完成披露上映会
日時:5月26日(月)
場所:科学技術館 サイエンスホール
登壇:荒木飛羽(三島フトシ役)、曽野舜太(桐野マコト役)、藤本洸大(夢野太郎役)、阿部顕嵐(柳田役)、中村中(劇伴)、澤田育子(監督)
昨年2024年9月より放送が開始され、回を重ねるごとに注目を集めていき、<今期⼀番の青春ドラマ>として呼び声が高い、MBS ドラマフィル「スメルズ ライク グリーン スピリット」。放送終了後、SNS上では「#スメルズロス」と、最終回を惜しむ声も挙がった話題作。この度、ドラマを再編集し、更に原作、ドラマにもないオリジナルエピソードを加えた 『劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット』が完成、2025年6月27日(金)より全国公開いたします。
この度、公開に先駆け、本日5月26日(月)に完成披露上映会イベントを実施する運びとなりました。
メインキャストである荒木飛羽、曽野舜太、藤本洸大、阿部顕嵐、そして、劇伴を担当した中村 中と、澤田育子監督が登壇し、映画化決定の喜びや興奮、劇場版の見どころをたっぷり語っていただきました。
客席からの大きな拍手で出迎えられ登壇して、まずは一言ずつ、来場いただいたお礼とご挨拶。
澤田監督は「劇場版が嬉しすぎて、私は勝手にタイトルに合わせて(洋服に)緑を入れてきました!」と緑をアピールしました。
昨年、放送されたドラマから映画化すると聞いたときの感想はありますか?と質問されると、荒木は「本当に嬉しかったんですけど、僕と夢野(藤本)だけ追撮(追加撮影)がなくて、現場行きたかった!って思ったんですけど、(映画化は)すごく嬉しかったです」と喜びをアピール更に。
さらに監督に追撮を訴えると澤田監督から「では、個人的に!」と返され会場を笑わせました。続いて、曽野は「嬉しかったのと、僕は追撮もあったので(笑)、また現場でみなさんに会えるのが嬉しくて、またあの夏がやってきて劇場の大きいスクリーンで見れるんだって思って本当に嬉しいなって思いました!早く皆さんに見てもらいたいです」とコメントしました。
荒木と同じく追撮がなかった藤本は「劇場版になるよって聞いたときに、「えーーーマジっすか!?」って本当に驚きました!慎重に役と向き合い続けた大切な日々が刻み込まれた作品なので、もちろん原作も大好きなので、映画化されるって聞いたときは本当に嬉しかったです」と驚きと喜びを大きいリアクションとともに表現していました。
阿部は「嬉しかったですし、僕は映画がすごく好きなので、何時間っていう時間をその作品のために使うことが、作品の世界に没入できると思うので幸せだったなって思います」と伝えました。
同じ会場で先ほどまで、劇場版を見たという中村は「ドラマだと(次の話数まで)1週間時間を待たないといけないですけど、映画版だと登場人物の苦しんでいる部分と葛藤がダイレクトに伝わってくるので、映画で見るのはいいなと思いました」と楽しんだ感想を伝えました。
続いて、去年の7、8月に撮影されていたときの雰囲気などを振り返ると、まず曽野が「めちゃくちゃ暑かったよね!エアコンが壊れているのかと思った」というと、監督や周りのキャストから「廃校だったから、エアコンなかったんだよね!」と言われ会場も驚きの声が漏れるも、「みんなで汗を拭きながら撮影してました。差し入れでアイス買ったんですけど溶けちゃって、液体になっちゃったくらいの暑さだったんですけどなんとか乗り越えました!」と曽野が暑さを強調すると、アイスに関して荒木が「ちゃんと凍れてました!撮影中だったんで僕しか食べてないかもですが」と寂しく一人で食べたことを伝え会場を笑わせました。澤田監督からも「真夏に冬のシーンは暑いのにマフラー撒いたり、学ラン着こんだり本当に大変だったと思います。ありがとうございました」と改めて感謝が送られる一面も。さらに曽野が「初日に(撮影したのが)オープニングの追いかけるシーンだったんですけど、いろんなところで撮って、この現場やべ~って思いました」とコメントしさらに会場を笑わせ「でも、あれで仲深まりましたね!」と荒木も大変だったことを振り返りました。藤本は冬のシーンを振り返り「実はマフラーの中に保冷剤をいっぱい入れていて、暑いのか寒いのかよく分らない感じでした!