した。

1997年に放送されたテレビドラマのほか、映画版も大ヒットを記録してきた人気警察ドラマ「踊る大走査線」。同シリーズの中心人物のひとりで、柳葉が演じる室井慎次を主人公に描いた映画2部作『室井慎次　敗れざる者』『室井慎次　生き続ける者』が2024年に公開され大ヒットを記録した。同作は2025年5月14日にはBlu-ray・DVDが発売されると同時にデジタル配信もスタートしている。この日に行われたイベントは、そのBlu-ray・DVDの発売を記念して開催されたもので、柳葉と本広監督、プロデュースの亀山が集って開催された。

2024年、本作の撮影で12年ぶりに室井慎次を演じた柳葉。本作公開当時、周りからは「やってくれてありがとうという言葉があった」と振り返る。続けて、「皆さんご存じのように、そもそも（室井慎次役は）気が重い仕事でしたが、家族をはじめ、お世話になった秋田の皆さんが口を揃えて『ありがとう』と言ってくださったので、やってよかったんだなという想いがあります」と心境を明かした。久々の室井慎次役だったが、最初の撮影は30メートルほど歩くというシーンだったそうで、「ふと、室井ってどうやって歩いていたんだっけと思って、ドアに映る姿を確かめながら歩きましたが、だんだんと背中がつってきて（笑）。それだけ全身に力を入れて演じていたんだなというのが最初に感じていたことでした」と懐古した。

いうのが最初に感じていたことでした」と懐古した。

一方、本広監督からは「（撮影前に）柳葉さんと久しぶりに会ったときに、亀山さんと大げんかをしていたんですよ（笑）。それを見て、本当にお二人は仲が良いんだなと思いましたし、本気で撮影をしなければと改めて思いました」という笑い話も。亀山は「なかなか（柳葉は）やると言ってくれなかったんです。1年半くらい（出演を決めてもらうまで）かかった」と冗談めかして話したが、「衣装のコートを着た瞬間に、『あ、室井だ。やっぱりこいつしかいない』って」と改めて確信を持ったと続けた。

さらに、柳葉は『室井慎次　敗れざる者』『室井慎次　生き続ける者』の撮影では「いろいろな人たちへの感謝」を強く感じていたそうで、「この作品に関わっている間、室井慎次という人が関わった全ての人に、感謝の気持ちでお芝居をしていました。それが正解かは分からないですが、大きい感謝もあるし、小さな感謝もいっぱいあって。そして、それを子どもたちに伝えたいという想いが一番根底にありました」と当時の想いを語った。

この日は数十倍にも及ぶ倍率に当選してイベントに参加した幸運なファンたちからの質問に直接答える質問コーナーも実施。『踊る大捜査線』シリーズを人生の教科書にしてきたという来場者から「人生の教科書としてきた人やものはありますか？」という質問があがると、柳葉は「室井と知り合って、柳葉敏郎という人間形成に大きな影響があったと思う」と回答。続けて、「室井慎次は、僕の中ではある種、親友的な存在感で、彼がこの作品の中で動いてきたり、感じてきたりすることを目の当たりにしています。そうすると彼の考え方ややり方がいいと思うこともあったり、それは違うだろうと思うこともある。室井と知り合ってかなり柳葉の人生観の糧になったと、僕は本当にそう思っています」と思いを述べた。

また、2026年には映画『踊る大捜査線 N.E.W.』の公開も控えていることから、「室井にも期待を持ってしまう」という声があがると、亀山は「今、最終的な決定稿に近いものが上がってきて、そろそろキャスティングを固めようという段階」であることを明かし、「2026年の話をしているので、過去に戻らずに進行していきます。ただ、室井を慕っていた青島が今、何を思って刑事をしているのか。最後にどんな会話をしたのか。室井ロスの警視庁の人たちはどんな思いでいるのかを当然、描かないことにはみんな納得しないと思うので、それはやろうと思っています。そうはいっても、暗い話を作るつもりはないので、めちゃくちゃエンターテインメントにしようと思っています」と言及。本広からは「小さい室井さんを出そうと思っています。青島くんの心には生きていますから」と付け加えられた。