映画『この夏の星を見る』の星空観測イベントが、5月28日（水）に東京・新宿バルト9のビル屋上にあるヘリポートで開催され、主演の桜田ひよりをはじめ、水沢林太郎、中野有紗、山元環監督が登壇しました。
本作は、2020年の新型コロナウイルス感染拡大によって、登校や部活動が制限された当時の高校生たちの姿を描いた青春群像劇。監督を務めたのは、新たな映像表現とキャラクター造形で注目を集める山元環氏。脚本は、繊細な心の機微を物語として丁寧に描き出す森野マッシュ氏が手がけました。音楽はharuka nakamura氏が担当し、作品の情感を彩っています。
物語の主人公・溪本亜紗を演じるのは桜田ひより。同級生役には水沢林太郎、河村花、増井湖々、安達木乃が出演し、撮影は茨城県立土浦第三高等学校にて行われました。この高校は原作者・辻村深月氏が小説執筆時に取材を行った場所でもあります。
また、作中では「オンラインスターキャッチコンテスト」というリモートでの天体観測大会が登場。長崎・五島列島に住む学生たちを中野有紗、早瀬憩、和田庵、蒼井旬が、東京の学生を黒川想矢、星乃あんな、萩原護、秋谷郁甫ら若手俳優が演じています。
イベント当日は天候にも恵まれ、桜田は「ヘリポートに立つのは初めてで、とてもキラキラしていました。雨が降らなくて安心しました」と笑顔を見せました。山元監督も「五島列島の満天の星も素晴らしかったですが、東京のネオンもまるで星のように輝いて見えました」と語りました。
桜田ひより五島列島での撮影に参加した中野は、「夜の山の暗闇の中で星を見た時、手が届きそうなくらい星が近くに感じられた」と印象深い体験を振り返りました。
中野有紗また、撮影当時の思い出について。当時高校生だった桜田は、「自粛明けにマスクやフェイスシールド越しで芝居をするのは不思議な感覚でした」と回想。水沢も「緊急事態宣言で仕事が止まり、取り残されたような感覚がありました」と当時の思いを共有しました。中学生だった中野は、「運動会や卒業旅行がなくなったのは残念でしたが、家族と一緒に過ごす時間の中で、自分の興味を育てることもできました」と振り返っています。
水沢林太郎撮影は昨年夏から始まり、それぞれ異なるロケ地で撮影された本作。中野は、五島の自然に感動したことを語り、桜田と水沢は、実際に原作のモデルとなった高校での撮影について、「生徒が作った望遠鏡やそのまま残された部室での撮影は特別な経験だった」と話しました。
岡村典夫先生イベントには、モデル校の天文部顧問・岡村典夫先生も登場。東京の空でも見ることができる「アークトゥルス」という星を紹介し、参加者と一緒に星を観察しました。桜田も「とてもきれい」と感動した様子を見せました。
最後に桜田は、「映像の美しさだけでなく、人と人のつながり、そしてリモートを通じて全国とつながる瞬間のきらめきが、丁寧に力強く描かれています。コロナ禍を経験した学生や、それを見守っていた大人の方々にも響く作品になっています」と作品の魅力を伝えました。
出演：桜田ひより
水沢林太郎 黒川想矢 中野有紗 早瀬憩 星乃あんな
河村花 和田庵 萩原護 秋谷郁甫 増井湖々 安達木乃 蒼井旬
中原果南 工藤遥 小林涼子 上川周作 朝倉あき 堀田茜 近藤芳正
岡部たかし
原作：辻村深月「この夏の星を見る」（角川文庫／KADOKAWA刊）
監督：山元環
脚本：森野マッシュ
音楽：haruka nakamura
企画：FLARE CREATORS
総合プロデューサー：松井俊之（FLARE CREATORS）
プロデューサー：島田薫（東映)
配給：東映
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