東映、東映ビデオによる2019年始動のムービー(映画)×ステージ(演劇)の挑戦的な融合を目指すメディアミックスプロジェクト【東映ムビ×ステ】。
2020年に“しにつか”シリーズ第1弾となる映画『死神遣いの事件帖 ‐傀儡夜曲‐』、舞台「死神遣いの事件帖 ‐鎮魂侠曲‐」を公開・上演し、その後、2022年にはシリーズ第2弾となる舞台「死神遣いの事件帖 -幽明奇譚-」、映画『死神遣いの事件帖 -月花奇譚-』を公開・上演。そして本作がシリーズ「ファイナル」の映画となります。
公開間近に迫った6月9日(月)に完成披露舞台挨拶が実施され、当日は主人公で探偵でありながら死神遣いの久坂幻士郎役の鈴木拡樹、幻士郎の相棒となる死神・十蘭役の安井謙太郎、ヒロインで居酒屋の看板娘・おみつ役の生駒里奈、封印が解かれた最恐の死神・無限狼役の梅津瑞樹、さらにシリーズレギュラーで鬼八一家のリーダー・新之助役の崎山つばさ、新之助を慕う鬼八一家の侠客の一人・義助役の松本寛也、そしてシリーズすべての監督を務めた柴﨑貴行監督が登壇し、本作が完成した喜びや、シリーズファイナルへ募る想いなどを熱く語りました。
満席のお客様の温かい拍手で迎えられた舞台挨拶が始まりました。
まず、シリーズ「ファイナル」の制作を迎えての今の気持ちを質問されると、鈴木は「ムビ×ステの中で初めてのシリーズ作品で、映画、舞台と合わせて―まだ舞台はこれからですが―全部で 6 作品出来たので、しっかりシリーズと言えるものになったかなと思っています。こうやって僕たちの目標である、終着点、「ファイナル」というタイトルでやらせていただけたのも胸アツだなと思っています。本当に嬉しい機会をいただけたと感じています」と喜びを語り、安井も「嬉しいです!“終わり”と書いて“ファイナル”と読ませるところにグッときました」とコメントすると、松本から「薄い!」などと突っ込まれつつも監督から「大丈夫だと思います!」と、切り返されながら仲の良さを感じさせ会場を笑わせました。
鈴木、安井はすぐに役に入れるのか質問をされると、鈴木が「シリーズでやってこられたからなのか、すぐに慣れました。僕は第 2 作目(舞台「死神遣いの事件帖 -幽明奇譚-」)の時に初めて舞台の方は出ましたが、そこで今まで描かれてこなかった父親・衒太夫と出会ってから、また(今回の)映画に戻れたのでバックボーンが濃くなったところが、今作でも活きてきたのかなと感じていました」とコメント。安井は「2 作目の舞台(「幽明奇譚」)には出ていなかったので、意外と時間が空いていて(本作で)京都の撮影所に行った時に久しぶりな感じがしました。シリーズ 1 作目の時は映画も舞台も出ていたのでずっと出ている感じがしましたが、1 回出ないと久しぶりだと感じます」とコメントすると「わかる!2 作目(舞台「死神遣いの事件帖 ‐鎮魂侠曲‐」)がそうだったから」と鈴木も共感していました。
シリーズに続投している崎山も「撮影に入って、最初の頃は(1 作目・映画『死神遣いの事件帖 ‐傀儡夜曲‐』)侠客のメンバーもみんな初めましてだったので、忘れもしないですが監督に「仲良くない!」、「お昼終わって眠い感じが出てる!」みたいなことを言われたのをずっと覚えています。でも、何作品かやってきて今回はそういうことも言われずに、監督から「全部、任せられるぐらいの侠客の雰囲気を出せた」って言われたのは凄く良かったです」と振り返ると、同じく侠客の松本も「よく覚えているね。1 作目なのに!」と驚いた様子をみせるも、崎山は「少しショックだったので。自分で用意してきたものに足りなかったものがあったような気がして、ずっと残っていました」と告白しました。松本も「テンションのコントロールだけで、監督が演技指導をしないのが信頼してくれているんだなって安心感があって、とても現場が楽しく回りました」と監督との信頼がある事を伝えました。
