2024年に公開された映画のなかから、優れた作品、俳優を表彰する、年に一度の映画の祭典「第48回 日本アカデミー賞」授賞式が今年も開催され、会場には今をときめく若手から実力派まで、豪華俳優陣が大集結となりました。
さらに今年、新設された特別賞の新賞「主題歌賞」には、Mrs. GREEN APPLEの『Dear』が輝きました(『ディア・ファミリー』主題歌)。
授賞式では、Mrs. GREEN APPLEがライブで受賞曲を披露するなど、ますます盛り上がりをみせた今回の授賞式について、速報でリポートします。
【新人俳優賞】

“一生に一度しか経験できない賞” となる新人俳優賞を今回、受賞されたのはこちらの8人。『八犬伝』『はたらく細胞』『陰陽師0』に出演と大活躍の一年となった板垣李光人さんは、凛々しい紋付袴での登場!さらに、『【推しの子】-The Final Act-』で受賞の齋藤飛鳥さんは、黒の訪問着姿を披露。黒の着物に白き艶肌がますます映えて、美しさがより際立つスタイルでのレッドカーペットとなりました。

さらに、『正体』で話題賞を受賞のSixTONESのメンバーとしてもご活躍の森本慎太郎さんは、新人賞とのW受賞。ブラックスーツでクールな着こなしを披露されました。

【優秀助演男優賞】

また、『八犬伝』で受賞された内野聖陽さんは、ベルベットの艶めきがジェントルなブラウンジャケットスタイルで登場。大人ならではの着こなしは、ぜひ参考にしたいコーディネートです。
【優秀助演女優賞】

また、第45回アカデミー賞で見事、最優秀助演女優賞を受賞された清原果耶さんは2度目の受賞となり、バルーンスリーブが印象的なドレスで登場。また、土屋太鳳さんは、『八犬伝』での好演を彷彿とさせる「KAPUKI」和装ドレス姿を披露。耳元には「TASAKI」のアイコン『バランス』のイヤリングが際立っていました。
『正体』で受賞の吉岡里帆さんは現在、能登半島地震の復興支援となる舞台の公演中とのことで、収録、ならびにリモートでの出演となりました。
【優秀主演男優賞】

現在、大河ドラマに主演と大活躍の横浜流星さんは、「ディオール」アンバサダーを務めていたこともあり、「ディオール オブリーク」ジャカードのトリムがあしらわれた品格あるブラックジャケットスタイルで登場。登場するや否や、悲鳴に近い歓声があがり、人気ぶりがうかがえました。
※山崎賢人さんの「ざき」の字は、たつさきが正式表記です。
【優秀主演女優賞】

『ラストマイル』で初の主演女優賞受賞の満島ひかりさんに、『夜明けのすべて』で初の主演女優賞受賞の上白石萌音さんは、共に華麗な着物姿で登場。上白石さんが披露された、桜が咲き誇る紺の振袖姿に、会場の多くの観客がうっとり酔いしれました。
最優秀助演男優賞は『キングダム 大将軍の帰還』で大沢たかおさんが初受賞

受賞の言葉「ありがとうございます。本当にいただけてうれしく思います。助演という立場で、主演をどう盛り上げるのかをずっと7年間考え続けてきました。でも気づけば、主演の山崎くんをはじめ、ここにいるスタッフの皆さんに助けられながら、ずっと演じさせていただいたなと思っています。今日いただいた賞は、僕というよりも、支えてくれたスタッフ、キャスト、そしてたくさんの方に劇場に足を運んでいただいたおかげで、本当にありがとうございました」
最優秀助演女優賞は『正体』の吉岡里帆さんが初受賞
舞台を終えたばかりの吉岡さんが、急ぎ、リモートでつないで受賞コメントを発表されました。

受賞の言葉「ほんとにびっくりしちゃって。ありがとうございます、とてもうれしいです。この作品は私の人生においてとてもとても重要な作品になりました。自分がこの世界に入りたいと思ったきっかけが、映画にエキストラで出させていただいたことで。本当に多くのキャスト、スタッフの方が力を合わせて撮影されている映画の現場を見たその感動に引き寄せられて、この仕事をしたいと思ったので。今回『正体』のチームが皆で受賞できる機会ということで、全員が心からいい作品をつくりたいと思って一致団結した時、手を取り合った時にものすごいパワーを発揮するこの映画に、これからも携わっていきたいと思っています。

きょう、能登の七尾市というところから挨拶させてもらってますが、今は正直、お茶の間にいるような気持ちになってまして、大好きな俳優さんが挨拶されているのを見て『私もこの作品見て、感動したんだよな』っていう気持ちになって笑顔になったりしてます。遠く離れていたとしても映像というのはその場所、その場所にエネルギーを残していく。そして時代を超えて残していくものだと思っています。その一人として、少しでも見ていただける方の何かパワーになるように、これからも精進していきたいと思います。会場に行けないのが残念ですが、本当に感謝しています。“藤井組” に出会えて私は幸せです」
最優秀主演男優賞は『正体』の横浜流星さんが初受賞


この受賞は『正体』の仲間たち、この作品を愛してくださった皆様、自分に投票してくださった方々のおかげと、心から感謝しています。自分は本当に芝居はうまくないですし、人間としても遊びがなく、頑固でつまらない人間です。それを誰よりもわかっているから、毎日、芝居のことを考え、作品命で、おおげさかもしれないですが、本気で身命を賭す覚悟で向き合ってます。その向き合いが少し認めていただけたような気がして、励みになりました。若輩者ですが、映画業界のさらなる発展のために、尽力してまいります」

最優秀主演女優賞は『あんのこと』の河合優実さんがアカデミー賞初受賞で最優秀の快挙!


