1975年に放送が開始され、日本のテレビドラマ史に名を刻んだ青春群像劇『俺たちの旅』が、放送開始50周年を迎え、初の映画化を果たす。
タイトルは『五十年目の俺たちの旅』。2026年1月9日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開される。

主演はもちろん、カースケ役として半世紀にわたり作品を支えてきた中村雅俊。本作で映画監督デビューを果たす。原作・脚本は、ドラマシリーズを通してメインライターを務めてきた鎌田敏夫が担当する。

『五十年目の俺たちの旅』2026年1月9日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー ©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会
12月15日、東京・ニッポン放送イマジンスタジオでは、原作本『噴水 五十年目の俺たちの旅』の出版を記念したトークショーイベントが開催され、中村雅俊と鎌田敏夫が登壇した。中村は観客の拍手に迎えられ、「この50年間で実感したのは、『俺たちの旅』という作品を愛してくれる人が本当に多いということ。まさか50年後に映画になり、しかも自分が監督をやるとは思っていませんでした」と感慨深く語った。一方、原作・脚本を手がけた鎌田は「好きじゃないと50年も続けられない」と語り、作品への深い愛情を改めて強調。
映画化にあたっては、すでに亡くなった登場人物たちの存在にも思いを巡らせながら、物語を紡いだことを明かした。本作のテーマについて鎌田は「せつなさ」であると説明。これに中村も深くうなずき、「生きていることは楽しいけれど、同時にせつなさもある。その両方を描くのが『俺たちの旅』だと思う」と語った。

鎌田敏夫、『五十年目の俺たちの旅』原作本「噴水 五十年目の俺たちの旅」の出版記念トークイベントにて鎌田敏夫 ©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会

中村は初めての映画監督経験について、「本当に大変だったが、それ以上に喜びや達成感があった」と振り返る。
「この映画を観て、昔の自分に再会してほしい。懐かしさだけでなく、今の自分自身も重ねて感じてもらえたらうれしい」と語り、「できるだけ多くの人に観てもらいたい」と率直な思いを明かした。

鎌田もまた、「映画は脚本家や監督だけでなく、多くのスタッフによって作られるもの。その力を感じてもらえたら」と語り、作品を支えたチームへの感謝を述べた。

映画には、カースケ役の中村雅俊、グズ六役の秋野太作、オメダ役の田中健に加え、岡田奈々らオリジナルキャストが再集結。
70代となった3人が再び向き合う人生と友情は、年齢を重ねたからこそ描ける“青春”の物語として描かれる。

『五十年目の俺たちの旅』は、登場人物たちの「五十年目」を描くと同時に、彼らが歩んできた「五十年間」そのものを映し出す作品だ。
往年のファンはもちろん、初めて『俺たちの旅』に触れる世代にも響く一本となりそうだ。

映画『五十年目の俺たちの旅』ポスタービジュアル(C)「五十年目の俺たちの旅」製作委員会出演:中村雅俊 秋野太作 田中健 / 前田亜季 水谷果穂 左時枝 福士誠治 / 岡田奈々
原作・脚本 鎌田敏夫 監督 中村雅俊 主題歌 「俺たちの旅」歌:中村雅俊
配給 NAKACHIKA PICTURES
©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会