そして、ヒロイン・おみつ役としてシリーズ初の出演となる生駒に今の気持ちを聞くと、「元々知っている演出家さん(毛利亘宏)が演出しているし、知っている兄ちゃん(キャスト)たちが出ていたりしていたので、いつか共演したいなって思っていました!まさか、この「ファイナル」に呼んでいただけるなんてとすごく嬉しかったです。でも逆に「ファイナル」なのに大丈夫?行っていいの?みたいな気持ちにもなりました。ずっと続いてきた(シリーズな)のでいきなり行くのも、おこがましいところもあるのかな?みたいな気持ちで挑んだ部分もあります」と撮影当初の心情を明かしました。
さらに初共演となった鈴木とは、お互いが人見知りで撮影の待ち時間に二人だけにも関わらず、お互い喋ることなく気まずい空気が流れたたことなども明かされました。
監督からは「乃木坂 46 の後輩が、1 作目(映画『死神遣いの事件帖 ‐傀儡夜曲‐』、お藤役・鈴木絢音)、2 作目(映画『死神遣いの事件帖 -月花奇譚-』、ハナ役・清宮レイ)と出てくれましたが、(生駒さんは)意気込み的にも先輩が最後やってやるぞ!という感じが最初からあって、堂々とやってくれたので安心して任せられました」とコメントしました。
同じく、本作からのシリーズ初出演となる梅津は「GOZEN」、「漆黒天」に続いて東映ムビ×ステへの出演が 3 作目となり、出演への気持ちを質問されると「「GOZEN」ではヤバい陰陽師、「漆黒天」では幼馴染のことが大好きな侍で、今回が割りと群を抜いて特殊な役柄だったので、みなさんの輪に上手く入れるかなって思っていましたが、ネタバレになるかもですが元々死神界にいたけど人間界では農家をやっている設定なので、ポスタービジュアルで紫色の鎌みたいなものが見えると思いますが先端に薩摩芋がついていて」とボケ始め会場から笑いが起こるも「温かいカンパニーで楽しませていただきました」と伝えました。
さらに本作の主題歌が7ORDER の「いつか」となり、作詞を手がけた安井は、「監督から、別れと再会を願う曲というお題をいただいて、僕もプライベートや仕事の面でそういったことがあったので、自分の心境と重ねながら書きました。いつもはメンバーと手分けしながら書くことが多いのですが、今回は全編作詞を一人でやらせていただいたので、安井濃度が高めな曲になっていると思います。幻士郎さんを想って書きました!」と楽曲への想いを伝えました。
1作目の映画『死神遣いの事件帖 ‐傀儡夜曲‐』で主題歌「幻想人」を描き下ろした崎山は「映画において曲はすごく大事だなと思っています。映画が終わって主題歌が流れたときに、もう一度その映画を反芻できるようなものを書きたいなと思って書いたり、映画に寄り添った曲にしたいなという気持ちがありました。僕として書いていますが、少し(自身の役の)新之助の想いになったりとか役作りに関しても勉強になった部分がありました」と当時を振り返りました。
最後に鈴木からご挨拶。
「シリーズとして大切に温めてきたこの作品は、みなさまのお力をもちまして「ファイナル」まで漕ぎつけることができました。今回、初めて(シリーズを)見る方ももちろんいらっしゃると思いますが、「死神遣いの事件帖」の良さは、どこから切り取っても見られる作品というのをコンセプトにしております。ぜひ、本作が楽しかったら他の作品も皆さんに勧めていただいて多くの方にご鑑賞いただけたら幸いです」と感謝の想いを伝え舞台挨拶は幕をおろしました。


映画「死神遣いの事件帖 終」
梅津瑞樹 崎山つばさ 陳内将 小林亮太
森崎大祐 田淵累生 松浦司 松本寛也 櫻井圭登
松角洋平 田辺幸太郎 浜田学 峰蘭太郎
神尾佑 西田健
音楽:YODA Kenichi
2025年8月・9月上演
梅津瑞樹 森崎大祐 田淵累生 田口涼
松本寛也 田辺幸太郎 鈴木裕樹 ほか
音楽:YODA Kenichi
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◆公式サイト(ムビステ): https://toei-movie-st.com/
◆公式サイト(死神遣いの事件帖): https://shinitsuka.com/
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◆映画配給: 東映ビデオ