受賞の言葉「ちょっと信じられない気持ちで、この会場にいること自体も夢のような思いで今、います。私は本当に未熟で新参者ですが、きょうこの会場にきて、敬愛する大先輩の方々に囲まれて、映画という世界に足を踏み入れて本当によかったなと、心の底から思っています。『あんのこと』という映画は、言葉で言いあらわせないほど自分のなかで特別な作品で、これからも長く俳優を続けていきたいって思うなかでも、きっと心に残り続ける大切な作品になるだろうと思います。『あんのこと』という作品に、人生の時間を貸してくれたすべての人に、改めて感謝を伝えたいと思います。ありがとうございます」
河合優実さん 衣装 TOM FORD
今回、最優秀賞受賞者、ならびに新人俳優賞、話題賞、主題歌賞などに輝いた皆さんには、副賞として「TASAKI」のアイコンシリーズ『バランス』からパールジュエリーと、オリジナルクロックが贈られます。
最優秀作品賞は山口馬木也さん主演『侍タイムスリッパー』
今年度の映画の頂点となる最優秀作品賞には、山口馬木也さん主演の『侍タイムスリッパー』が見事、輝きました。受賞の瞬間、会場からどよめきのような驚きの声があがり、10名ほどのスタッフで制作したインディーズ映画として、池袋の1館から上映をスタートした作品が見事、快挙を成し遂げる結果となりました。

最優秀編集賞も受賞し、さらに頂点まで上り詰めた快挙に、安田淳一監督をはじめ出演者の皆さんがステージにあがると、目に涙をうかべて喜びを分かち合うシーンも。ブロンズ像を受け取った安田監督は、

「最後までものごとをあきらめずに取り組む大切さを教えてくれた、昨年、亡くなった父に感謝を伝えたい」と涙ながらにスピーチ。日本映画の将来に新たな可能性と希望を見い出す1ページを刻んだ、感動の一夜となりました。
- (C)日本アカデミー賞協会
- (C)日本アカデミー賞協会
日本アカデミーアニメーション作品賞
最優秀アニメーション作品賞
『ルックバック』
優秀アニメーション作品賞
『がんばっていきまっしょい』
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』
劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』
日本アカデミー監督賞
最優秀監督賞
藤井道人『正体』
優秀監督賞
佐藤信介『キングダム 大将軍の帰還』
塚原あゆ子『ラストマイル』
三宅唱『夜明けのすべて』
安田淳一 『侍タイムスリッパー』
脚本賞
最優秀脚本賞
野木亜紀子『ラストマイル』
優秀脚本賞
入江悠『あんのこと』
大島里美『九十歳。何がめでたい』
小寺和久/藤井道人 『正体』
安田淳一『侍タイムスリッパー』
撮影賞など
最優秀撮影賞
佐光 朗『キングダム 大将軍の帰還』
優秀撮影賞
川上智之『正体』
関毅『ラストマイル』
相馬大輔『ゴールデンカムイ』
安田淳一『侍タイムスリッパー』
最優秀照明賞
加瀬弘行『キングダム 大将軍の帰還』
優秀照明賞
上野甲子朗『正体』
川里一幸『ラストマイル』
佐藤浩太『ゴールデンカムイ』
土居欣也/はのひろし/安田淳一『侍タイムスリッパー』
最優秀音楽賞
世武裕子『カラオケ行こ!』
優秀音楽賞
大間々昂『正体』
世武裕子『カラオケ行こ!』
得田真裕『ラストマイル』
やまだ豊『キングダム 大将軍の帰還』
Face 2 fAKE『はたらく細胞』
最優秀美術賞
三浦真澄『はたらく細胞』
優秀美術賞
磯見俊裕/露木恵美子『ゴールデンカムイ』
沖原正純『十一人の賊軍』
小澤秀高『キングダム 大将軍の帰還』
松本真太朗『正体』
最優秀録音賞
横野一氏工『キングダム 大将軍の帰還』
優秀録音賞
浦田和治『十一人の賊軍』
金杉貴史『はたらく細胞』
西條博介『ラストマイル』
米澤 徹(録音)/浜田洋輔(整音)『正体』
最優秀編集賞
安田淳一『侍タイムスリッパー』
優秀編集賞
板部浩章 『ラストマイル』
今井剛『キングダム 大将軍の帰還』
古川達馬 『正体』
松尾浩『はたらく細胞』
日本アカデミー話題賞
作品部門
『帰ってきた あぶない刑事』
俳優部門
森本慎太郎(SixTONES)[『正体』
協会特別賞
市丸洋(装飾・小道具)
河東努(ドルビーサウンドコンサルタント)
百瀬達夫(塗装・エイジング)
森賢正(ラインプロデューサー)
会長功労賞
倉本聰(脚本)
木村大作(監督・撮影)
里見浩太朗(俳優)
渡辺美佐子(俳優)
会長特別賞
小原乃梨子(声優)
大山のぶ代(声優)
協会栄誉賞
西田敏行
外国作品賞
最優秀外国作品賞
『オッペンハイマー』
優秀外国作品賞
『哀れなるものたち』
『関心領域』
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
『花嫁はどこへ?』