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映画『かなさんどー』先行公開松田るか&前川守賢による 主題歌「かなさんどー」生演奏が観客を魅了!

「ガレッジセール」ゴリこと照屋年之が監督した長編最新作『かなさんどー』が、1月31日に沖縄で待望の先行公開。地元沖縄で、2月1日&2日の2日間、公開記念舞台挨拶が開催され、全回満席の大盛況となった。

本作は、照屋監督独自の死生観と笑いを交えて描く、愛おしくて切ない心揺さぶるヒューマンドラマ。タイトルの「かなさんどー」とは、沖縄の方言で“愛おしい”という言葉。

モスクワ国際映画祭などの国際的な映画祭に出品された照屋監督の前作『洗骨』は沖縄で1年半のロングラン大ヒットを記録しており、今作は待望の最新作。

この日は、主演の松田るか、Kジャージ、真栄平仁、照屋監督、そして「かなさんどー」の作詞作曲を手掛けた沖縄民謡歌手の前川守賢も全ての舞台挨拶に登壇し、全回満席の大盛況。初日からの3日間で、累計動員4,403人、興収592万7,880円を記録し、前作を超える大ヒットスタートを切った。

2月1日の舞台挨拶では、上映後の舞台挨拶となったため司会の真栄平が客席に向けて「皆さん、いかがだったでしょうか?」と問いかけると、会場には大きな拍手が。

松田は主人公・知念美花を演じた感想として、「公開されてから初めて皆様の前に立つことができ、この空気感がとても良く、成功を感じています」と笑顔。

Kジャージは「美花の家族をまとめる役である小橋川誠を演じましたが、今日は実物の僕を皆さんにお見せしようと思います」とユーモラスに語った。

続いて、映画の主題歌「かなさんどー」を作詞・作曲した前川氏が、その40年以上にわたる歴史と県民の歌としての位置づけについて語り、「世界が平和でありますように」と観客にメッセージ。

さらに照屋監督は、前日の公開日「なんとその1日で1000人以上ものお客さんが来てくださったのです。この会場も満席ということで、今日の舞台挨拶も4回ありますが、全てのチケットが完売していると聞き、本当に多くの方が期待してくれていたのだと嬉しく思いました。その期待にしっかりと応えられたのではないかと自負しています」と吐露。

沖縄での先行公開を迎えた映画について、照屋監督が「『洗骨』が上映された後も、県民の皆さんに愛され続け、映画館には途絶えることのないお客さんが訪れました。1年半のロングラン上映の中、私たちは多くのお手紙をいただきました」と明かし、「こんなにも愛される映画を作れたことに感謝しつつ、コロナ禍で撮影が困難を極め、6年の歳月を経てようやく『かなさんどー』を皆さんにお見せできることが叶いました」と心境を口にした。

前作『洗骨』からのプレッシャーについては、「監督として常に最新作を最高傑作にしたいとの思いで作っています。『洗骨』を褒めていただけるのは嬉しいですが、それを超えたいという気持ちがあります。皆さんの前に作品を出せたことで、心から満足していますし、編集の段階から感動していました」とコメント。

「特に美花の歌には、何度も泣かされました。自分で作ったのに、キャラクターが生き生きと語り出すと、つい涙がこぼれてしまうんです」と話した。

さらに沖縄の周りの方々の反応について聞かれると、「昨日だけでも、本当に驚くほど感情を動かされたと感じる人が多いようで、『こんなに嫁と泣くとは思わなかった』とか、『るかちゃんという子の演技はすごいね、あんな難しい感情を演じ分けて』と言われます」と回答。

それを受けて松田が「自分の出身地でもある沖縄が舞台の映画で主演として立たせてもらえるのはとても光栄です」と言う。「今は東京に住んでいて、方言を消そうとしているんですけど、今回はその方言が武器になり、力になるのがうれしい」と話し、「期待値が高まっているのを肌で感じています」と述べた。

さらにタイトルの「かなさんどー」の楽曲を手掛けた前川氏は、今回映画化の話を受けたときの心境について「『かなさんどー』をテーマに映画にするとの話がありました。撮影地が伊江島と聞き、『じゃあ、町子(堀内敬子)さんと美花にその場で歌を歌ってもらうのはどうですか?』なんて軽く冗談っぽく言ったら、照屋監督が『いいですよ』と本気で了承!あぁ、言ってみるもんだなと(笑)」と明かす。

照屋監督が「撮影中は、ロケバス内にブースをつくり、前川さんが生演奏してくれていました。イヤホンを通じてその音を聴きながらの撮影はまさにライブ感満載!娘の美花がユリ畑で歌うシーンでは、生演奏が感情にぴったりで、まるで映画の中にいるよう。素晴らしいシーンが撮れたと思います」とふり返った。

さらには、映画のタイトルでもある主題歌「かなさんどー」を主演の松田が前川氏と共に生歌唱し、パフォーマンスで観客を魅了。

最後に、照屋監督は「僕自身もそうですが、みんな生きていると嫌なことってたくさんあると思います。人間関係や親子関係、兄弟、恋人との関係など、さまざまな人間のしがらみや社会の中で苦しんでいる時がありますよね。僕はいつもエンターテインメントに救われてきました。この映画が、皆さんの心に少しでも元気を与えるものになれたら嬉しいです。今日は本当にありがとうございました」と締めくくった。

出典: FANY マガジン

物語
妻・町子 ( 堀内敬子 )を失った父・悟 ( 浅野忠信 ) は、年齢を重ねるとともに認知症を患っていた。娘の美花 ( 松田るか )は、母が亡くなる間際に助けを求めてかけた電話を取らなかった父親を許せずにいる。そんな父・悟の命が危ないと知らせを受け、苦渋のなか故郷・沖縄県伊江島へ帰ることに。父との関係を一向に修復しようとしない美花だが、島の自然に囲まれ両親と過ごしたかけがえのない時間を思い返すなか、生前に母が記していた大切な日記を見つける。そこで知ったのは母の真の想い、そして父と母だけが知る< 愛おしい秘密 >…。
Kanasando_かなさんどー

キャスト:松田るか、堀内敬子、浅野忠信、
Kジャージ、上田真弓、松田しょう、新本奨、比嘉憲吾、真栄平仁、喜舎場泉、うどんちゃん、ナツコ、岩田勇人、さきはまっくす、しおやんダイバー、仲本新、A16、宮城恵子、城間盛亜、内間美紀、金城博之、前川守賢、島袋千恵美

監督・脚本:照屋年之(ガレッジセール・ゴリ) 製作総指揮:福田 淳 製作:福永真里、藤原寛 プロデューサー:石田玲奈、鳥越一枝 協力プロデューサー:金森 保 撮影:大城 学 照明:鳥越博文 録音:横澤匡広 美術:吉嶺直樹 装飾:梅原文 ヘアメイク:荒井ゆう子 衣装:むらたゆみ 助監督:石田玲奈 フードスタイリスト:中村真琴 編集:初鹿紗梨 音響効果:佐藤祐美 DIT&データ管理:小野寛明 題字:おやまゆき 音楽:新垣 雄 歌唱指導:古謝美佐子 主題歌:『かなさんどー』作詞・作曲:前川守賢 協賛:くらしの友、沖縄セルラー電話、沖縄タイムス
配給:パルコ
宣伝:FINOR
制作協力:キリシマ一九四五 制作プロダクション:鳥越事務所 制作:スピーディ 製作:「かなさんどー」製作委員会 2024年/日本/日本語/86分/G
©︎「かなさんどー」製作委員会

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