(笑)」とコメント。阿部「僕は室内のシーンが結構多かったので、特に苦労してないです。涼しい感じで」とコメントすると澤田監督から「いやいやいや、阿部さんはお尻叩くシーンが」と横から修正が入り、荒木のお尻を100回叩くというシーンを振り返り「密室で狭くてエアコンもないので、とんでもない暑さでした!狂った植物園みたいな。(笑)外のモニターで見ていて、ディレクションしようと思って中に入ったら熱風みたいになっていて、二人とも文句も言わず止めなければずっとやり続けているところに素晴らしいなと思いました」と伝えました。そのシーンが荒木と阿部の初対面だったことも明かされ、阿部は「初対面で人のお尻叩くってなかなかないですよね(笑)全力でやらせていただいて」とコメントすると横の荒木から「結構痛かった」とコメントが入り「それは申し訳ないな…」と返し笑いが起こりました。
続いて澤田監督からのオファー劇伴に参加したという、中村に経緯を質問すると「澤田監督とは2020年くらいから澤田監督の劇団「good morning N°5」という舞台の音楽を担当していたので、その縁があってお声がけしてもらいました。タイトルがニルヴァーナの名曲を呼び起こされるのでグランチにしました」と伝えると、澤田監督から「これ、シアトルだよねってはなしました。ニューヨークでも東京でもなくシアトルのグランチ間でいきたいねって話しました」と音楽を振り返りました。「それが青春や儚い感じに繋がったかなと思っています」と中村は補足しました。
澤田監督に音楽を聴いたときの感想を質問すると「思い入れのあるのは、原作をリスペクトしながら、もっと立体的にして飛び出させたいって思いで音楽は大事な一つで、体育館で三島(荒木)をイジメるシーンで、どうしても夢野(藤本)くんたちに歌ってほしかったんです。歌いながら、いじめるってことを作りたくて、どういう歌かなって考えたときに、きっと彼らが日常でテレビとかCMで聞いた歌を替え歌にしてイジメてるんだろうなってのを作りたいって(中村さんに)話して、日常にあるからこそいじめられてる三島くんも全然ハッピーじゃないけどお風呂で口ずさむみたいな、事件ではなくて日常の中にあるっていうのを音楽でやりたいなって思いました」と明かしました。
追撮について質問されると阿部の海のシーンの話になり、「結構思いシリアスなシーンですが、撮影自体は凄く楽しくて撮影部の方とか照明部の方も、みんなで一緒に海に入って泳ぎながら撮るみたいな!楽しかったです」と、潜ったシーンは大変だったことを伝えるも笑顔で楽しかったことをアピールしていました。大人になった桐野(曽野)のとあるシーンを追撮した曽野は「ドラマの時は学生の次の日に大人のシーンを撮っていたので、タイトな時間でいろいろ考えながら撮っていましたが、追撮では半年くらい経って作品も客観的に見れたので、自分でも少し大人になって理解が深まったので、桐野の解像度を上げて演じることができたのかなと思いました」と明かしました。
さらに、本作は学生時代が描かれているのでどんな学生時代だったか質問されると荒木は1番若いけれど「もう覚えていないかも。撮影の記憶ばっかりです。中学校の時は習ってないけど、放課後とかお昼休みとかずっとサッカーをやっていました!」と思い出しながら話していました。曽野は「高校までは地元の三重県の学校で、週末に東京に通ってきていたので新幹線にずっと乗っていた高校生活でした。どれくらい移動したのかなって後から計算したら、地球を3周半くらい移動していたようで、すごい距離を移動している学生生活でした」とわかり難いけど凄いと学生時代を振り返りました。藤本は「僕は兵庫の高校でまだ芸能活動も始めたばっかりだったので、ものすごい青春を過ごしました。海に行ったり、サッカー部の合宿では、廃墟で肝試ししたり、ホラー映画を見て叫んで怒られるとか、大青春をしました!」とコメント。阿部は「僕は言えないことばっかりですけど(笑)」と冗談で笑わせるも「中一から仕事していたので、あんまり学生時代の思い出はないです」と伝えるも周りから「何かないですか?部活とか」と突っ込まれ「小学生の時は野球やってた」と続けると、荒木と曽野から「サッカーかと思いました!」意外の声が飛び交いました。
