佐野広実の小説『シャドウワーク』が、吉岡里帆と奈緒のダブル主演で映画化され、今年全国公開されることが決まった。併せて、吉岡と奈緒からのコメント動画に加え、吉野竜平監督(「吉」は「つちよし」が正式表記)からのコメントも到着した。

映画『シャドウワーク』主演の(左から)吉岡里帆・奈緒映画『シャドウワーク』主演の(左から)吉岡里帆・奈緒(C)2026「シャドウワーク」製作委員会

本作は、女性たちを救うはずのシェルターを舞台としたクライム・サスペンス。監督は『君は永遠にそいつらより若い』の吉野竜平。

紀子は、日常的に暴力を振るう夫から逃げてきた。しかし居場所を突き止められ、行き場を失ってしまう。絶望の中にいた紀子に、入院先の看護師・路子が救いの手を差し伸べる。連れて行かれたのは、三浦海岸の外れにひっそりと建つ施設。配偶者や親から暴力を受けた女性たちをかくまう場所だ。彼女たちは、その場所を「おうち」と呼んでいた。さまざまなルールがあったが、穏やかで、守られた日々。だが、紀子は次第に違和感を覚え始める。一方、ある事件を追う刑事・薫が、この「おうち」に近づこうとしていた─。

吉岡里帆が演じるのは、新たに「おうち」にやって来た紀子。夫に心身共に支配され、人生を諦めかけていたが、そこでの暮らしを通して、本当の自分を取り戻していく。奈緒が演じるのは、亡くなったある女性について捜査中の刑事・薫。女性の身辺を探るうちに「おうち」との関係にたどり着く。

吉岡は「信頼を寄せる奈緒さんと、そしてこれから発表される個性豊かなキャストの皆様と一緒に、絆を持って『シャドウワーク』の世界観を作り上げてきました。皆さんには固唾を呑んで観ていただけるかなと思っております」、奈緒は「人間本来の持つ強さというものを、たっぷりと描いた映画となっておりますので、是非劇場でその迫力も含めて感じていただけたら嬉しいです」とメッセージを寄せた。

監督は『君は永遠にそいつらより若い』の吉野竜平。吉野監督は「他者の痛みへの想像力が薄れ、踏み躙られるのは弱いお前のせいだ、そんな空気が加速しているこの時代に、映画というエンタメの形でチクッと皮肉の針を刺せたら。そんな気持ちで、この『シャドウワーク』という作品を創りました」とコメントした。

映画『シャドウワーク』は、2026年全国公開。

※監督・吉野竜平からのコメント全文は以下の通り。

映画『シャドウワーク』吉岡里帆コメント動画
映画『シャドウワーク』奈緒コメント動画

<監督:吉野竜平 コメント全文>

配偶者や親から暴力を受けた女性たちが静かに暮らす、とある一軒のシェルター。しかしそこには秘密のルールがあって…。とんでもなく現実離れした設定にも関わらず、佐野広実先生の原作小説を読んだとき、不思議なリアリティを感じ、とても強く惹きつけられました。

それは、その物語の奥底に「人間の生命力」という普遍的なテーマが流れていたからです。不条理な暴力に抑え込まれても、それに抗い、光を見つけようとする、誰しもに備わった生きものの本能のような。

他者の痛みへの想像力が薄れ、踏み躙られるのは弱いお前のせいだ、そんな空気が加速しているこの時代に、映画というエンタメの形でチクッと皮肉の針を刺せたら。そんな気持ちで、この『シャドウワーク』という作品を創りました。