アート イベント

「下村観山展」

東京国立近代美術館(竹橋)で2026年3月17日に開幕する「下村観山展」で、音声ガイドナビゲーターを松平健さんが務めます。観山は紀州徳川家に長年仕えた能楽師の家の出身。松平さんが代表作の「暴れん坊将軍」で演じた徳川吉宗も紀州藩出身で、和歌山にゆかりもあることから、白羽の矢が立ちました。

下村観山は紀伊徳川家に代々仕えた能楽師の家に生まれ、橋本雅邦に学んだ後、東京美術学校第一期生として入学。卒業後は同校で教鞭を執ったが、校長の岡倉天心とともに辞職し、日本美術院の設立に参加した。岡倉の指導のもとで横山大観、菱田春草らと新時代にふさわしい日本美術の道を切り拓いた。

下村観山 獅子図屏風 右隻 1918(大正7) 水野美術館蔵

古画の模写・模造事業への参加やイギリス留学・欧州巡遊を通して技術力に磨きをかけ、《木の間の秋》(1907)、《小倉山》(1909)といった作品では、やまと絵や琳派の伝統的な技法と西洋画由来の写実的な表現を融合させた革新的な成果を示した。本展では観山の代表作により画業を通観するとともに、最新の研究成果も盛り込みながら、日本の近代美術史における観山芸術の意義を改めて検証する。

下村観山 毘沙門天 弁財天 右隻 1911(明治44) 徳島県立近代美術館蔵
下村観山 毘沙門天 弁財天 左隻 1911(明治44) 徳島県立近代美術館蔵

<松平健さんのコメント>
「これまで多くの時代劇に出演し、凛と生きる人の姿や、変わらない心の強さを感じてきました。
下村観山という画家もまた、伝統を受け継ぎながら新しい表現に挑んだ方だと伺い、時代を超えて通じる志を感じます。
『暴れん坊将軍』シリーズでは紀州徳川家出身の将軍・徳川吉宗を演じましたが、観山も紀州徳川家に代々仕えた能楽師の家に育ったとのこと。
“紀州徳川家”という共通点はまさにご縁でしょうか。
150件を超える作品を通じて、観山の画業の全貌を体感できる機会はそう多くありません。
音声ガイドで観山の魅力を伝えるお手伝いができることを嬉しく思います。ぜひご期待ください。」

下村観山展は故郷・和歌山に巡回
同展は観山の故郷である和歌山市にある和歌山県立近代美術館に巡回します。同館で1981年に開催された「下村観山 : その人と芸術」以来、西日本では45年ぶりとなります。
会期|2026年5月30日(土)~7月20日(月・祝)
会場|和歌山県立近代美術館(和歌山市吹上1-4-14)

下村観山展
会場:東京国立近代美術館 1階企画展ギャラリー(東京都千代田区北の丸公園3‐1)
会期:2026年3月17日(火)~5月10日(日)
※会期中、一部作品の展示替えを行います。
休館日:月曜日(3月30日、5月4日は開館)
開館時間:10:00∼17:00(金曜・土曜は10:00∼20:00)
主催:東京国立近代美術館、日本経済新聞社
特別協力:神奈川県立歴史博物館
協力:ビクセン
展覧会公式サイト:https://art.nikkei.com/kanzan/
※開催情報は変更になる場合があります。
美術館ウェブサイト:https://www.momat.go.jp/
公式X:https://x.com/kanzan2026
問い合わせ:050‐5541‐8600(ハローダイヤル)
【巡回情報】
会場:和歌山県立近代美術館
会期:2026年5月30日(土)~7月20日(月・祝)
error: Content is protected !!