最後にご挨拶。
澤田監督は「6月27日から全国の映画館で公開となりますので、何度でも見ていただきたいのと、ドラマ版とは違った点もあるので、DVDと合わせて多角的に攻め込んでいただけたらと思います」
中村は「私は自分の10代の頃がすごく詰まっているシーンが多いなと思っていました。私は生まれたとき男児として産まれました。今は女性として生きていますけれども、例えばこういったセクシュアリティや同性愛を扱う作品が存在することで見た人が帰り道に自分がどう思ったかとか語り合ってくれたらと思うと、当事者としては語り合っていただく場がありがたいんです。描かれているのは令和の今から比べると、苦しい描写があったりもするけれど、これは数十年前のリアルな形だと思うんです。そういう時代もあったことを(作品を)通して、今どう考えるかで映画を楽しんでいただけたら嬉しいですし、個人的にありがたいです」と自身のことも話しました。
阿部は「映画館でこの作品に時間を使っていただけたら嬉しいなと思います。もちろんドラマとは別物だと思うので、何回でも見て、この作品を愛していただけたら嬉しいです」
藤本は「汗と涙がぎゅっと詰まった作品だと思います。皆様の心にもこの作品、この夏が、この先も残り続けていただけたらとても嬉しいです」
曽野は「僕ら含め、スタッフの皆さんも全力で駆け抜けた夏が劇場版になって、この作品を見るときはセクシャルな問題だったり、田舎の狭い地域だからこそ起きる問題だったり、家族との関係の問題だったり、見るときに少し構えるところもありますが、見た後は自分の中に何かが生まれて勉強になったり、考えが変わったりすると思うので、ぜひ劇場で見てもらえたら嬉しいです」
荒木は「みなさんに(TVシリーズを)たくさん見ていただいて、愛していただいたので、自分が今ここに立てているんだなと思います。本当に感謝しています。劇場版は大きい画面で自分たちのひと夏を見てもらえるのは嬉しいし、皆さんにも伝えられたらなと思っています」と映画化への改めて喜びと感謝を伝え、舞台挨拶は幕を下ろしました。
物語
平成のド田舎の男子学生・三島フトシ(荒木飛羽)は、髪が長く、なよなよしているという理由から、バスケットボール部に所属するクラスメイト・桐野マコト(曽野舜太)率いるグループにイジメを受けている。
しかし三島は抵抗するすべもなく、隠れて口紅を塗ったり、女性ものの服を着たり、“カワイイ自分に変身する”という日課が心のよりどころになっていた。
そんなある日、三島が屋上にいると、以前なくした口紅を桐野が自らの唇に塗ろうとしていることを目撃し…。
“本当の自分”を隠して学校生活をおくる桐野、“なぜか”三島に強く当たるイジメグループの一人・夢野太郎(藤本洸大)、“やたら”三島を気に掛ける新任の社会科教諭・柳田(阿部顕嵐)。自分のアイデンティティに目覚める三島の存在をきっかけに、桐野・夢野・柳田の“秘めたる感情”が徐々に明かされていく。
この世界のどこかで“本当の自分”でいられる場所を求めた彼らのひと夏の淡い青春物語、ここに開幕——。

荒木飛羽 曽野舜太 藤本洸大 ⽚田陽依 金井美樹 富岡晃⼀郎 池田有希⼦ 鳥居みゆき 宮下今日子市川しんぺー ⻄原誠吾 千代田信⼀ 加治将樹 荻野友⾥ 黒沢あすか /酒井若菜 阿部顕嵐 原作:永井 三郎(コミックBe「スメルズ ライク グリーン スピリット」/ふゅーじょんぷろだくと 刊)
監督 澤田育子
脚本 新井友香
音楽 中村 中エグゼクティブプロデューサー 菊池貞和 平体雄二
プロデューサー 中村美香 宮田幸太郎撮影 佐藤康祐
照明 大和久健 録音 柴田陽一郎 編集 増田嵩之 選曲 榊原聡志
美術プロデューサー 木村文洋 美術 横守 剛 衣裳 塩野谷由美 ヘアメイク 染川知美インティマシーコーディネーター 西山ももこ
監督補 寺田明人 製作担当 萩原 満メイキング 宮崎陽介
ビジュアル写真 枝 優花
製作プロダクション:スタジオブルー
製作:「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」製作委員会
配給:ポニーキャニオン
(C)「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」製作委員会