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A24作品を毎月24日に特別上映 第8弾は「ヘレディタリー 継承」IMAX版に決定!

独立系スタジオA24が製作、同社とパートナーシップ契約を結んでいるハピネットファントム・スタジオが配給する作品を、毎月24日の「A24の日」にTOHOシネマズで特集上映する企画の第8弾が、鬼才アリ・アスター監督の「ヘレディタリー 継承」IMAX版に決定。8月24日にTOHOシネマズ日比谷とTOHOシネマズなんばで上映される。

今回の上映は、先日発表された「アリ・アスター監督 究極の3部作 IMAX特別上映」に先駆けて、「ヘレディタリー 継承」を先行してIMAXで観られるチャンス。同作は、アスターにとって記念すべき長編映画デビュー作で、以降映画制作の同志となるA24との初めてタッグを組んだ作品。

2018年のサンダンス映画祭で発表されるや、「ホラーの常識を覆した最高傑作」「現代ホラーの頂点」と批評家から高い評価を得た本作は、祖母の死をきっかけに、ある家族の周りで奇妙な出来事が頻発して起こるようになり、やがて死よりも恐ろしい運命と想像を絶する恐怖が彼らに襲い掛かる。一家は、祖母からの忌まわしい“何か”を受け継いでしまっていることを知らず、恐怖の渦に飲み込まれていく――。

画像3(C)2018 Hereditary Film Productions, LLC

10本目の脚本にしてついに映画化できたアスターだが、当時ホラー映画について「ホラー映画はいろいろなテーマを表現できるジャンルだと思っています。家族を失った不幸とトラウマについての映画を作りたかった。不幸がもたらす家族への巨大な影響について。不幸によって家族の絆が強まるという映画が近年は大半を占めており、それも嘘ではないと思いますが、不幸が起こり、そこから立ち直れない人たちがいるのも真実です。私は後者についての映画を作りたいと思いました。そしてホラージャンルにすることで、物語に悲惨さを加え、より多くの観客に観てもらえる可能性を得ることができると思いました。何より、ホラーはカタルシスを必要とします。それがいかに恐ろしいものだったとしても、ホラー映画ではそれが喜びになりますから」と語っている。

また本作は、公開当時「本物の幽霊が映っている」と映画誌に紹介されたことがきっかけで、“どのシーンに幽霊が映っているのか”を議論する声も上がったが、IMAXの巨大スクリーンで、今回の特別上映は、アスターの仕掛けた謎解きに参加できるチャンスだ。来場者には特製ステッカーが配布され、TOHOシネマズ日比谷では「ヘレディタリー」のファンを公言する、「ナミビアの砂漠」の山中瑶子監督のトークイベントが行われる。

特製ステッカー特製ステッカー (C)2018 Hereditary Film Productions, LLC

なお、今後のA24×ハピネットファントム・スタジオの新作には、クリステン・スチュワート主演最新作で、制御不能なクライマックスへと向かう「愛はステロイド」が8月29日から、アイデンティティにもがく若者たちを描くメランコリック・スリラー「テレビの中に入りたい』が9月26日から全国公開を控えている。