映画

映画『蘭島行』ユーロスペース公開初日(9月20日)決定

ポルトガル第2の都市ポルトで開催された第45回ポルト国際映画祭の監督週間長編映画コンペティション部門に出品され、木村知貴(46)が主演男優賞に輝いた「蘭島行(らんしまいき)」(監督鎌田義孝)が9月20日の東京・渋谷ユーロスペースから順次全国公開されることが決まった。

「北緯四十三度 さまよう」というキャッチコピーがついた作品は、運に見放された独身のパンクロッカー佐々木芳夫が主人公だ。長く音信不通だった弟の悟史から芳夫のもとに電話が入る。母親が自殺を図り、意識不明という知らせだった。芳夫は、母親が意識を取り戻した時に喜んでほしくて、訳ありの女・黒沢真紀を連れて故郷の小樽に向かう…。  芳夫を「はこぶね」や「室井慎次 敗れざる者」などの木村が演じ、悟史には「夜を走る」「夜明けのすべて」などの足立智充(45)、そして真紀を「魂萌え!」「逃走」などの輝有子(46)が演じた。

木村は「この『蘭島行』という作品は鎌田監督のパーソナルな部分が色濃く反映されており、撮影前に僕が演じた芳夫という役を肉付けしていくにあたり、監督とお酒を呑(の)みながらお互いの家族関係や家族との関わり方、どんな音楽を聴いてきたとか恋愛感とか色々話しました。でも細かい話しは正直あまり覚えていません。そういう情報よりもっと大事な深い根っこの部分の大切ななにかを監督から感じて受け取り、それが映っている映画だと思ってます。劇場でどうぞご覧ください」とコメント。

妻を演じた輝も「大人になったはずの自分。あらがえない現実を目の前に突きつけられたとき、隣にいて欲しい人は誰なんだろう。それが嘘であっても、本当であってもいいかもしれない、真紀を演じてそう思いました。皆さん是非、観てください」とアピールした。  「YUMENO ユメノ」「TOCKA タスカー」に続く3作目の長編の公開が決まった鎌田監督は「遠く離れた親の死をどう受けとめたらいいのか?私の身近で起きた出来事から、この映画を考え始めました。あらためて、参加してくれたキャストスタッフには、感謝の気持ちしかありません。いよいよの東京公開。どう届くのかとても緊張しています。皆さまのご来場を心からお待ちしております!」と言葉に期待を込めた。

物語
東京に住む売れないパンクロッカーの佐々木芳夫(木村知貴)は、母が自殺を図ったという連絡を受けた。彼は妻のふりを頼んだ黒沢真紀(輝有子)を連れて、生まれ故郷の北海道蘭島に駆けつける。
エリート建築デザイナーの弟・悟史(足立智充)を加えた3人は、母が目を覚ますまで奇妙な時間を過ごす。
芳夫は母の日記に、死んだら父の遺骨と一緒に海に散骨してほしいと書いてあるのを目にした。母の願いを悟史にも告げ、芳夫たち3人は母の散骨場所を探しに出かけるが・・・。
蘭島行

出演、木村知貴 輝 有子 足立智充 竹江維子

企画・脚本・監督、鎌田義孝
脚本、中野太
音楽、山田勳生 プロデューサー、山野久治 撮影、新宮英生 録音・助監督、植田中
製作・配給、鎌田フィルム
2024年、カラー、日本、83分
映倫レイティング、G
©鎌田フィルム

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