令和の新しいホラー映像作家の発掘・支援を目指して2021年にスタートした、日本唯一のホラージャンルに絞ったフィルムコンペティション「日本ホラー映画大賞」。その第4回の開催が決定した。
ホラージャンルの先駆企業であるKADOKAWA主催のもと、大賞受賞者には応募作品のリメイク版か完全オリジナル新作での商業映画監督デビューが確約される「日本ホラー映画大賞」。第1回で大賞を受賞した『みなに幸あれ』の下津優太監督は、古川琴音を主演に迎えて同作を長編化。2024年1月に公開され、国内外で称賛を獲得。長編第2作として待機中の『NEW GROUP』(2026年公開)が第29回ファンタジア国際映画祭の審査員特別賞を受賞するなど、目覚ましい活躍を見せている。
また、第2回で大賞を受賞した『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』の近藤亮太監督も、受賞作の長編リメイクで商業映画監督デビューを飾り、同作は今年1月に公開されるや全国各地で満席の上映回が続出するスマッシュヒットを記録。“Jホラーの正統継承者”と称され、監督オファーが相次いでいる。そして昨年開催された第3回で大賞を受賞した『夏の午後、おるすばんをしているの』の片桐絵梨子監督は、現在商業監督デビュー作の劇場公開へ向けて鋭意制作中だ。
第4回でも引き続き、大賞に加えて選考委員特別賞、運営委員会各賞が設けられており、それぞれに賞金が用意。また、各賞に選ばれた作品は劇場公開や配信展開も予定されている。まだ誰も見たことのない未知の“恐怖”を創出し、日本にとどまらず世界市場で活躍するような才能を発見するべく開催される「日本ホラー映画大賞」。応募受付期間は2026年2月2日(月)10時から3月31日(火)23時59分まで。我こそはという方は、是非とも挑んでみてはいかがだろうか。
<コメント>
●下津優太監督/第1回大賞受賞『みなに幸あれ』 2024年商業映画監督デビュー
「ただ、映画監督になりたいのか、映画監督になって映画を撮りたいのか、映画監督になって映画を撮って何かを伝えたいのか、映画監督になって映画を撮って何かを伝えて何かを変えたいのか。その深化が問われる。第4回を迎え、ここまでレベルが上がってきていると感じます。映画を作るんだから、頑張るのなんて当たり前、人生を賭けて挑戦する価値が私はあると思います」
●近藤亮太監督/第2回大賞受賞『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』 2025年商業映画監督デビュー
「もう既にあるホラー映画を作ったってしょうがないのだ、というのがスタート地点にあるはずです。
だからってふざけてみたり、やたらと難しくしてみたり、高尚にしてみたりするのも少なくとも本気で大賞を狙いにいくのであれば違うのではないかと考えています。
つまり、ホラーはエンターテインメントでもあり、そして本当に怖いものを描くジャンルである、ということです。
楽しませて、怖がらせて、そして観たことのないような何かをみせる。
高い高い、超えられるとは思えないハードルですが、そうした高みにたどり着く方法は。
最終的には我々が今までの人生で本当に怖いと感じたその瞬間、そのとき出会った作品や体験の中にこそヒントがあるはずだと信じています。
あなたの人生の中で得たあなたの中にしかないはずの恐怖に思い切り向き合ってみてください。そしてそれをどうやったら映画の表現に落とし込めるのか悩み続けましょう。
それこそが僕が取り組んでいるホラー映画の作り方であり、おそらくはあなたがこの賞で勝ちにいくための方法なのではないかと思います」
●片桐絵梨子監督/第3回大賞受賞 『夏の午後、おるすばんをしているの』 商業映画監督デビューへ向けて制作中
「会社を解雇され、行く宛もなかった。日本ホラー映画大賞に応募してみようと思った。これで映画は最後になるかもしれないと思っていた。無理をせず、小さな世界を丁寧に撮ろうと思った。突然の誘いに友人たちは戸惑いながらも来てくれ、支えてくれた。むせかえるような夏の午後の暑さの中で、それは宝物のような作品となった。今は長編を作っている。スタッフの方々が面白がってくれて嬉しい。あの時、撮ると決めたことは、やはり間違っていなかった」
<チェアマン ご挨拶>
株式会社 KADOKAWA 執行役 兼 スタジオ事業局 Chief Studio Officer(CSO) 兼 スタジオ事業局 局長/株式会社角川大映スタジオ 代表取締役社長 菊池 剛
「『日本ホラー映画大賞』もいよいよ4回目を迎えます。これまでの受賞作品、大賞受賞監督による長編デビュー作もそれぞれ多くの方に鑑賞、そして評判もいただき、本賞が着実に浸透してきたことを実感しております。
鮮烈なキャラクター
誰もが呆気に取られるオチ
そして凶器(或いは狂気)
私がホラーに惹きつけられるのは、こんな三要素かもしれません。そして、ここからさらに日本のホラーが新次元を切り拓く…そんな原石のような恐怖作品を心から楽しみにしています。
今、ホラーは世界中に蔓延しています。
その多くは、いわゆるJホラーに影響を受けていると言っても過言ではありません。
そう、日本の宝はアニメだけではないのです。
Jホラーこそ、世界に誇る日本の宝なのです。
そんな今こそ、あなたたちの秘めたる才能で、世界中の人々を恐怖のどん底に、奈落の底に叩き落とそうではありませんか。





